向井

この「KIMOCHI」を聞いてくれ

 こんばんは。学生会館の練習前にふらっと書いています。9階の真ん中は夕日が綺麗に射してしかも直接は当たらないのでとっても居心地が良きですね。毎日パソコン見てるので肩凝りが酷いのですが今日もいってみましょう。

 やー非常に妖艶ですね。ギター1本、声2つでここまでの演奏と空気感を作り上げている2アーティストに脱帽です。今回はグループとして活動されている方ではなく「僕らの音楽」という番組でコラボした演奏をお送りしました。この女性の方、実は椎名林檎なんですよ!結構今と雰囲気違いますね笑。その椎名林檎を演奏面でリードし、エロいギターを弾いているのは誰なのか、この演奏の魅力は何なのか今日も存分に語っていこうと思います。

 まず、このギターを演奏されている方は向井秀徳といって、ロックバンド「Number Girl」や「ZAZEN BOYS」のボーカル、ギターを担当されている方です。どっちも伝説級のロックバンドですね…。オルタナティブロックという1個前の記事でも登場したジャンルです。「Number Girl」は現代ロックの礎として現代の人気アーティストに大きな影響を残しています。「ZAZEN BOYS」ではグルーヴの追求を主としておりライブでの一糸乱れぬ変拍子、音の粒の揃い方は変態級です。またどちらも向井作詞の歌詞が独特で世界観が表されていますね。

こっちが「Number GIrl」で、

こっちが「ZAZEN BOYS」です。

 どっちも、よくこの演奏をギターでこなしながら歌えるなあと感嘆します…。

 というわけで、閑話休題。向井秀徳についてはまた次の機会にじっくりと書きたいと考えているので少々お待ちを。今回のメインテーマは1番上の「KIMOCHI」という名演についてです。
 まず、ギターに着目しましょう。この演奏でも向井はいつものライブで愛用しているテレキャスターというギターを愛用しています。ジャキジャキした音色が特徴のギターで20万前後します…。ギターの音色を切る時の弾く音が最高に気持ち良いですね。この演奏ではこうしたギターの音色や、歌以外でグルーヴを生み出す箇所が多くみられます。1番で椎名林檎が歌っている裏で向井秀徳が合いの手を入れていますね笑(00:45〜00:55くらい)。これもまたリズムにはまっていて心地良い。また00:30秒ぐらいの所で足元が映ると思うのですが、2人の足でのリズム共有、完璧ですよね。
 続いて、歌です。椎名林檎節が今ほどではありませんが1番から炸裂しています。今の林檎嬢に比べて声の閉鎖が強くなく、サビでは向井に寄り添っています。個人的には00:55〜の「四季が巡り 色とりどりの人生模様」の所の歌い回しがうまいなあと思っています。向井もLiveの「KIMOCHI」はもう暴れているのですがかなりしっとり目にまとめていますね。
 椎名林檎、実はかなり前から向井秀徳のファンだったようでこのセッションの前の対談でも林檎嬢がタジタジ。このセッションで歌っていない間も顔を下げ、照れている林檎嬢を見るのは今の私たちにとっては新鮮です。この林檎嬢の憧憬の感情と「KIMOCHI」という歌詞のマッチングもかなりこの雰囲気作りに貢献していますね。
 ギターにより生み出されるグルーヴの心地良さ。そしてそれぞれのリードによる世界観の表現に椎名林檎の感情がのっているからこそ、名セッションと呼ばれるのではないでしょうか。

 書いている間に夜になっていまいました。今晩、是非「KIMOCHI」を聴きながら過ごしてみるのはいかがでしょう。

追記:向井秀徳、いろいろ独特なので評価されづらいですが本当に歌が上手いです。アコギ1本で歌っている動画を追記しておきます。こちらも是非に。

※今回出てきた言葉たち
①僕らの音楽…フジテレビで2014年まで放送されていた番組です。2組のアーティストをゲストとして呼び、対談、セッションするという番組でした。
②Number Girl…向井がVo.&Gt.で所属していた4人組ロックバンドです。世界観の強い歌詞、爆音のギター、ストレートなベースラインから出来る演奏は現代ロックの礎と言われています。
③ZAZEN BOYS…こちらも向井がVo.&Gt.で所属している4人組ロックバンド。変拍子やグルーヴの強い演奏を得意としておりLiveで生み出されるグルーヴ感は圧巻。代表曲である「本能寺」では5拍子と4拍子を行き来するというとんでも無いことをしている。歴代のBassがみんな変人揃い。
④、⑤変拍子、グルーヴについてはまた別の機会にコラムとして書きます。その時にはここにURLを貼りますので是非ご贔屓に。

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