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HYBEオタクのThe Name Chapter: FREEFALL 雑感②

アルバムの全体的な感想については、こちらのnoteに書き散らしているので、良ければご覧ください。

一曲ずつ感想を残したくて、2つに分けたのに……気がついたら年越してました。今更ですが、せっかくなので、書いてしまおうと思います。

1.Growing Pain

まさかまさかの、メタル感のあるハードロックでアルバムの幕が開いたのですが、これまでロックジャンルの楽曲で評価を受けてきたTXTにピッタリ!というか、「今後もロックはちょこちょこやります」という方向性をも示しているような気がしました。実はGBGBを出した時に、ここまでやり切ったらロック路線とは一旦お別れかもしれない…と内心勝手に寂しがっていたので、私としては嬉しい限りです。
この曲で印象的なのはいつもと一味違うボーカルと歌詞です。ボーカルのヨンジュンがここまで力んだような歌い方をしているのは初めて聴きましたし、スビン、ボムギュの裏声が良い味出してるのは言わずもがな、ヒュニンカイとテヒョンのエッジボイスとがなり声?的な歌い方は2人の違いを楽しめます。私は「눈을 떠(目を開けろ)」ヒュニンカイと「I’m falling」ヨンジュンパートが1番のお気に入りです。ロック系と言えばテヒョンのイメージが強いかもしれませんが、私が最初にTXTのボーカルに興味を持ったのは「In My Blood」カバーのヒュニンカイの歌声でした。なので、この曲でもヒュニンカイ×ロックの相性の良さが際立って聴こえて嬉しかったです。
歌詞の良かった部分は、アルバムの一曲目として現実に墜落するFREEFALLというテーマを知らせる役割、バラバラなジャンルのアルバムをまとめる役割を果たしていると感じたところです。「Chasing That Feeling」のMVは、メンバーが隕石のように墜落するシーンから始まりますが、この曲の歌詞はまさにそのシーンのようです。前作の「Farewell, Neverland」の歌詞との繋がりも素晴らしいと思います。そして、「目が醒めれば消える夢とは違う」「血が流れて、骨が砕けても、自分の道を進んでいく」などのフレーズからは、まだまだ若さ故の荒々しさを感じます。ファンタジーは卒業しても、完全に大人になりきったわけではないという事ではないでしょうか?
TXTには珍しい激しめの曲なので、来年のツアーはみんなでヘドバンして盛り上がりましょう。絶対セトリ入りするはず。

2.Chasing That Feeling

今回のタイトル曲ですね!個人的には、LO$ER=LO♡ER以降、久しぶりに初めて聴いた時から全てを気に入った曲でした。雑感①に書いたように、kpopファンに響くかな?という疑問は残りましたが、これまでTXTが挑戦してきた事がまた一歩大きく進んだのだと捉えています。この曲の好きなポイントはメロディーとトラック両方の聴きやすさとガチの80年代よりシンセポップであるところです。まず、全体的なサウンドに突拍子の無さも派手な部分もなく、キャッチーなメロディーも健在でした。こういうシンプルな作りでも十分魅力的なのがTXTのボーカルの良さだと思います。The Dream Chapterではオートチューンが強くかかってメンバーの声が判別しづらい印象でしたが、徐々に変化し、遂にはタイトル曲にここまでシンプルな曲を持ってきて魅せられるところまで到達した事に成長を感じて感動…と同時に、たった数年で他人の目に見える程成長するTXTに対して、私は何をボーッと生きてるんだ…と虚しくもなるのですが…。そして、前作でも感じていたことなのですが、今回はスビンとボムギュがサビを担当していたりと、2人の歌声を上手く活かす曲が増えているように感じます。やたら無理な高音で歌えばいい時代でも無いと思うので、その辺りも柔軟に変化し続けてほしいです。
また、私がユニークだと感じた部分は、近年ヒット曲の多い80年代風のシンセポップを、現代風なアレンジというより、80年代の雰囲気に寄せて作っているところです。サビだけ聴くと洗練された感じもするのですが、イントロやダンスブレイクの部分は本当に昔っぽく聴こえます。私が全くニューウェーブの世代ではなく、「Take On Me」よりも「Blinding Lights」の方が聴き慣れているせいかもしれません。同じポイントでそう感じたのか不明ですが、発売前の韓国の音楽ライター達からも本物のレトロだ、という評価が多かったです。
ちなみに、本当に個人的な感想でしかないのですが、English VER.の「Time’s a thief that keeps on stealing I just keep on chaising that feeling won’t give up won’t stop believing」の部分、語感が良すぎて大好きです。

3.Back For More (TXT ver.)

