中共軍は習一派を排除できるか?

中共軍は習一派を排除できるか?
“シーチン”修一

【雀庵の「大戦序章」328/通算759  2024(令和6)年8/27/火】24と25日は営繕作業はお休みに。以前は1日休めば体力が戻ったが2日休まないとダメになってきた。体中、経年劣化・・・医者のすすめる絆創膏と飲み薬でどうにかもっているが、無理をせずに騙しだましやっていくしかない。「華麗なる加齢」とは程遠いが、動けるうちは働いていたいし、多動爺のままでポックリ行けば大往生だ。26日には1F車庫の天井ペンキ塗りや、おなじく1Fの長らく放置したままで気になっていた花壇の手入れに励んだが、第一線を引いた晩年に「営繕というやりがいのある仕事」があって本当に良かったなあと天に感謝したい思いである。

ところで初めて知ったが「バズワード」という言葉があるそうだ。調べたら「バズワード(buzzword)とは、いかにも専門性・説得力のある言葉に聞こえていても、曖昧な定義のまま広く世間で使われてしまう用語・造語・フレーズのこと」だと言う。「怪しげな隠語」、略して「怪隠語」と言い換えた方がよさそうだが・・・習近平の「怪隠語」に中国人、とりわけ高学歴の若者は人生を奪われてしまったようである。
JBpress 2024/8/24 福島香織氏の「中国の最新バズワード『爛尾娃』とは? 習近平の『歴史的ゴミ時間』に堕ちた高学歴ニート、老父母の年金頼みの絶望」から。

<中国のSNSで「爛尾娃」(ランウェイワー)という言葉がバズワードとなり注目を集めている。失業中で老父母の年金に頼って生活している高学歴の若者を指す。単なるパラサイト(寄生虫、居候 (いそうろう) 、厄介者)ではなく、そこには現在の中国社会ではどうすることもできないという「絶望感」が漂う。英語ではrotten-tail kids(なりそこないの子供たち)と訳されている。
習近平政権下では経済運営の失敗により大量の若者が仕事にありつけず、そんな状況を「歴史的なゴミ時間」と揶揄する声も高まっている。失業中で収入がないために老父母の年金に頼って生活する若者層をさす。若者が親のすねをかじるパラサイト現象は今に始まったことではないが、この「爛尾娃」は単なるすねかじりとは違う、もっと絶望的なニュアンスを感じる。

中産階級家庭で子供の教育に散々お金をつぎ込んで十数年、やっと大学を卒業させたと思ったら、就職先はなく、自立して生活できずに、ついには実家に戻り親の年金を食いつぶす・・・これはまるで、老後の資産の足しにと思ってローンで購入した投機目的不動産が、資金ショートで未完のまま野ざらしになって価値を失った「爛尾楼」のようなものだ。立派に成長してほしいと、高い教育を受けさせたのに、何者にもなれず、かけた教育費が回収できないどころか、「不良債権化」して老親に重くのしかかっていく。
もともと日本語のパラサイト(親のすねをかじる実家暮らしの若者)に相当する言葉として2005年くらいから存在していた「口肯老族(すねかじり)」というスラングではなく、新たに「爛尾娃」という言葉が誕生した背景を考えると、そこに政治のせいでこうなった、という人民のそこはかとない不満がにじんでいるよう。若者の立場からすれば、勉強や受験だけに貴重な青春のすべてささげたのに、という残念感、後悔の怨念がよりこもっている気がする。
最近の中国のネットスラングや流行語は、たとえば「身直平(寝そべり、何もしないサボタージュ)」しかり、「内巻(小さな世界での競争にいやおうなく巻き込まれすり減ること)」しかり、鬱屈した息苦しいムードをまとっている

◎乱開発の不動産と同様に高学歴若者が不良債権化: 中国の青年失業率が昨年4月に20%を超え、6月に21.3%を超えた段階で、中国は公式の青年失業率を発表しなくなった。同年3月に北京大学の張丹丹チームが行った調査研究で青年失業46.5%という数字が出ている。昨今の青年失業率問題は高学歴者でも仕事を見つけられないし、卒業後から数年たってもずっと仕事をみつけられない。今年の三中全会でも、この失業問題を解決できると期待できそうな処方箋は明示されなかった。

こうした仕事のない高学歴の若者たちの選択肢としては、フードデリバリーのような低賃金バイトで食いつないで就職のチャンスを探すか、学歴とは無縁の肉体労働系、単純労働系の仕事に就くか。あるいは就職をあきらめて、実家で老人たちのお世話をするか、ぐらいだろう。
中国の青年失業率の上昇と、この問題が解決できない背景には、習近平政権の経済軽視がある。新型コロナのパンデミックによって就職市場に打撃を受けたのは中国のみならず世界共通の試練であったが、中国はそのほぼ同じタイミングで、不動産バブル圧縮政策、ハイテク、教育産業、民営企業の統制強化などの政策を打ち出した。

特に不動産バブルを圧縮するという建前で行った「三つのレッドライン政策」という不動産融資規制によって、大手民営デベロッパーが連鎖的に破綻し、多くの再開発プロジェクトが資金ショートとなって、膨大な数の「爛尾楼」が誕生。事実上、不動産の市場メカニズムは完全に機能不全に陥っている。
中国の不動産業界は、GDPの約3割、投資の約4割、国民の資産運用の6割を占めるとされている。だが、実際は新たな不動産ができることに伴う波及経済効果なども含めれば中国経済の7割が影響を受けると言われている。

