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【ギフトに生きる#1】ギフト経済ってなに?GIFT&GIFTのギフト経済を生きる

報酬を設定せず「贈り物」の気持ちであらゆることを「ギフト」した結果、住む家も給料も秘書ももらって、循環の中でギフトし続ける生き方になっていたーー。GIVE&TAKEではなく「GIFT&GIFT」のやさしい世界を広げ、みんなでノーベル平和賞をもらうのが夢です。ここでは「ギフトに生きる」実践者の「ひろし」が体験談や実践しながら感じていることなどをシェアしていき、ギフトの生き方を少しでも多くの方に伝えられたらいいなと思っています。

石丸弘のプロフィール:
1977年生まれ。売れない営業マンを4年経験した後、コーチングを15年間提供する傍ら、マーケティングや組織のコンサルタントとしても多数実績あり。これまでにNPOや想いのある人を、のべ100人以上支援してきた。

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1. 僕が「ギフト経済」に出会ったきっかけ

はじめて「ギフト経済」という考え方を知ったのは、2012年に「カルマキッチン」というレストランのプロジェクトに立ち上げメンバーとして関わった時でした。

▼カルマキッチンの様子

どんなレストランかというと、例えばランチを食べに入ると「あたなのお代は前の方からすでに受け取っているので支払う義務はありません。あなたは次の人の分を好きなだけ支払ってもよいし、支払わなくてもいいです。」と言われるんです。不思議でしょう?

普通のレストランだと値段が書いてあって、自分が食べたものに対して自分のために払いますよね。でもカルマキッチンでは、お金を払ったとしても「次に食べに来るお客さんのために払う」ということになるんです。自分の分はすでに前のお客さんが払ってくれているから。

実は普通のレストランでも実態は同じなんです。今自分が注文して食べている食事の材料っ代って、前のお客さんが食べてお代を払っているから賄われているんです。

本当は、僕たちはいつだって大きな循環の中で、ペイフォワードされながら生かされている。そのことが、カルマキッチンだとより分かりやすく感じられる。そして、ちょっとした物事の捉え方の違いで、受け取る価値や豊かさが何十倍にも何百倍にもなる不思議に気づき、ふと「これまで僕が大切にしてきた生き方に似ているな」と思いました。自分の生き方について、「ギフトに生きる」という表現がぴったりだと思った瞬間でした。

2. ギフト経済ってなに?

カルマキッチンを運営している「ギフト経済ラボ」という団体があり、僕もそのメンバーの一員なのですが、そこのwebサイトにこんなことが書かれています。

人の優しさで、人・モノ・カネが動く。それは決して、取引きでも、交換でもなく、ただ、ただ、人の幸せを願って、未来の子ども達を思って、動く。価値と価値との交換を超えた、優しさを渡しあう、贈りあうことで成り立つ経済。貨幣経済のその先。不安と恐れのない、幸せの経済が、「ギフト経済」なのです。

▼「ギフト経済ラボ」webサイト

また、海外でも「Gift Economy」という言葉で浸透していて、WikipediaやTEDでも取り上げられています。

▼TEDedの動画

家入一真さんや西野亮廣さんなどの著名人の方も「ギフト経済」という言葉を使って発信しているみたいです。

一言で「ギフト経済」と言ってもいろいろな捉え方があると思いますが、僕自身は「純粋な善意ややさしさが循環して、豊かさが循環すること」と捉えていて、それを実際に生きるとどんなことが起こるのか、ずっと実験をしている感じです。

3. 100円のおむすびから受け取る価値

僕らは普段気づいていないだけど、びっくりするほどのギフトの循環に恵まれて生きています。例えば、100円のおむすび。普通に買うだけだと、ただ「自分が稼いだお金で100円でおむすびを買って食べて美味しかった」となるかもしれない。

でも、じゃあ本当に100円だけ持っていたらそのおむすびは自分の手元に来たのだろうか?

この手元に来るまでに、
・田畑を耕す人がいて
・太陽が照って
・雨が降って
・大切に稲を育てる人がいて
・収穫する人がいて
・運ぶ人がいて
・お米を炊く人がいて
・おむすびを握る人がいて
ようやく手元に来るんです。

それを全部自分でやろうとしたら本当に大変なことです。でもそれが、なんと100円で今自分の手元にあるんです。すごいことです。すごく豊かなことです。

そうやって少し視点を変えて「ギフトの循環」に気づけるだけで、100円のおむすびから受け取る豊かさは「あー、おむすび美味しかった」だけではない、それ以上に無限に豊かさを受け取ることができるんです。

「ギフト」を実践していく中で、時間軸を伸ばして豊かさを感じる自分にも気づくようになりました。きちんと稲が育つのも、長い時間をかけてお米を栽培する方法を研究した人がいたからです。お米がふっくら炊けるのも、電気釜の機能を研究し続けた人がいたから。長い時間軸の中で何十万、何百万人の多くの人の貢献があったからこそ、今ここにこのおむすびがあるんだなぁと思うと、本当に有り難いし、豊かだなと感じます。

4. 「ギフト経済」を生きる仲間たち

日本で「ギフト経済」を実践して生きている人は他にもいます。
例えば、

▼ソーヤ海くん

▼淡路島のりおくん

▼日本ヴィパッサナー協会

などなど。

ちなみにマネジメントの本で最近よく話題になっている『ティール組織』著者のフレデリック・ラルーさんも、解説動画などを一般公開してギフトしていますよね。

こうやって、少しずついろいろな人がギフトを実践することで、「こういう生き方もあるんだ」と伝わっていくと嬉しいです。

次回は、「#2 GIFTで仕事をする」をお送りします^^

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取材 / 執筆 / 編集 / デザイン:蓮池しのぶ

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