MTF分析 従属と独立 ~視点を広げろ~

MTF分析さえ極めれば、一流のトレーダーになれると俺は考えている。

それだけ難しい。やることは簡単なんだけど、自分自身の認識の罠を攻略することが難しい。

まずは簡単なところから。

MTF分析とは、異なる時間軸を並べて分析する手法。

前提として、異なる時間軸同士はすべて繋がり合っていてお互いが従属関係にある。独立関係ではない。

しかし、お互いが従属関係にあるからとはいえ、それを分析するときは異なる時間軸同士を比較検討する必要がある

比較というのは、そもそも違う種類のものを(相対的なもの)を認識しないと始まらない。

人間がMTF分析でチャートを比較するときには、必ず異なる時間軸同士を別物として、独立したものとして取り扱わなければならない。

つまり、前提として異なる時間軸同士が従属関係にある絶対的な相場を一旦分解して、異なる時間軸同士を独立関係にある個々の相対的な相場として認識しなければならない。

そして、独立関係にある相場をそれぞれ認識した後に、また従属関係にある1つの絶対的な相場を頭の中で再構築する必要がある。

言ってることは難しく聞こえるかもしれないけど、やることは簡単。

例えば、『日足は上昇トレンド、4時間足はレンジ、15分足は下落トレンド』という感じでそれぞれを独立した方向性を持つチャートとして認識した後に、『全体的に見れば短期的な相場の方向性は上昇だな』と絶対的な視点に戻して相場を認識し直す。

このように、分解⇔構築、独立⇔従属、相対⇔絶対の二元と一元を行ったり来たりして分析し続けるのがMTF分析の真髄である。

難しいのは何かというと、分解と構築は人間の認識によってなされものなので、その注意力の欠如やバイアスによってミスるということだ。

分解の工程で重要なのは注意力。例えば、日足は↑なら↑と、4時間足は→なら→と、15分足は↓なら↓とハッキリ注意深く認識し、確定させなければならない。↑なのに↓だとか→なのに↑だとか、誤った認識をしないことが求められる。

構築の工程で重要なのは普遍的な視点。分解の工程で確定させた異なる時間軸の方向づけ(パズルのピース)を、バイアス抜きに組み立てなければならない。
例えば、日足の↑にバイアスを受けすぎ、下位足の下落トレンドを無視して、深い押し目に焼かれるというようなことは避けなければならない。

この作業さえ、鋭い注意力と普遍的な視点を持ってコンスタントにできれば、一流のトレーダーになるのも夢ではないと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?