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機動戦士ガンダム 一年戦争異伝 【ゴーストクロニクル】 第29話 The Commander's Convergence with the Top Secret 《series000》
「ブラックヴォルトとは、突撃機動軍に鹵獲されたルウム13バンチを軍事要塞に改装した物。そう言ったね、HOLO」 P004ファースト・オペレーションズ・オフィサー=カイン・イン中尉は、この時もいつもの様に冷静だった。相棒と互いを任じ合うアダムが、この時ばかりは激しく動揺したのとは対照的だ。 「イエス、カイン」 P004AI作戦参謀官HOLOが、明朗な返答を返した。 P004、Brief Chamber 1── 今ここではP004ファーストクルー15名による、サイ
機動戦士ガンダム 一年戦争異伝 【ゴーストクロニクル】 第28話 Free Fray in Brief Chamber One 《series000》
P004、Brief Chamber 1── AI作戦参謀官と作戦詳細相互理解を行う為の空間だ。チャンバー1はファーストクルー以上のブリーフィングに使われるのが通例である。 室の上座のやや高台には、4列16席のブースシートの居並びを見下ろす事が出来る様に、斜め向きに据えられたキャプテン・ブースシートが設置されている。そこに座るP004指揮官=ロイデ・アームオン大佐は、各個のブースシートで作戦詳細相互理解を進めている第一戦闘要員の、だんだん大きくなる話し声と、どんどんチャ
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機動戦士ガンダム 一年戦争異伝 【ゴーストクロニクル】 第21話 OPERATION SILENT MAPPER 《series000》
『第四デッキ管制よりG4、 オートパイロットで着艦せよ』 「了解した。オートで着艦する」 クラウザーは自動操縦にバトンを渡した。そのまま、コンソールに流れる文字列が全てグリーンである事を確認している。未だ母艦はミノフスキー粒子の戦闘濃度散布を続けているからだ。着艦操作をしているローカライザーに通信障害が発生したら、マニュアルに戻さなければならない。 P004の左舷端、第四デッキの先端、発艦口の下部に吊り下がる様に、アレスティングネットが迫り降りているのが見える。デッキ
機動戦士ガンダム 一年戦争異伝 【ゴーストクロニクル】 第18話 プレイメイカー ウィズ ゲームメイカー 《series000》
「メインエンジン停止。セーフティロック。予備電源、フリーゲージOK。400分以上のステルス行動が可能。ミッションに入る──」 『G4シフト。ミッションチャンネル交信を流動へ。パーソナルコード通信を固定せよ。P004コマンダー、シュアル・オファー中尉です』 潜航突入の準備を整えているクラウザーに、シュアルが申告した。 「ラジャー、G4。この回線をメインに固定。──クラウザー・ラウザー中尉だ。 ザンジバル級をロックオン。……ああ、ザンジバル級だったな、すまない。スラスタ