「GHOVC設立までの道のり」 | 日本発のユニコーン創出を目指すGHOVC創業者 安永謙にインタビュー 1/4
この記事はGHOVCのYouTubeチャンネル「GHOVC設立までの道のり」 | 日本初のユニコーン創出を目指すGHOVC創業者にインタビュー」を元に作成しています。
| Speaker
VC経験23年。GHOVC共同創業者、安永謙のこれまでのキャリア
リチャードダッシャー(以下:ダッシャー):Global Hands-On VC のメンタリングパートナー、リチャード・ダッシャーと申しまして、本日は謙さんに、ご自分の意見とか、ご自分の歴史とか、それについてお話を聞きたいと思っています。謙さんは、どのように、今の仕事につきましたか?
安永謙(以下:安永):まず私のキャリアからご説明します。簡単に言うと商社マンが9年、それからアメリカのVCが9年、それから日本のVC12年ぐらい。
あとプラスアルファで、スタートアップの経営というのを3年半ぐらいやっていました。商社で情報通信関係の営業をしてまして、それでアメリカに行ったときに、あのベンチャーキャピタルってのを始めています。
当時98年だったんですけれども、いわゆるもう、インターネットがどんどんどんどん増えていて、通信のそのキャパシティ、帯域を増やすっていう技術っていうのものすごい増えてたんですよね。それを日本の商材として持っていくと結構売れたと。
安永:なので、アメリカのスタートアップに投資をして、スタートアップでそういった技術を開発してるとこすごい多かったので、投資をして、日本展開のお手伝いをするというのを商社のバランスシートからやっていた。ただし、これコーポレートVCあるあるなんですけれども、いろいろ課題がある。
例えば日本展開のお手伝いをするっていうのを自分たちの付加価値としてやった場合に、当時、日商岩井という会社にいたんですけども、そこは通信関係が強かったんですよね。ただし、そこがもう100%シェアを持ってるわけじゃないので、別にこだわることはない。他のところにもワークして、その付加価値を高める必要がある。
プラスアルファで、資金の出し手をですね、1社にお願いをするっていうと、どうしても限界があると。やっぱり大企業って景気が悪いと投資したくないじゃないですか。
でも、ベンチャーキャピタルの投資って、景気が悪いときこそ投資をするというのが、ルールだと思うので、そこで限界がある。つまり、最終的には外からお金を集めなければいけない、そんなときに、日商岩井の看板というのが必ずしも必要なくなってきた。
渡米した9年後日本へ帰国。GHOVCの礎ができ始める
安永:というのもあって、その当時のメンバーで、みんなでスピンアウトして、転職を、転籍をして、会社を作って、あとは当時、珍しかったんですけども、アメリカを中心に100億円ぐらいを大体集めまして、そこをいわゆるGo to Japan Fundをやっていました。
その後、アメリカに9年行ったんですけども、そのあとやっぱり、日本の技術系スタートアップを育てたいという思いのもとに、日本に2007年に帰ってきまして、そっから日本の技術系のスタートアップ投資を始め、2013年にはですね、からはですね、INCJの産業革新機構官民ファンドですけれども。
そこのベンチャー投資部門のマネージングディレクターに就任して、技術系のベンチャーというのをずっとやっていて、特にそこではですね、いわゆる日本の技術系スタートアップの海外進出をお手伝いするというのを、ある程度、自分なりのミッションに掲げてやっていました。
あとは、いわゆる公的なお仕事でいうと、日本ベンチャーキャピタル協会の理事にですね、2009年ぐらいかな、に就任し、現在はですねグローバル部会の部会長というのを拝命しています。
他にもいろんな内閣さんですとか、文科省さんですとか、経産省さんの、いろんなスタートアップ関係の委員を務めさせていただいたという経験もあります。
競合は過去の「日本」ではなく「海外のスタートアップ」
ダッシャー:じゃあ、まさに、あの、スタートアップエコシステムのあらゆるところから、このエコシステムの進化をご覧になってますよね。今の日本はどのように思いますか?
安永:いや、日本、すごい成長してきて、すごい盛り上がっていますね。今までは、起業するっていうと、ちょっと危ないねっていうふうに思われてたんですけども、最近はそういったことなく、どんどんチャレンジを後押しするようなことが始まっています。
たまたまアンドリーセン・ホロウィッツのベン・ホロウィッツ さんと対話することがあったんですけども、いや、10年でこんなに伸びたっていうふうに言ったときに、なんでそんな過去の自分とコンピートしてるんだと。
あなたたちがコンピートしなきゃいけないのは他の国じゃないですかと。インドネシアだとか、ドイツだとかイギリスだとか、いわゆるスタートアップをこれから盛り上げようとする、それを産業の起爆剤にしようとしているところがコンペティションなので。
成長した、これは喜ばしいことではあるんですけども、むしろ過去を見ないで、他の国のスタートアップエコシステムと、いかに日本というのが競合していくか日本の特徴を出していくかっていうのが今後の課題というふうに思っています。
起業家と投資家、両方の経験から得た学び
ダッシャー:それからですね、謙さんは起業家の経験は、その投資家の経験にどのような影響を与えてます?
安永:いかにスタートアップを成長させるかっていうところで、各ベンチャーキャピタル同士が競い合ってるというのが1つの私のアメリカでの中での学びでありました。日本はまだまだ少ないんですけど、アメリカに比べると。ただまあ、増えてはいます。
やっぱそんときにすごい感じたのが、どんなbehaviorをしたら、この起業家サイドに対して勇気が湧くとかですね、いろんなチャレンジをすることができるとかですね。違うテーブルの反対側に立つということはすごい重要だなと。
逆にベンチャーキャピタルサイドに立ったときにも学びがありますし、今度、逆にベンチャーキャピタルサイドに立った人が起業家サイドに立つと、またそこでもすごい学びと経験が活かせるというところってのは出てくると思います。
ダッシャー:謙さんご自分の幅広い経験について語りましたので、これからですね、次のセクションに日本の組織が本当にグローバル化できるかについて話を向けたいと思います。
この記事の元動画:「GHOVC設立までの道のり」 | 日本初のユニコーン創出を目指すGHOVC創業者にインタビュー」
GHOVC HP:https://www.ghovc.com/
GHOVC YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCSGORROsz5C3l10d-UfqiXw
安永謙プロフィール:https://www.ghovc.com/team
安永謙X:https://twitter.com/ken_yasunaga
リチャードダッシャープロフィール:https://www.ghovc.com/team
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