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レスについて、妊娠した友達に相談した話

セックスレス、という空気を重たくすることば。
私は拒否してしまう側なので、この言葉がでるときは攻められるときだ。

26歳頃から、続々と周りが結婚し始めた。
それから3年、今度は続々と妊娠報告が出始めた。
私はまだ、結婚していない。
私がそういうことを拒否するため、彼を思い止まらせてしまっている。

今年にはいって、彼氏とはお互い辛いながらも話し合いを重ねてきた。
彼は「こんな大切なこと」が合わないのなら合う人を見つける方がお互い幸せじゃないかと主張する。
私は「こんなくだらないこと」が原因で他のすべての相性を捨てて離れたくはないと主張する。
相容れない、わかり合えない。
でも、この状況を打開したい。そう思っているのは共通している。

そんな中の、友達からの妊娠報告。
なにもかもうまくいってる、幸せな夜の生活を送れているんだろうなという妄想がわいてくる。
実際、そんなはずはない。私たちが悩むように、それぞれの夫婦にそれぞれの課題があるはずである。
でも、現に妊娠してるじゃないか、それはうまくいってる証なんだろう、と思う。

旧友が、安定期前に私に妊娠を教えてくれた。
彼女は、なんでも受け止めてくれる器の大きさがある。
つわりがおさまらないなか申し訳ないが、私は自分の状況をその子に打ち明けた。
彼氏は求めてくるが、私はそこに答えられないこと。プレッシャーに感じること。でもその拒否に彼氏はひどく傷ついていること。

彼女は「一緒だよー!」と言った。
「うちは逆で。私が強くて、旦那がダメ。」

そんな私たちでもタイミングがあって妊娠することもあるんだよ、だから大丈夫だよ、と言われた。

そこから数時間かけて、彼女は私の悩みにまっすぐに、洗いざらいさらけだして答えてくれた。
今思えばLINEではなく通話にしてしまえばよかった、でも書き言葉だからダイレクトな表現もバンバン打てた側面もあるかもしれない。

彼女は、結婚前から今の旦那に拒否されることが多々あって、それでも結婚を相手に求めている。それはすごいことだと思う。
相手に行為を拒否されたときの気持ちを、彼女はこう言っていた。
「すごくショックだったよ…この世の終わりくらい。」

私の彼氏も、相当傷ついているという。
断る側だとそのダメージをはかることができない、そしてそのダメージを相手に与えてしまっていることに理解が追い付かない。
寄り添うことができないのが苦しい。

「でも、なんとなくこれくらいだとお互いのストレスにならないのか、てラインを色々研究したよ。」

お互いのストレスにならない、性関係のライン。
つまり、バランスがとれるポイントはどこかということ。

「旦那は、仕事の日に誘われたりすると寝不足で、私の求めてるものに全力で答えられないし気分が乗らないし行為が嫌になるってことだったので。
それなら!気分を乗るようにすればいいのかと思ってイッサイスケベな気持ちはないように過ごして、もう今までのことはなかったかのように引いたら…あれ?となったのか向こうから気分が乗った日に声かけてくるようになって、少し求めるのをやめたの!!笑」

「相手がどんな時に疲れていて、どんな日は誘ってはいけないのかとか!ちらっとムラっとさせて食いつくかとか、絶対にブラは見せないとか!どんなタイミングでヤリたがるかとか!うちの旦那は夜がダメなことを知って。朝が一番行えたので、朝にシフトチェンジして見たりとかですかね。」

この通り、オブラートもなくすっぱりと答えてくれる彼女の勇ましさがいたいほど嬉しくて、涙がでた。(こんなコピペを世の中に公開して、もし彼女が見つけたらどうしよう…すみません……)

この、試行錯誤する姿勢は、レスを緩和するために男女どちらにも大切なものだと思う。
彼女の場合、「したい彼女」と「したくない旦那」で、「したい彼女」が一方的に研究を重ねた訳だけど、相手の協力が得られないなかであれこれ考え続けるのは常人ではなかなか難しいことだろう。