先行曲として公開されたBFM、なぜかTXTバージョンのみアルバムに収録されていて、そこが残念な部分なのですが…TXTのディスコポップに間違いなしを再度証明した名曲だと思います。MJリスペクトな楽曲が良くないはずがありません。この曲も洗練されたシンプルなトラックとTXTのボーカルが光り輝く一曲です!アルバムの中でも特にボーカルが目立っている曲だと思います。ヨンジュンの「There’ll be things you can’t replace」、ダンスブレイクパートの「If you walk out that door」とか、2番のヒュニンカイの「When I’m with you~」の部分とか、語るとキリがないのでここで止めておきますが、とにかくボーカルが覚醒してます。ANITTAが参加したバージョンではブラジルファンキを取り入れていますが、チームTXTはkpopのアイドルやPDにとって特殊なジャンルを扱う時に、その道のプロを呼ぶところが信頼できます。kpopに縁のなかった方と繋がる機会でもありますし、確かなクオリティの担保にもなると思います。もちろん、異文化への敬意にもなり得るでしょうし。

4.Dreamer

TXTが5人でR&Bを歌うのは「Way Home」ぶりじゃないですか?それも、「Way Home」とは全く毛色の異なるオールドスクールなR&Bで、それ自体にTXTが大人になった事を感じます。この曲に関しては好きな部分が具体的です。エレキギターの音と、ボムギュの「꿈꾸지 않는 어른과~」パートです。ギターの音に関しては、最後のサビが最高なので、是非注目して聴いてみてください!ボムギュのパートは曲のトーンと一番良く合っていると感じます。
そして、歌詞の内容は、失った名前をもう一度見つけ、現実の中で夢を追いかけることを決意するというものです。Eternityのようにガラスのドームに守られた世界で永遠の夢を見るのではなく、現実の世界で夢を追うというのが成長であり、墜落した現実の中での今後の希望のように感じました。実際に夢を追いながら生きていると感じている人がどれほどいるのか…とは思いますが、何の希望もなく現実に墜落するのはあまりにも残酷ですよね。「夢のある子供と夢のない大人、その間のような存在でいたい」という気持ちには共感できます。

5.Deep Down(頭に生えたツノは僕の王冠だった)

韓国語の副題のおかげで、TXTのファンタジーが終わりを迎えるのでは?とざわつきもしましたが、曲としては一番誰にでも聴きやすい箸休めソングですよね!こういったベーシックな良曲が聴けるのがフルアルバムの醍醐味だと思います。

2ヶ月以上アルバムを聴いた今となっては、プレイリストから流れてくると、安心するような、シンプルな塩味の良曲だと感じています。私が、特に気に入っているポイントは2つあります。ひとつ目は、音程に波がなく、単調なメロディーになっていることです。メロディーに合わせて、歌い方も淡白で息多めなのも良い感じです。K-POPと言えば、どこか(大抵、ラスサビ付近)に高音パートを入れたり、低音を飛び道具にしたり、といったことが多いと思います。それがK-POPらしさでもあり、多少野暮ったく聴こえても、それがまた良さだな〜と思ってはいるのですが…最近、私の心は面白さより聴きやすさを求めているようで…。二つ目は、TXTのディスコグラフィー意外と少ない、100%EDMであることです。複数ジャンルが混ざっている内の1つがEDMのパターンはそれなりにあると思いますが、単純なEDMは少ない、はず……

6.Happily Ever After

このnoteを放置している内に、ダンスチャレンズがバズっちゃいました…この曲のポイントは何といっても、今流行りの5つ打ちのジャージークラブ?ジャンルの曲であることだと思います。テヒョンも言っていましたが、やっぱりTXTにも一曲こういうのが欲しかったです。久しぶりに明るくてダンサブルな曲なのも良いですよね!

しかし!私のお気に入りポイントは、サビ前で五つ打ちのビートが入らないパートです笑

理由は、単純にこの部分が曲の個性だと思うからです。あと、メロディーからMAXを感じます。特に「WOW〜」の部分。私だけかもしれませんが…

7.물수제비(Skipping Stone)

本っ当に良い曲で、アイドルとしても珍しいジャンルですよね!メロディーに哀愁漂っている感じや、声を吐き出すような?歌い方が、韓国的な感性の曲だと思います。この曲を書いてくださったハン・ロロニム!ありがとうございます。
そして、ボーカルの面でもメンバーの新たな一面を知れたような気がして嬉しかったです。ライブパフォーマンスだと、「Oh oh 늘 그랬듯 늘 그래 왔듯이」のボムギュの力強くて荒い歌声で曲の雰囲気がもっと活かされていると感じました。そこに、テヒョンとヒュニンカイの泣いているような歌声が合わさって…。ヒュニンカイのサビの歌声も最高です。多様なジャンルをただ取り入れるだけでなく、ボーカルも曲に合わせて変幻自在なことはTXTの魅力だと思います。

8.Blue Spring

コンサートでこの曲を聴くと、胸がじんわりと切なくなります。アンコールでもうすぐコンサートが終わってしまうという寂しさもありますが、それ以上に曲自体の雰囲気とメンバーの歌声に酔ってます。笑メロディーが良いのは当然ながら、意外にもボーカル的に新鮮な曲ではないでしょうか?特に、「flowers〜」のパートのスビン、ボムギュがあんな風に歌うのを初めて聴いた気がします。あと、私が好きな歌い方のヒュニンカイで、とっっても嬉しかった記憶があります…!かの昔、まだMOAではなかった頃に「In My Blood」のカバーのヒュニンの歌声を聴いて、「TXTってこんな歌い方する子いるんだ〜」と興味を持った思い出があります。どちらかというと、柔らかく歌っていたり、オートチューンが強めにかかっているイメージだったので、感情的で荒々しい歌い方が印象に残ったんだと思います。


10月のアルバムの感想を、年を跨いで書くなんて…とは思いましたが、書きながらより一層思い入れが強まった気がしているので満足です!TXT、2024年もファイティーン!

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