「うつくしい」という文字列

こんにちは、宜壱です。

またまた突然ですが、私は「うつくしい」という文字の並びがとても好きです。
綺麗で可愛くて、美しいと変換した時にそのまま意味を体現できるような文字列だと思っています。
縦で書いても横で書いても流れが綺麗だし、筆文字だと清らかさが、ゴシック体だと可愛らしさが
、明朝体だと川のような涼やかな感じがします。私だけかな。私だけかも。

なんとなくアルファベットを書いているときより日本語を書いている時の方が好きです。生まれ育った土地の言語だからでしょうか。そういう言語に対する愛着というものはかなり存在しているような気がします。

話を戻して。
美しいという言葉についてあまり深く意味を考えたことがなかったので、辞書を引いてみました。
意味としては
きれい、あでやか、うるわしい、清らかでまじりけがない、愛しいと思うさま、りっぱである
でした。すごいね。私が字を見て感じたことは大体合っているようです。

いや、すごくないですか!?

興奮しました。すみません。
凄くない?言葉を見て思い浮かべたイメージが全部言葉の意味に入っているってなかなか。
言葉にそういう響きを持たせて使い始めた人間も同じことを思っていたのではないでしょうか。
美しいものを表現する言葉としてうつくしと並べた人は本当にすごい。

調べたところ、うつくしという言葉が初めて出てきたのが奈良時代の万葉集(これは人に対する愛おしいという意味のもののようです)、音楽に対しては平安時代の落窪物語、自然に対しては同じく平安時代の枕草子とのこと。
平安時代から対象等の変遷はあれど大きな意味の変遷があまり無く使われ続ける言葉とは…。

また、「美しい」の意味のなかに「立派だ」というものがあり数分間首を傾げたのですが、例を出すと、見渡す限り一面赤や黄に染まった山々の壮観な景色を見て「あぁ、美しいなあ。」と思うことと同じではないかと考えました。ニアリーイコールということにはなる気がします。紅葉狩り行きたくなってきた。

話は少し変わりますが、「言葉」という熟語もうつくしいなと私は思っています。言の葉とかよく言いますよね。神にお誓いを立てるという成り立ちの語を葉の如く連ね揺らす。
言質という言葉もあるように、日本人は言葉を大事にする文化が強いように思います。これもアニミズムに入るのでは。

話がとっ散らかって着地点を見失ったのでこの辺りで切り上げます。
今までなんとなく感じていたうつくしいという言葉の持つ響きや文字列への好感の意味について、このブログを通して少し理解できたので嬉しい気持ちです。ほくほく。

ということで、お付き合いありがとうございました。言語の話はたのしいね。


このブログを書くにあたり、本明緑様の「うつくし」の歴史的意味変遷について という論文をお借り致しました。



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