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ゲストハウス思い出ノート第一弾受賞作品 「計画通りじゃ面白くないきん」

9月16日より第一弾受賞作品を、選定したゲストハウスの選考理由とともに再掲載していきます。選考理由をふまえて受賞されたみなさんの作品を再度お楽しみください!

投稿者 ふくふく親善大使 Kさん

選定者 兵庫県姫路シロノシタゲストハウス

【受賞理由】 : 宿での大切な出会いがユーモラスに描かれていて面白かったです。

「計画通りじゃ面白くないきん」

3年前の春、香川のあるゲストハウスを訪れた。

大学4年の春休み、青春18切符で1人旅。
一応卒業旅行とも言える旅だ。(寂しい奴と言わないで。笑)

岐阜の白川郷、京都の寺社を訪れ、美味しいご飯を食べ、
私は計画通りに旅を進めていた。

計画通りに進みすぎていた。
なんか違うなーとモヤモヤと思いながら、
瀬戸大橋をマリンライナーで渡り、初めての香川へ。

宿は高松の宿を取りたかったが、
春休みど真ん中、高松駅近辺の安宿は満室。
仕方なく、高松から少し離れた丸亀市のゲストハウスに泊まることにした。

丸亀駅前、徒歩0分。
徒歩最短13歩のところにそのゲストハウスはあった。

他のゲストハウスと比べると狭めの共有スペースに数人のゲストとオーナー夫婦が居た。
自転車で東京から鹿児島まで行くお兄さん、ゲストハウス好き自衛隊のお兄さん、その他にも旅人が2人くらい居た気がするが、忘れた。

その夜は、その狭い共有スペースでみんなでご飯を食べ、お酒を飲み、楽しい時間を過ごした。

次の日
私は計画通り高松でうどんを食べて徳島に行こうと思っていたが、
オーナーお母さんがチャリ旅のお兄さんと私をうどんツアーに連れて行ってくれることになった。

朝からうどん屋を3軒はしごした。
香川の人は本当にうどん県人だった。
おもてなしに感謝しつつも3軒目はさすがにお腹がきつかった(笑)

最後は金比羅山で降ろしてもらい、そこでオーナーお母さんとはさよなら。

行きたかった高松のうどん屋も行けてないし、
金比羅山なんて知らなかったし、
次の目的地徳島からは遠ざかっているし、

とか逆にもう嬉しいくらいで、

これを私は待っていた。

このゲストハウスのおかげで私の卒業旅行は楽しい思い出となった。

石井君Photo2

(チャリ旅お兄さんと2ショット)

旅を終え、横浜に帰って10日後、私は予定通り就職した。

そして、6日後、脳梗塞で倒れた。

旅と同じで人生も計画通りではつまらない。

そんなこと言える余裕は当時の自分にはなかった(笑)
入院中はマイナスなことしか考えられず、すごく落ち込んだが、たくさんの仲間からのメッセージに本当に励まされた。

その中には香川のゲストハウスのオーナー、チャリ旅のお兄さんも居た。
脳梗塞前の旅で彼らと会えて良かった。

運良く私は今、後遺症もなく、好きなことをできている。

香川のゲストハウスには回復後3年間で10回以上訪れた。
香川以外で会う仲間や旅行をする仲間もそこでできた。
もちろんチャリ旅のお兄さんとも今でも繋がっている。

残念ながらこのコロナ禍の影響で香川のゲストハウスは今年5月に閉館した。

と思ったが、どうやら休業に切り替えたということを最近聞いた。

今年の2月に閉館を決意したと聞いたが、
計画通りでは、やはり面白くないと思ったのか。
閉館と言ってすぐの再開。

なかなかの後遺症が残りそうな気がするが、今度は私が応援する番だ。

頑張れふくふく

画像2

(その日たまたま会ったゲスト同士で宴会。※2019年2月)

日時:2018年3月
場所:香川県
宿:ザ・丸亀ゲストハウスふくふく
執筆者:ふくふく親善大使 K



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