菊花賞

クラシックの最終戦、菊花賞。
最も強い馬が勝つと言われていますが今年は皐月賞馬、ダービー馬が回避で混戦模様。
果たして最後の一冠は誰が手にするのか。
早速予想していきます。

※あくまで個人の見解です。

1枠1番 ワールドリバイバル 津村
父エピファネイア
母父アグネスタキオン
前走 セントライト記念 11着
・母父アグネスタキオンで血統背景からは距離延長がプラスに働く事はなさそう。
先行力はあるが4角で交わされることが多く、粘り込めるだけの力があるとは言えないし、3000はやはり長い印象。

1枠2番 アサマノイタズラ 田辺
父ヴィクトワールピサ
母父キングヘイロー
前走 セントライト記念1着
・セントライト記念勝ち馬の過去10年の成績は(1-0-0-5)となっていてセントライト記念と本番を連勝したのはキタサンブラックただ一頭。そもそも菊花賞は関東馬が苦戦しており関東馬で菊花賞で馬券圏内に入ったのは過去10年でサトノフラッグとフィエールマンのたった2頭でどちらもノーザンF生産のディープ産駒です。
血統的には母系にキングヘイロー、オペラハウスと長距離向きの血統ではあるがそもそもセントライト記念自体がハマった印象が強いだけに高い評価はしづらい

2枠3番 タイトルホルダー 横山武
父ドゥラメンテ
母父 Motivatar
前走 セントライト記念 13着
・弥生賞馬で皐月賞では2着に入った実力の持ち主。半姉に菊花賞5着のメロディレーンが居る血統。先行して粘り込みを図る戦法はレース的にもあっているし、血統背景を見ても母系にはMotivatarとShirleyHeightsが入ってくるため距離延長は問題無さそう。しかし、アサマノイタズラでも述べたようにこのレースは関東馬が苦戦している傾向にある。
有利な内枠を味方に関東馬の壁を打ち破るか。

2枠4番 ロードトゥフェイム 丹内
父 マツリダゴッホ
母父 ホワイトマズル
前走 九十九里特別 1着
・父マツリダゴッホの血を受け継いで全3勝は全て中山で。母父ホワイトマズル母母父ニジンスキーと母系にノーザンダンサーのインブリードがあり3000mへの距離延長も問題は無さそう。
ただ、前走九十九里特別から菊花賞に来た馬は過去10年で(0-0-0-6)でG1特有の早いペースに苦戦するのかもしれない。
ただ、阪神内回りで距離延長はこの馬にとってはプラスに働くだろう。

3枠5番 レッドジェネシス 川田
父ディープインパクト
母父Storm Cat
前走 神戸新聞杯2着
ディープ×Storm catでこの系統からはラヴズオンリーユー、リアルスティール、キズナ等ディープインパクトを代表する産駒の名前が多く上がる。
中でもリアルスティールは菊花賞で2着に入っておりレッドジェネシスは更に母母父にサドラーズウェルズが入ってくるためリアルスティールよりスピードは劣るがスタミナを強化した形になる。
前走神戸新聞杯では春からの成長を見せステラヴェローチェと半馬身差の接戦を演じ、瞬く間に菊花賞の有力候補に名乗りを上げた。更に内寄りの枠を引いて運も味方に。
春は消化不良に終わったクラシック、その無念を菊の舞台で晴らすか。

3枠6番 ゼファーラジエル 鮫島駿
父 キズナ
母父 Out of Place
前走 神戸新聞杯 7着
2走前の白百合Sでは4馬身差の快勝も前走は不良馬場に苦しむ結果に。
母父Out of Placeはアメリカのダートで活躍した種牡馬で、父キズナと併せてパワーに優れた血統。直線坂のある阪神では力を発揮出来るコースだろう。
。ただ、馬体重が511kg以上の馬は同じ阪神3000の阪神大賞典では苦戦傾向、他の要素を取っても強調材料に欠ける。

4枠7番 ディープモンスター 武豊
父 ディープインパクト
母父 Bellamy Load
母父Bellamy Loadは米国の中距離ダートG1を2勝したノーザンダンサー系の種牡馬。
ディープ×ノーザン系は同じ阪神3000の阪神大賞典でも好走馬を多く輩出している。
稍重の皐月賞では上がり3位とやはり上がりがかかる展開の方が向いているだろう。
問題は前哨戦などを使わずダービーからのぶっつけ本番。
過去ダービーから直行で菊花賞を制した馬が居ないどころか、過去10年でダービーから菊花賞に直行した馬が0、秋華賞ではオークスからの直行組が4連勝しているが、菊花賞では前例の無いこのローテが果たして吉と出るか凶と出るか。

