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Linsoul 7HZ FIVEのレビューとか

どうも、毎日暑いと思ったらいきなり気温が下がったり大雨降ったりで今年もなんだか変な感じですね。
全くおかしくなりそうだなぁ、などと思っておりましたら、中国のイヤホンメーカーの方も同じだったようで、6月中旬ごろに様子のおかしな新製品の情報が入ってまいりました。

なにこれ

どうやら止まらない異常気象におかしくなってしまったのか、7HZ(Seven Hertz)が5DDのイヤホンを開発してしまったのです。

多DDといえば3DDのqdc「3D-magic」や、同じく3DDのUnique Melody「3D Terminator」、4DDのOriolus「Monachaa」なんかがぱっと出てきますが、どれも各メーカーが技術を結集して作った結果、ミドル~ハイエンドのお値段になっております。Monachaaは日本円で35万円!お高いですね。
そんな中突如として現れたこのFIVE、なんとお値段$150。

怪しい。怪しすぎる。

6mmDDを5機無理やり詰め込んだような構造といい、お値段といい、もうなんか色々と怪しいです。
というわけで

10 DYNAMIC DRIVER(迫真)

買ってみた。

外見

何はともあれまずは箱出しから

割とおしゃれ目
そこまでゴテゴテ入ってないです

内容物は

・本体(ケーブル接続済み)
・シリコンケース
・イヤーピースごろごろ
・ノズルに貼って音の変化が出来るっぽいなにか

とシンプル。
ここらへんはお値段相応?$150にしてはちょっと少なめかな?って感じですね。ここらへんでコストカットを図っているのかもしれないです。
FPは割ときれいな模様の入ったシルバー。全体的に白で統一されたカラーは割と好印象です。

で、これ開けると割とすぐ気付くんですが
君、デカくない…?

Empire Ears BRAVADO MkIIと比較

うん、デカい。僕の知ってる$150と違う。
$150くらいのイヤホンってもうちょっとこうスリムな印象があるんですが、明らかに図体がでかいです。
そしてその理由は少しだけ透けるシェルを頑張って透かして見ると分かります。

怖いか…?5DDが…

みっちみちにDDが詰まってらっしゃる。
まぁよく考えなくても6mm5機に音導管とかのスペース取ろうとしたら20mmは超えるんですよね。
とりあえず恐ろしいことに本当に5DD突っ込んであることは分かりました。
見た目からこんなにおもしろいイヤホンあんまないんじゃないだろうか。

さて、ここまで少しおふざけ気味のレビューでしたが、音に関しては真面目に行こうと思います。

まずは付属の3.5mmケーブルで試聴。
正直パッとしないです。ウリの「力強く轟音する低音」も言う程か…?って感じです。全体的にスカスカした感じ。正直ちょっと失敗したかなー、とまで思いました。

しかしリケーブル、特にアンバランス⇔バランスで化けるのがイヤホンの面白いところでもあります。バランスケーブルにリケーブルして再度聴いてみました。使用したのはNobunaga LabsのCASSINI-S。
予想はしていましたが、これで化けました。

まず低音は確かに「力強く轟音」します。包み込むというよりはとにかく量が多い感じ。
キックはかなり硬質に聴こえました。「ズン、ズン」ではなく、「ドン、ドン」。もっと言ってしまうと「ゴン、ゴン」に近い聴こえ方です。
ベースラインはかなり深いところまで響きます。DUBSTEPのズシッと重いベースラインや、GABBAのノイズに近いベースまでまでしっかり鳴らしてくれます。
正直同価格帯でここまで鳴らせる機種は殆ど無いんじゃないでしょうか。量だけで言ったらハイエンドには及ばないものの、ミドルクラスの上位機とも勝負出来るんじゃないかと感じてしまうほどの低音です。
先述した通りキックがかなり硬質に鳴るので、HARDSTYLEやSCHRANZ、DRUM'N'BASSなんかの元々硬質なキックが特徴のEDMと相性がいいと思います。

では中音~高音はといいますと、しっかり鳴らしてくれてはいるのですが、いかんせん低音が強すぎて、その裏に入ってしまっている感は否めません。
あくまで僕の感覚ですが、低音が頭の中心付近で鳴るのに対して、中音~低音は耳の周辺で鳴っている感じです。芯に入ってこないというか、そんな感じですね。
こちらも僕の感覚ですが、どちらかというとクール/ドライ系の音のような気がします。(ただし、ここに関しては鳴らし込みやエージングが足りてない可能性は否めません)
また、音場は狭めだと思います。縦にも横にもそこまでの広がりは感じませんでした。
オケやJAZZを聴くのに向いているとは言い難そうです。

総評

・4.4mmバランス接続大正義。リケーブルが面倒ならバランスモデルを買おう。
・低音「だけ」ならお値段をはるかに超える量。低音厨ならマストバイに入るレベル。
・それ以外の部分に関しては全体的にお値段相応。つまり悪くはない。
・変態構成と馬鹿にしていたらいい意味で裏切られた。

こんな感じです。
少なくとも僕は気に入りました。買ってよかったと思います。低音厨なもんで。
サブ機として元気にやってもらえそうです。

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