詩 乙女座宮

輝くもの全て金ならず

とは昔ながらの言い回し

僕が輝くものを見逃して

もしそれが金だったらどうする?

きっと僕は逃した獲物は大きかったと

地団駄を踏むのだ

僕は彼と君が結婚すると聞いて

地団駄を踏む

何故って当たり前じゃないか

君を見て恋しない男は

この地場上には絶えて久しい

君ほどの人を放っておく朴念仁もいないだろう

何故かどんな星の巡り合わせか

君の乙女座宮を射抜く射手座の彼の矢か

ああ、僕のような天秤座は

量るのみ  量るのみ

星からして運命は彼に微笑みかけ

僕には愛想笑いさえしない

較べるものとてない乙女

彼の博学ぶりはどうだ!

僕の学の2倍は深い

彼の機知はどんなもの?

僕が10使っても笑わせられなかった君を

唯一つの機知でうならせてしまう

この世の浅学非才の輩か、僕は

たとえそうであったとして

あの白い月の夜に

君に将来のことなぞ夢中になって話した僕は

真心だけは君に捧げたのに

君は彼のもの

僕のものではないんだね

もう行ってしまってくれ

この世をはかなむほど

僕も無才じゃない

せいぜい才覚を用いて

この世を歩いて行こう

どこかポッカリと空いた心を抱いて
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