エアサージュ 藤岡佑
父 Point of Entry
母父 エンパイヤメーカー
前走 札幌日経OP 1着
父 Point of Entryはアメリカの芝中距離で活躍したロベルト系の種牡馬、ロベルト系は根幹距離に強く、母父エンパイアメーカーは揉まれ弱く、また長距離に向く血統とは言い難く、血統背景からは距離延長を後押しするものは無い。
また前走馬体重が532kgだが、阪神3000mで行われる阪神大賞典では過去10年で511kg以上の馬は(0-0-0-16)と苦戦している。また、前走2600からの菊花賞参戦も(0-0-1-5)と苦戦傾向にあり、これらのデータを払拭するだけの地力が求められる。

5枠9番 ヴェローチェオロ 幸
父 ゴールドシップ
母父 タイキシャトル
前走 三田特別 1着
父ゴールドシップは菊花賞、阪神大賞典、天皇賞(春)を勝っている言わずと知れたステイヤーで一見距離適性も問題無さそうに見えるが母父は短距離馬タイキシャトル。昨年同じステゴ系のナカヤマフェスタと母父タイキシャトルのバビットが菊花賞で撃沈したのを見るとやはり母父タイキシャトルというのはこの距離ではプラスに働く事は考えにくい。前走の内容も特別良かったという訳でも無くこの舞台では強調する存在ではない。

5枠10番 モンテディオ 横山和
父ジャスタウェイ
母父 Tenano run
前走 神戸新聞杯3着
神戸新聞杯では先行して3着に粘り、菊花賞の優先出走権を得た。
母系にグレイソブリン系とリボー系を持つスタミナ全振りみたいな血統で上がりのかかる展開に強いが、道中早い流れになると苦しい。
前走同様馬場が渋ると面白い馬だろう。

6枠11番 ディヴァインラヴ 福永
父エピファネイア
母父ディープインパクト
前走 木曽川特別 1着                                                  エピファネイア×ディープインパクトはアリストテレス、オーソクレースと同じ形。
木曽川特別は前半こそ5F60.2とスローだったが、後半6Fは全て11秒台という後傾ラップ。
先行勢が揃って沈む中このレースを勝ちきったこの馬の能力はぶっつけでG1に出てくるだけのものはありそう。鞍上福永祐一は菊花賞過去10年で5度馬券に絡み、同じ阪神内回りで行われた今年の天皇賞(春)もワールドプレミアで制しており、これ以上無く心強い存在だ。

6枠12番 ノースザワールド 和田竜
父 ディープインパクト
母父 Giant's Causeway
半姉にクラヴァシュドールがいる血統、中京で(2-3-0-0)と中京巧者ぶりを見せつけている。
前走条件戦の馬は過去1着の馬のみが馬券圏内に来ており前走条件戦2000以下の馬も馬券圏内には来ていないためデータ的には評価しづらい。

7枠13番 アリーヴォ M.デムーロ
父ドゥラメンテ
母父 Harlan's Holiday
前走 柳川特別1着
前走小倉の2勝クラスを勝利、不良馬場をものともしない上がり最速で勝ち上がった。
母父Harlan's Horidayはモズベッロを排出した道悪巧者、馬場が渋れば見所もありそうだが、前走条件戦の2000m以下を走った馬は過去馬券内0とデータ的には評価出来ない。

7枠14番 ステラヴェローチェ 吉田隼
父 バゴ
母父 ディープインパクト
前走 神戸新聞杯 1着
朝日杯、皐月賞、ダービーで3着と既に善戦マンの匂いが漂っているが前走神戸新聞杯では不良馬場をしっかり勝ち切って来た。
父バゴはビックウィーク、クロノジェネシスを輩出しており、特にビックウィークは菊花賞を逃げ切っており血統背景からも距離は問題無い。
神戸新聞杯勝ち馬は過去10年で(5-0-1-1) と好相性、春のクラシックホース不在で巡ってきた千載一遇のチャンス、最後の一冠をものに出来るか。

7枠15番 ヴァイスメテオール 丸山
父キングカメハメハ
母父キングヘイロー
前走 ラジオNIKKEI杯 1着
前走ラジオNIKKEI杯で念願の重賞初制覇、18年のフィエールマン以来2頭目となるラジオNIKKEI杯からの菊花賞制覇を目指す。
母シャトーブランシュはマーメイドSを制覇、母父キングヘイローはディープボンドやピクシーナイトなど今年多くの活躍馬を輩出し母父として躍進中、母母父トニービンも欧州型で、スタミナに優れ距離は問題無さそうな血統構成だ。
ゲートが1つ課題ではあるが、長く足を使える持続力は非常に魅力。関東馬ではあるがフィエールマン同様ノーザンF生産馬。過去フィエールマンしか勝った事のないローテーションだが果たして。

