release
本日はreleaseのご紹介です。
「釣った魚をリリースする」とか、「新しい楽曲をリリースする」というふうに使われている、もとの英語がreleaseですね。
releaseの意味
①名詞(主な意味)
解放、釈放、譲渡
(映画の)封切り、発表(発売)、など
②動詞(主な意味)
離す、解除する、釈放する、許す
(映画を)封切る、発表(発売)する、など
releaseのつくり
releaseのつくりは、reliefと同じように、接頭辞reとleaseがくっついたことばです。
接頭辞のreは「ふたたび」とか「元に戻す」といった意味です。
詳しくはreliefの記事を参照してください。
leaseは、現代の英語では、リース(賃貸借)という意味です。
しかし、その意味をそのままあてはめると、releaseは
re(ふたたび)lease(賃貸借)する
という意味のことばになってしまうので、変な感じになっちゃいます。
releaseの語源
この謎を解くために、語源にさかのぼってみましょう。
releaseの語源は、ラテン語のrelaxareです。
※ ちなみにこのラテン語relaxareは、relaxの語源でもあるので、リリースとリラックスは、もとは同じ語源から来ているんですね。
relaxareの意味は「緩める、伸ばす」です。
そのあと(おおざっぱに言うと、たぶん)次のように変化していきます。
ラテン語 relaxare(緩める、伸ばす)
↓
古いフランス語 relaissier(放棄する、手放す)
↓
古い英語 relesen(撤回する、取り消す)
↓
今の英語 release
なので、もともとのラテン語の時代から「緩める」といった意味で伝わってきたことばなのです。
だから「ふたたび賃貸借する」という意味では使われていないのです。
というのは、leaseが賃貸借という意味で使われるようになったは、もっと後のことだからです。
leaseの語源と変化
ちなみにleaseの語源を(まためっちゃ、おおざっぱに)さかのぼると、次のように変化してます。
ラテン語 laxare(ゆるめる)、laxus(ひろい、ゆるい)
↓
古いフランス語 laissier(放す、貸す)
↓
古い英語 lease(手放す→金のために貸す)
という感じで変化してきた、ということのようです。
賃貸借(リース)という意味で使われるようになったのは、15世紀くらいの出来事のようです。
だから、それよりもずっと歴史が古いreleaseは、賃貸借という新しい意味では使われず、比較的もとの意味を残している、ということでしょう。
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