絵本

大学の近くで絵本が半額セールという噂を聞いて行ってきた。
古本屋さんだからもともと安いのにさらに安い。
そして私はもうすぐ実習。買わない理由がない。
本屋さんで見るぴかぴかの絵本より、図書館で子どもたちに囲まれて探すより、古本屋さんの絵本は落ち着いている気がして、じっくり選べる。
あれもこれもと見ていると、あっという間に7冊も腕の中に。
学生に優しいお値段で購入。
尊敬する方の尊敬できる心情には反するけれど、やっぱり「古本」は良い。
誰かに読まれた本は開きやすいから読み聞かせしやすいし、
新品や借りた本と違って子どもたちにためらわずに貸してあげられる。
買った本を母に見せたら、
これは見たことがある、これは家になかったっけ?
と絵本をめくっていた。
私が今日買った絵本で、私が覚えている絵本は一冊。
お気に入りだったその絵本はいつのまにか無くなっていたけど、今日また出会って帰ってきた。
母が手放した私の絵本もこうやって保育学生に渡っていたらいいのに。
お母さんやお父さん、その子を大事に思っている人が贈った新品の絵本が、その子の成長を見守って、役目を終えて、旅立つ。
今度は保育者になりたいと思う、新品の絵本には手の届かない学生が勉強のために、子どもたちのために、手元に置く。
元の持ち主がつけたであろう折り目や傷や修理の跡に、これから見る子どもたちの笑顔を思い浮かべて。
実習頑張ろう。

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