起床の瞬間に思いついた寸劇「社史編纂室長」

A「クソ、轢かれそうなおじいちゃんを助けたのは良かったけど事情聴取やら何やらで面接に絶対に間に合わない!どうしよう!」
(会社に到着)
A「すみません、面接受けさせて下さい!」
B「ハァ、我が社の社訓は『時は金なり』。遅刻など論外です。帰って下さい」
C「待ちたまえ。その青年に面接を受けさせてやりなさい」
B「あなたは…!」
A「お!?これは人助けした相手が実は社長で面接を受けさせてくれる漫画とかの神展開!まさか自分にもそんなチャンスが来るなんt」
B「社史編纂室長!」
A「……は?」
C「そうだ。これは社史編纂室直々の命令である」
A「しゃし、へんさん……?」
B「まさか都市伝説じゃ無かったなんて……。本来厄介な社員を左遷して飼い殺して自分から退職させるための部署である社史編纂室に空気を読まずに40年きっちり勤め上げ、そろそろ定年を迎える伝説の社史編纂室長……!」
A「はあぁ!?凄いっちゃ凄いけどそんな奴に面接受けさせてくれる程の権力ねぇじゃん!終わった……」
C「という訳だ。もう一度繰り返す、この青年に面接を受けさせてやりなさい」
A「どういう訳だよ……っていうか何であんたそんな社長みたいな態度取れるの……」
B「もういいです!定年まで残り14ヶ月ありますが関係ありません、人事部に言いつけて今月中にクビにします!あとあなたも落選!」
A「最悪だよ……」

C「ふっふっふ、本当に私がただ鈍感だから社史編纂室長として働いていたと思うのかね?」
A&B「は?」
C「そもそも私が『厄介な社員』になったのは当時はまだ社長令息だった現社長の悪事を暴こうとしたから……そして私は40年間社内の文書という文書を漁った」
B「まさか……」
C「ついに見つけたんだ、当時廃棄し忘れていたらしい現社長の処遇に関する機密文書の一部を……!」
B「何てことを……!」
C「こんなものを世に出せば我が社も危うかろう、別に私とて百数十人を道連れとして路頭に迷わせながらくたばりたい訳ではない。ところで、さらにもう一度繰り返す。」
A&B「……」
C「この青年に、面接を受けさせてやりなさい(キリッ)」
B「は、はいーーーーっ!」
A「やったーー!ってなるかい!!こんな内情不安な会社誰が入るか!」



現実の社史編纂室は創作に出てくる程の窓際でもないそうですね


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