WBC予選B組 展望&出場国紹介

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方式:ダブルエリミネーション方式で6チーム2チームが本大会に進出。前回大会予選の成績からパナマとイギリスがシード。

グループの展望:パナマがニ歩リード。スペイン、チェコ、イギリスが追う。フィリピンとニュージーランドも波乱を起こすポテンシャルはある。

●パナマ

概要:MLB歴代最多セーブ記録保持者のマリアノリベラ、アストロズで活躍したカルロスリー、日本で活躍したズレータやセギノールなど名選手を世界に排出してきた野球大国。だがWBCはここ2大会、本大会をあと一歩で逃している(2013はブラジルに、2017はコロンビアに惜敗)。野球人気も非常に高い国なだけに、復帰を期待したい。

戦力分析:フラド(レンジャーズ)とソーサ(カージナルス)の現役メジャーリーガーに加え、メジャー経験のある右腕のエスピーノ(ナショナルズ3A)、MLBや韓国でもプレーしたベタンコート(フィリーズ3A)、超有望株のアマヤ(カブス1A+)などが揃い、予選出場国の中では突出した戦力を誇る。ただこれまでのWBCでも格下に苦戦することが多いので、油断はならない。

日本球界在籍/経験者:アコスタ(元巨人)

●スペイン

概要:昨年のU18W杯では侍ジャパンが初戦でスペインに大苦戦し、驚いた方も多いかと。元植民地であるキューバやベネズエラからの移民が多い影響もあり長年オランダとイタリアに次ぐ欧州3番手として君臨してきた。プレースタイルも非常に中南米らしい。2013年大会ではイスラエルなどを破り本大会にも進出。

戦力分析:リーガエスパニョーラの選手を中心にセリエA、ベネズエラ、アメリカ独立リーグなどでプレーしてる選手が加わった。投手の中心はメジャー経験のあるカンポス(ララ/ベネズエラ)か。打線の中心は同じくメジャー経験者のベルトレ(リセイ/ドミニカ共和国)。戦力的にはパナマに次ぐ予選突破の有力候補だが、チェコには昨年の五輪予選で敗れてるだけに油断はならない。

日本球界在籍/経験者:クルーズ(元楽天)、バルボア(元高知)

●チェコ

概要:長年にわたり強化を進めてきたチェコ。成果は徐々に表れ前回大会の予選ではメキシコと1点差の大接戦、昨年は欧州選手権ではメジャー経験者も要するオランダを、五輪予選ではユダヤ系アメリカ人が集結したイスラエルを破った。東欧らしい大柄な体格を活かした長打力と、派手さはないが安定した守備力が強み。他の欧州の強豪国と異なり、帰化選手や海外領土出身がほぼいない。

戦力分析:正捕手で攻守の要、セルベンカ(オリオールズ3A)の欠場は非常に痛手。ほとんどの選手が国内リーグの選手となった。エースとして期待されるのは昨年の五輪予選でイスラエルに好投したミナリーク。またセルベンカに変わる正捕手として期待されるのがかつてマイナーリーグやドイツでもプレーしたペトルチェフ(同姓同名のサッカー選手とは無関係)。パナマ、スペイン、イギリスには戦力的に劣るが、昨年の欧州選手権、五輪予選でも戦力的に上回る相手を次々と破っただけに、今予選でもアップセットに期待したい。

日本球界在籍/経験者:なし

●イギリス

概要:昨年に続き今年もロンドンで公式戦が予定されているなど、MLBもイギリスに注目しており、競技人口も着実に増加している。欧州選手権などではあまり成績を残せていないが、前回のWBC予選では他国のイギリスにルーツがある選手を多く招集し、ブラジルを破るなど躍進した。

●フィリピン

概要:アメリカの植民地だった影響でかつてはアジア最強国だったフィリピン。その後は高温多雨な気候などもあり衰退したが、現在も東南アジアでは圧倒的な強さを誇り、昨年のアジア選手権では中国に1-0で勝利するなどしている。2007年に北京五輪予選では星野ジャパンと対戦したが、コールド負け。2013年WBC予選では日比ハーフの小川龍也(当時中日、現西武)が代表入りした。

戦力分析:国内でプレーするフィリピン人選手に加え、アメリカや日本にいるフィリピン系の選手も加わった。元々フィリピンは投手力が高いが、今大会はそれに高山(日本ハム)や元BC福島のJRブンダ(ゲートウェイ/米独立)が加わる。野手ではフィリピン人の両親を持ち日本で育ったカレオン(神奈川/BC)、フィリピン生まれアメリカ育ちでアメフトから野球に転向したティーボウ(メッツ3A)が中心。前回大会では守備の乱れで大敗しており、その点をいかに克服できるかが鍵となる。

日本球界在籍/経験者:高山(日本ハム)、カレオン(神奈川)、ジェイアール(元福島)

●ニュージーランド

概要:前回大会では清水直行さんがコーチを務めた。清水さんは現在でも現地で野球教室を開催するなど、ニュージーランド野球に大きく貢献している。2012年にWBC予選に初出場してから競技人口は爆発的に増え、2018年からは同国初のプロ野球チーム「オークランド=トゥアタラ」がオーストラリアリーグに越境参加(MLBのブルージェイズのようなイメージ)している。今年はオークランドがプレーオフ進出を果たし、ホームゲームでは多くの観客が訪れ大盛況だった。代表チームの愛称は"ダイヤモンドブラックス"。他のスポーツ同様に試合前はハカを披露する。

戦力分析:21歳の絶対的エース、グロゴスキー(フィリーズ1A+)がフィリーズからの制限により参加できないのが非常に痛手。ただそれだけフィリーズも彼に対する期待が大きいということ。今季オランダに移籍するボイス、オークランドで好成績を残したジョンストーンが投手陣の中心となる。野手では今年オークランドで大活躍したマルク、ブンデスリーガでMVP2度のラム=ハント(ボン/ドイツ)が中心。

日本球界在籍/経験者:オゴーマン(元香川)、フォックス(琉球BO入団予定)

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