つまり、不動産市場に再び資金が巡り回復しない限り、今の中国のどうしようもない経済低迷の冬は明けない、と見られているわけだ。爛尾楼と同様、爛尾娃も不動産市場の崩壊とともに急増し、不動産市場の復活による中国経済の回復がかなわない限り、希望が見えない。
失業率の上昇に歯止めが利かず、どうしようもない貧困、企業の投資意欲の低下、官僚の怠慢…今の中国の経済低迷は、個人の努力ではどうしようもない。なぜなら習近平政権の打ち出す政策が経済法則から完全に逸脱しており、中国は必然的に失敗に向かうしかない。

中国の若者たちは今の時代を、日本のバブル崩壊後の失われた30年よりもさらに過酷な「中国の歴史的ゴミの時間」と呼び、一切の努力ややる気を放棄する「身直平主義」に徹することが、唯一自分の心と体を守る選択肢、というわけだ。

中国の自由派の政治学者、劉軍寧は、「歴史的ゴミの時間」という概念の広がりは習近平政権に対する死刑宣告のようなものだ、と厳しい批判をした。「習近平は中国の改革開放の成果を破壊し、10年の統治の間に、自分と異なる意見を徹底排除し、歴史的な3年間のゼロコロナ政策を実施し、中国の多くの産業を破壊し、外資の撤退を招いた」「中国民衆と国際社会は習近平政権に対する信用を喪失し、もはや習近平が何をしても、歴史的ゴミの時間を改変することはできない」という。

こうして大量に誕生した爛尾娃たちは、何の希望も見いだせないまま、老親がもらうほそぼそとした年金にたよったり、あるいは養老院や社区(コミュニティ)の老人食堂を利用して生活を維持するしかない、この現象は「足曽老消費」(老人市場に便乗する消費)という表現で昨年あたりから目立ち始めている。

◎老人食堂は今や「人民食堂」、若者が食事を求め駆け込む: 習近平政権は第14次五か年計画で、45億元の財政出動によって老人ホームベッド数の拡充、社区における老人向け食堂の拡充、大学や専門学校での老人大学の開設と学生募集などを推進している。三中全会でも社区主導で高齢者向けサービス強化を推進が打ち出されており、その価格は党のコントロールにより非常に安価に抑えられている。

それで貧しい若者は、祖父母世代が恩恵を受けているこうしたサービスに便乗するわけだ。老人食堂は社区による非営利食堂で、一種の人民食堂の復活だと言われている。利用に年齢制限はなく、60歳以上には割引制度がある。老人ホームの賃貸も一般賃貸住宅よりよっぽど安く、若者がボランティアサービスを行う代わりに居住を認めるホームもあり、SNS上では若者がそうした老人ホーム情報を交換している。
昨年、こうした「足曽老消費」について、中国メディアは老人と若者の交流という切り口のほのぼのニュースで報じていたが、実際は経済規模のパイを拡大する具体的政策を打ち出せず、経済活動からあぶれた若者が、党のコントロールする老人向け社会主義市場の受け皿に落ちてきたという極めて深刻な現象だ。

まったく希望のみえないゴミの時間を、若者たちは「身直平主義」でいったいいつまで耐え忍ばねばならないのか。できそこない子供たちは、できそこないのままなのか。それとも、いつか、何かのきっかけで立ち上がり、この政権を終わらせようとしたりするのだろうか。爛尾楼も爛尾娃も、放っておけば、いずれは倒壊し周囲を巻き込んで大惨事を起こしかねない存在なのだ>以上
・・・・・・・・・・・・・
天気が悪い日が続いても「いつか青空になる」と期待できるから耐えられる。諸悪の根源、習近平一派を駆除しない限り中国の若者、とりわけ中国の高学歴の若者は先の見えない悪天候が続き悲惨なままだろう。「大惨事」を避けるために中共軍がクーデターで習一派をつぶさなければ悲劇は続くままである。それができなければ中共軍自体が習一派に「軍事利権」を完全に奪われることになる。

大清帝国は米国の後押しを受けた孫文らによる辛亥革命によって消滅し、1912年に共和制国家の「中華民国」が設立された。利にさといと言われる漢民族でも「為せば成る」である。以来、100有余年、中共軍がクーデターで「人民のために習一派の暴政を排除」したところで人民も世界も「利にさとい」から大歓迎だろう。残念がるのはプーチンと北朝鮮くらいである。中共軍は座して消滅を待つか、それとも乾坤一擲で諸悪の根源・習一派を排除するか・・・「殺られる前に殺るしかない」と純真・単純な愛国戦老ヂヂイの小生は思うのだが、「上に政策あれば下に対策あり」の拝金主義の漢民族に愛国心ってあるのかどうか・・・それもカネ次第?
・・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小生の記事は以下でもお読みいただけます。
渡部亮次郎 「頂門の一針」ryochan@polka.plala.or.jp
必殺クロスカウンター https://www.mag2.com/m/0001690154.html
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?