ドキュメンタリーとして観る『水曜日のダウンタウン』(後編)|稲田豊史・ミステリーファンに贈るドキュメンタリー入門【第7回】
文=稲田豊史
「仕込み」のメタ批評
今回は、TBS系で放映中のバラエティ番組「『水曜日のダウンタウン(水ダウ)』の本質は、ほぼドキュメンタリーである」という話の後編である。
※前編はこちらから
前号掲載の前編では、『水ダウ』がいかに関与型ドキュメンタリーの要件を満たしているか、見慣れた事象に新たな視点を設定しているか、自ら身を置くTV業界に対する自己批判を行っているかなどを、具体的な企画内容を挙げながら論じた。そこで明らかになったのは、ある種の「作り込んだお笑い」