私は彼女と話していて、「自分の気分が乗るためにどうしたらいいか」を真面目に検討したことがなかったことに気がついた。
マンネリ化がいや、という具合の要望は勇気を出した伝えたことがあるものの、彼女のように小さな試行錯誤を積み重ねはできていない。
彼氏の「一週間に一回はしたい」という頻度の希望をきき、翌日休みの金土がそのタイミングとなり、結局プレッシャーが強くなり心が逃げたくなるばかりになってしまった。彼氏をそれでまた落ち込ませてしまった。
「この日にしよう」という取り決めは逆効果になっている。それに気づいて、もうやめるべきだ。
そして彼女の旦那くんの例のように、私にもたまに「今日ならできるかも?」という日がある。
でもわざわざ今日それを伝えなくても金曜がきたらしなければならないのだから、という気持ちがよぎり、自分から伝えられないできた。彼女の、一旦引いて待つ、という姿勢が旦那くんに効果を発揮したのはうなずける。溜め込んでじっと待つことができる彼女がすごいのだが。

あと、私は行為自体で布団というなかなか洗えないものが汚れてしまうことにだいぶネガティブさをもっているみたいだ。
「行為そのものに集中できない環境であることがストレスになってるんじゃないかな?すぐ綺麗にできる環境じゃないと嫌なんじゃないかな?」
と彼女にいわれて、納得した。
布団を汚さないために口で受け止めるのがお決まりになっているのも、嫌だ。おなかがすいてるときもあるし、おなかがいっぱいのときもある。食べ物じゃないものを出し入れしてたまに苦しくなる、それがマストの行為として付随してくるのは億劫さに拍車をかける。

彼女は、手狭なベッドを汚してもいい用(そういうこと用)とし、もうひとつのベッドで2人で寝ているのだそう。
私はそれでもちょっと嫌だ(どうしても布製品にナニカの汁をしみつかせたくない。旅館のものであっても)。
であれば、お風呂場なんかでするのはストレスが少ないかもしれない、と思った。全部洗い流してしまえば終わりなのだから。

色々聞いてみて尚も、行為を拒否される彼女が今の旦那に結婚を迫ったというのが信じられなかった。
彼女曰く、
「この人じゃなきゃダメかって聞かれるとそうでもないんだけど、この人となら一緒にいれるんだろうなって気がしたんだよね」ということだった。(バレたら怒られるー!!)

「どこのカップルも夫婦も100パーで結婚してるところナイナイ!今は年的にも…結婚妊娠出産ラッシュだけど振り回されずに自分たちの軸を大切にです!」

同い年のはずの彼女が大人びて見えるのは昔からよくあることだったが、今回もだ。

けつろん。

レスに大事なのは、「どうやったら拒否する側の気分がのるか」の試行錯誤だと教えてもらった。
彼女はそれを一人黙々と試して旦那の反応をみて、お互いのバランスポイントを探し、性的な関係を保ちつつ、妊娠にいたった。
今でもいつでもレスになると思ってるけど、それはそのとき。また色々考えて試す、という。彼女の強さだ。

断られる側は、断る側の理由やヒントをいつも探している。だからからだのことは言葉にするの難しいけど、たくさん教えてほしい、と言っていた。

「なんか嫌」「気がのらない」の裏にどんなエッセンスがありそうなのか、それを諦めずに一緒に考えてみて、除去してみたり変えてみたりすることでお互いのバランスポイントに段々近づけるのだと。

彼女が人知れず努力したことを、たくさん教えてもらった。参考にして私も前進したい。

追記

私はこのやり取りをした数時間、自分が「行為は痛いから嫌だ」という主張を一度もしていなかったし、頭に上ってすらいなかったことにあとできづいた。
病院にかよって性交痛の相談や治療をしているのにだ。
それが示すのは、「痛さを取り除く」ことよりも「気分が乗る」のほうが、レスを緩和するための優先事項、、、ということな気がする。

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