見出し画像

【長編小説】タイムスリップ・ドリーム家具の転落

 株式会社ドリーム家具は、昭和31年に法人化した。広島県の山林地方で生まれた、創業者の槇島亀太郎は、製材工場で財をなした。そして、建具の技術を活かして、家具の製造メーカーとして創業した。

 昭和51年には、二代目の槇島夢太郎が、事業を継承した。夢太郎は、職人として技術畑ではなく、営業と人脈を築くのが得意だった。みずから製造するのではなく、顧客のニーズをうまく活かして、家具の商品開発を行う。
 学校入学の勉強机や婚礼家具や調度品の受注をとって、仕入れを行う、卸販売をはじめてから、都市圏に進出し小売販売に事業領域を変えた。  

 いわゆる、業態変更をしたのだ。つまり、メーカーから小売へ業態を変えたことになる。
 そして、中規模から小規模の都市、地方の立地展開で都市圏のおしゃれな家具や、少し高めの値段設計ではあるけれど、マホガニーや桜の木を加工したお祝い家具として顧客の支持を得て事業を拡大させた。

会社概要は次の通りだ。

  1. 会社名:

    •  株式会社ドリーム家具

  2. 設立年月日:

    • 大正15年に初代 亀太郎が創業、二代目夢太郎が昭和51年に法人化した。

  3. 代表者名: 代表取締役 槇島亀之助(三代目)

  4. 事業内容:学習机や婚礼家具の販売

  5. 従業員数:

    • 現在の従業員数は23名

  6. 資本金:

  7.  資本金1千万

  8. 経営理念:

    • みなさまが上質な“家具・インテリアを一体に感じる快適な暮らしご提案をしています。

 現在は、瀬戸内の人口20万人程度の中核市の、国道沿いに立地し、駐車場も10台ほど備えている。顧客名簿も1万人を越えて、店舗来訪型のビジネスモデルで地域密着型で事業を進めてきた。
 しかし、2000年頃からのインターネット、スマートフォンの普及により、ネット販売やDIY型の家具が増えて、低価格のシンプルなデザインが、売れはじめる。

 当社の、ように装飾が派手でリアル店舗型は、売上が減少傾向にある。

要するに、客数が減少しており、来店動機も多くない。事業転換を、余儀なくされている局面にあるのだ。

経営者は、悩んでいた。
経営は、波がある。景気の波。流行の波。一定の場所にとどまることはない。
なぜならは、需給関係で、押したり引いたりしているからだ。

ついに、決算期では、陰鬱な色の太陽が、山間に沈むように、会社は傾きつつあった。

 娘が生まれ、家族を守らなければならない。
 経営も保守的になり新たな開発商品もなく、経常赤字の状態が続いていたのだ。

今期末にも債務超過に陥る寸前だ。

 債務超過に陥ると、それから回復するには相当の努力が必要だ。何か、大きな売上につながる起爆剤がないなら造り出せばいい。

私は、次の経営フレームワークを検討する。

マイルストーン戦略【経営戦略的目標の積み上げ】
①従業員の行動目標
②財務指標の目標
③組織学習の目標
④顧客へのアプローチ目標
世の中のすべては、目標により管理されるのだ。

よく耳にする。
KPI(Key Performance Indicator(キー パフォーマンス インジケーター)の略で、ゴールまでの中間目標の達成状況を定点観測するための指標のこと。)
をどのように設定するか?

KGI(KGIとは? Key Goal Indicator(キー ゴール インジケーター)の略で、経営戦略やビジネス戦略で何をもって成果(ゴール)とみなすのかとする指標のこと。 やるべき行動を明確化できる プロセスが可視化される 公平な評価ができる)

をどのように設定するか?

これらを検討に検討を重ねた結果が、売上と利益に跳ね返り、社員と社長の給与に変わるのだ。






この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?