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渡月橋ステークス (5/26京都12R)


・序

2024/05/26 京都競馬場12R 3勝クラス 芝1400m
渡月橋ステークスにおける出走馬の走破予測タイムと独自レーティングによる比較

・馬場傾向

今開催の京都の芝は非常に状態よくコントロールされている。

具体的な事例として、2024年京都開催の芝1400mは前半3Fが34.0s-34.8sに収まり、後半もそこから±1.0s以内の『標準的なミドルペースで占められている』といった点が挙げられる。(厳密には02/04施行3cハンデ戦は34.0-35.1の分類上ハイペース)

京都外回り1400のスタートから1-2F区間で始まる坂。これがハイペース寄りにはならない大きな要因だろう。

さらに数値的な傾向として

①2-3F区間が11s台前半なら落ち着いたペースでそのままコーナーをパッシングしていくミドルペース
②2-3F区間が12sに届くか、といった先行争いの無いパターンであれば4コーナー付近からの下り坂を利用した加速ラップが混ざるスローペース

この2つに分類されると見てよい。今回もこのどちらかを前提として展開を予想すれば良いはず。

と思っていたら05/25(土)最終の2c芝1400が33.3-35.3のハイペース(笑)
ええ、これどうすんのよ……なんなんだよ馬場造園科……

前半33.5s付近で通過ならば、当然1400m戦は後半35s台の前傾ハイペースになる。先頭のバテ具合でギリギリの前残りだったりゴール前で全部ひっくり返る差しだったりとパターンは様々。
1200mほど前有利という形にならないのが厄介。

・前半3F地点ポジション(上位6頭)

それでは恒例の前半3F分布。

前半予測値

内に逃げ先行がガッチリ揃った並び。あまり競うと当然後ろの餌食となるのだが、今の馬場恩恵を考えると行って潰れたならばそれもよし、というアマチュア並みの騎乗も見られそうで隊列の判断は非常に難しい。
02プリモカリーナはゲートはそこまででもなく二の脚が使えるタイプだけにポケット狙いで控えそう。
05ハギノメーテルも控えて後ろからだろう。ならばそこまで速くはならないはずなのだが……

・上がり3Fポテンシャル(上位6頭)


後半予測値

ブリュットミレジメがここでは別格の上がりポテンシャル。ただこの末脚を着順に反映させるには前との距離感がとても重要。


・対戦マトリクスから見る混戦度合い

レイティングの算出過程については記事の最後に記載。

・基準馬  ☆サトノペルセウス(基準レーティング1500)

high
ブリュットミレジメ(1560-1640)
ミルトクレイモー(1560-1620)

middle
ショウナンアレス(1460-1580)
テーオーダヴィンチ(1480-1570)
☆サトノペルセウス(1450-1550)

low
シロン(1420-1560)
チュウワノキセキ(1400-1520)

グランレイ(1410-1510)
カフジテトラゴン(1430--1510)

最下位
ハギノメーテル(1310-1400)


今回のメンバーの踏襲してきた路線がかなりバラけているため、対戦ノードがグループ的に閉じてしまった形に。lowで分類された馬は正直なところローカル路線でどうか、といったレベル。

highの2頭、ブリュットミレジメとミルトクレイモーはどちらが今回のペースに向いているかで優劣が決まる、といった形。

・タイムレンジと走破予測タイム比較による勝敗予測(上位9頭)


走破タイム予測値

距離延長や短縮の関係で取得値の幅が非常に大きな予測値となった。
色の濃い68.3%区間を示したコアタイム。ここだけ見ても0.8s差以内に9頭存在している。

高速寄り前有利(ミドル~スロー)なら前半予測値から。
超ハイペース前つぶれ(ハイペース)なら後半予測値から。

馬場を見極めてどちらかを決め打ちするなら買い目はそこまで増えないはず。

先週までの馬場ならミドル想定で良かったのだが、この辺は臨機応変に。
ハイペース確定ならケンするのがベストかも。


・結論


今回はハイペース寄りのミドルペースと仮定し、減速率が小さく追走に向いたタイプをチョイスすることにした。

最有力
なし
混戦のため

有力
02プリモカリーナ
☆アピールポイント
追走力があるこの馬なら内枠を生かして溜める形で結果を求めたい。
福永厩舎×NFしがらきの叩き2走目だが、総数はまだ少ないのでデータ集めの段階。だが昇級の分、様子見でオッズ自体はつくはず。


お楽しみ
08アバンチュリエ
15サウンドブライアン

ミドルペースだった場合、その失速率から浮上するのは08アバンチュリエ。
そして先行力はあるが、枠順で少し控えそうな15サウンドブライアンも馬場恩恵でそこまで失速しなさそうなタイプ。


テーオーダヴィンチ?うーん。オッズに見合うかどうかは重要だと思うけどね、たとえそれが当たったとしても。

・個人的な買い目

馬連とワイド
02-08.15


©️ぺぬ

自作システムを利用した走破予測タイムと他のファクターを比較して勝ち馬を予想。
各馬ポテンシャルは重回帰分析ベース。
対戦レイティングはMarkovの手法を元に着差ベクトルを基準とした補正値込みの数値を設定し算出。対戦ノードが3-5戦分に満たない場合はダミーを作成して使用。
比較自体はEloレイティングの
r1=r0+K(S-μ)
 r1:新規
 r0:前回結果
 K:算出した定数(Markov手法から着差を施行距離別に設定)
 S:勝敗ノード
 μ:勝率(対戦勝率)
の基本式に準ずる形で各馬を個別に比較。


その上で感覚的にイメージしやすいように基準レーティングを1500としてランキング。

この記事について



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