8枠16番 グラティアス 松山
父ハーツクライ
母父 Lizard island
前走 セントライト記念 9着
半姉にレシステンシアがいる血統で、先行から持続力を生かす競馬を得意とする一族。
前走セントライト記念では先行するも直線伸びず、先行勢に苦しいレースだったとはいえ負け過ぎな気もする。
母系がノーザンダンサーのクロスなので条件は合うがやはり関東馬で距離延長を強調するほどの材料も無いため軽視したい。

8枠順17番 ヴィクティファルス 池添
父ハーツクライ
母父Galileo
前走 セントライト記念 5着
重馬場のスプリングSを制し、セントライト記念ではやや差のある5着。
母父Galileoは幸か不幸か高い道悪性能を孫に継承し、その分早い流れのレースでは苦戦している。
母母はシルバーステートを輩出したシルヴァースカヤで母母父はSilver Hawkと非常に欧州色の強い血統になっている。
根本的なスピードが問題だが、血統背景からは距離延長はプラスに見える。

8枠18番 オーソクレース ルメール
父エピファネイア
母父ディープインパクト
前走 セントライト記念 3着

前走ホープフルS以来9ヶ月ぶりのレースだったが3着と地力の高さを証明した。
母マリアライトG1を2勝した名牝、エピファネイア×ディープインパクトは昨年2着のアリストテレスが記憶に新しい。
だが、そのアリストテレスも中距離が主戦場で阪神大賞典、天皇賞・春と凡走、エピファネイア産駒自体がまだ2世代目という事もあり判断が難しいがそもそもロベルト系が根幹距離に強く、母父もディープのため根幹距離に強い中距離馬になっているというのは考えられる仮説だ。もし、仮説が正しければ京都に比べて、よりスタミナの求められる阪神3000で力を発揮しきれるのかは疑問だ。おまけにこの大外枠、どう立ち回るかが非常に重要になるが、その中でルメールは2015年のJRA所属になって以降(2-1-1-2)と好成績なのは追い風。やはり長距離は上手い騎手を買うのが鉄則か。
前走を叩いて気配は上向き、遅れてきた3歳世代の強者が一気にクラシックの栄冠を勝ち取るか。

予想

◎ レッドジェネシス
〇 ステラヴェローチェ
▲ オーソクレース
△ ディープモンスター
△ ディヴァインラヴ
△ ヴァイスメテオール
△ タイトルホルダー

本命はレッドジェネシス。
実はダービーの時から菊花賞向きの馬だと思っていて人気薄なら面白いなぁとか思っていたのがこんな人気するとは思ってもいなかったのですがやはりこの舞台は向くし、夏からの成長も見られるので思い切って本命にします。

対抗 ステラヴェローチェ
神戸新聞杯の勝ち馬で実績も世代上位。
クロノジェネシスがそうであったように非常に成長力のあるバゴの血統。
調子も非常に良く見えるし敢えて嫌う理由も無さそう。

▲ オーソクレース
まさかの大外枠で大外クレースになってしまいましたが、ルメールなら勝ち負けまで持ってきてもおかしくはないと判断。
能力に疑う余地無しで、前走からの上積みも充分見込める調整過程。ただ、やはり枠は気になる。

△ディープモンスター
皐月賞を見た時、あれだけ大外を回されても伸びてくる能力の高さに驚いただけにダービーは案外でしたが、皐月賞まで使い詰めでしたし早めに動いて足も使ってしまっていたのでダービーは度外視して良いさそう。ダービーからの直行は好走の前例がありませんが今年の菊花賞のレベルなら十分通用して良いと思います。

△ ディヴァインラヴ
異例の牝馬の参戦で正直判断に迷うところですが、前走の内容が非常に良かったのでどうしても買いたいと思ったので入れました。
クラシックも未参戦で未知数ですが期待したいところです。

△ ヴァイスメテオール
良馬場では勝ったことが無く、上がり勝負より道悪のバテ合いに向くタイプで内回りは大歓迎。プリンシパルSでは上がり最速で追い込むもスローの前残りで届かず4着。上がり33.4を出せる馬がただの道悪巧者では無いはず、能力の高さは出走メンバーでも上位でしょう。

△タイトルホルダー
前走は強烈なマークに苦しみましたが、弥生賞では後にNHKマイルを勝利したシュネルマイスターに勝利している事からもこの馬の能力に疑う余地は無いでしょう。
先行してしぶとく粘る走りは阪神内回りに合っているし、内枠から好位に運べるのは有利。しかし、関東馬という所で割引。

△ヴィクティファルス
前走セントライト記念は直線進路が無く、ほぼ追えずに終わったものの進路の空いた残り150mの手応えは十分だった。
三冠の中ならここがベスト条件、問題は枠。

さて、来週は天皇賞(秋)
コントレイル、グランアレグリアにとっては集大成の秋、その初戦、お互い負けられない戦いでしょう。
他にも好メンバーが揃う非常に楽しみな一戦です。

では、皆さんも良い週末を。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?