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【eSports】10回目の開催で世界一規模の開催に至った裏側に迫る

 今、大企業等も続々と参入が始まっているeSports業界。

 オンラインという特殊なイベント開催方法を持つeSports業界では、企業か否かに関わらず多数のユーザーが大会を開催している。

 コミュニティ大会と呼ばれる非公式大会(ゲーム会社が公認しているわけではない大会の総称)は非常に多く、日本国内だけでも毎日数十~数百と開催されている。

 同業者が多数存在する中、Good Game Company(以下、当団体と記載)は『Apex Legends』というゲームタイトルにおいて僅か10回目の開催で世界最大規模の大会を開催するに至った。本記事ではその裏側に迫る。

2020年のeSports市場規模は66.8億円

 ファミ通が今年4月に出したレポートでは、2020年国内におけるeSports市場規模は66.8億円と算出されており、2020年から2024年までの年間平均成長率は約29%とされている。

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 また、66.8億円の市場規模を項目別に見ると、大会やチーム等へのスポンサーによる市場が67.3%を占めていた。
 1.2%のチケットや19.2%の放映権を大きく上回っており、これはオンラインでの活動が主となっているeSports市場ならではの数字と言える。

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毎週1,300万人が遊ぶ『Apex Legends』採用秘話

 『Apex Legends』というゲームを運営する『Electronic Arts』は、2021年5月5日~8月14日迄の間に設定していたシーズン9において、週平均1,300万人のアクティブユーザーがいたことを発表した。

 当団体では2020年11月から毎月『Apex Legends』を用いたコミュニティ大会を開催してきた。2019年11月の団体設立以降、『CoDモバイル』や『Shadowverse』といったスマートフォンユーザー向けのゲームタイトルを採用した大会を開催していた為、初のPC, PS4, PS5で参加が可能な大会となり注目を集めた。

 当団体のテーマは【既存のコンテンツを用いて、新しい"遊び"をユーザーに提供する】ことである。その為、団体設立から1周年のタイミングで行う予定であった新タイトル導入は、「既に多数のユーザーが遊んでいるゲームであり、目新しい要素を欲していること」が条件となっていた。

 当時流行していた主なタイトルとして『Apex Legends』の他に『FORTNITE』や『League of Legends』等といった世界的に有名なゲームがあった。
 過去に開催しているゲームタイトルに類似しているジャンルである方が、既存のファンも共に新しい大会を楽しんでもらえるという想いから『League of Legends』を候補から外した。
 また、前述の通りeSports市場の大半がスポンサーによって成り立っていることからもわかる通り、当団体も活動資金をスポンサーにより集めるほかない。その為、購買の可能性が低い『少年層』でなく『青年層』がターゲットとなるゲームタイトルの採用を考えた。
 『FORTNITE』と『Apex Legends』は、どちらも銃を用いて最後の1チームになるまで生き残る『バトルロワイヤル』という形式を採用しているゲームであるが、『FORTNITE』のユーザーは『少年層』が多く、『Apex Legends』のユーザーは『青年層』が多かったことから、当団体では『Apex Legends』を新タイトルとして採用することを決定した。

秘訣は『無理だと言われ続けても信じ続けること』

 『Apex Legends』の大会といえば?という質問をユーザーに聞けば、『CR CUP』や『ALGS』等の公式大会やインフルエンサーだけが参加する大会を答える人が多いでしょう。コミュニティ大会において身内以外の大勢を巻き込んだ大規模参加型大会の開催は、非常に困難と言われている。

 実際、昨年の11月に大会を開催する際のスポンサーからは初回の大会で32チーム(96人)を集めることですら非常に困難であると言われていた。
 更に、今でこそ当たり前のように1,000人近い大会を運営している、当団体APEX部門長のgoemonも、初めて運営に携わってくれた今年4月に代表のcharengerより「参加者数が500人を超える大会にしたいんだ」と言われた際に「500なんて数字無理だ」と答えていた。

 初回の大会は最終71チーム(233人)、今年4月は174チーム(522人)が参加する結果になり、charengerの言葉が"妄言"から"現実"へと変わった。

 charengerはどれだけ無理だと言われても"諦める"という考えを持っておらず、"何をしたら達成できるか"だけを常に考えている。
 「出来ない理由は達成できなかった時に分析すれば良く、開催前は成功させるイメージだけを常に作り続けなければいけない」
 charengerは自身の活動を通じて持っている信念をこう語っていた。

世界一の称号は応援してくれた全員で獲得した成果

 多々大規模な大会が開催されている日本国内において、ほとんどの企業や団体が100チームという壁に阻まれることが多い。

 そんな中、200チームを超える参加者数を獲得した裏側に、コミュニティ大会特有の特徴があるとcharengerは語っていた。

 「今回の世界一という称号は、運営メンバーの頑張りがあっての物であることはもちろんですが、それだけでは達成することが出来ませんでした。過去の参加者や、Twitterのフォロワーさん、discordサーバーであるGGCメンバーズ加入者の方々が、今大会で運営と一緒に世界一の大会にしたいと思って下さり、知り合いへ紹介や拡散等をしてくれたが故に達成出来た成果です。世界一という初号は、応援してくださった皆様のおかげで獲得した成果と思ってほしい」

 コミュニティ大会は運営がコミュニティを育むだけでなく、コミュニティ参加者もまたコミュニティを育んでいる。この文化があってこそ、今回の称号に繋がったのであろう。

今後の活動に関して

 1日あたりの参加者数で世界一を獲得したとはいえ、eSports市場での世界一になったわけではない。

 さらに同人団体GGCは、『既存のコンテンツを用いて、"新しい"遊びをユーザーに提供する』をテーマに活動を続けており、ゲーム大会だけで世界を取ることが目的でもない。

 GGCは"オンラインイベント"にテーマを置いて今後も活動を続ける為、最終目標は未設定。誰も思いつかない市場の開拓を行い、先駆者として活動していくことが当面の活動内容となっている。

 まずは日本国内で更に多くの人と一緒に楽しめる大きなコミュニティへ成長し、その後世界へと活動領域を広げて羽ばたいていく構想となっている。

 charengerは次のように皆様へ述べている。
 「これからも、当団体は皆様の想像をはるかに超える活動を続けていきます。引き続き応援の程何卒よろしくお願い致します」

 今後のGGCによる活動をご注目ください!

同人団体GGCへのお問合せはこちら

代表宛:charengerdesu@gmail.com

今大会の告知ツイート


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