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KANSHIKI!!!2024.3.24.SUN UP

1人の影がちらついた。あいつしかいないな・・・

近所の収穫を終えた蓮華畑で、割りばしで作ったピストルやゴム仕掛けの
御菓子箱の自動車などを思い出す。

風景はおぼろげで、白い靄がかかったように脳裏に映し出されている。

「金城さん?!」
「おっおう!」
「どうしたんですか?何か心ここにあらずのようですが?」
「鬼頭?お前、斎中という男のデータを洗ってくれないか?」
「その方がなにか?」
「いやちょっとこの事件に関係してるかもしれん」
「じゃあ署に帰って照会、聴書など一連をしらべてきます。」
「うん。」

科警研、警視庁科捜研が車をレッカー用意してトレーラーに積載作業にはいっている。

大島が声あげて手招きしている。

金城は駆け足で駆け寄る。
「どうしましたか?」

大島がしかめっ面で口を開いた。
「それが奥陸科学技研の世良会長から私に電話があって、それはウチの萬村(よろずむら)がしたことだと、自分に告白があって、自主に向かわせたとの連絡がはいったのよ?」

「ふむ、えらくタイムリーな話ですな?」

「そうね?」

「聴取に立ち会ってきます、あとよろしくおねがいします。」

「了解、杉岡が遺体は見たままだと司法解剖に回すとのことなので」

「了解です。それでは」

風景が脳裏を過る。

「斎中ではないか・・・」
そっとつぶやいてホッと胸を撫で下ろした。

携帯のバイブレーションが右腿のあたりではげしく振動する。

ポケットから取り出しスマートフォンの着信画面を見る。

犬丸昇と着信が表記していた。

「はい。金城だ。犬丸か?」

「どうも、金城さんですか?犬丸ですけども?渋谷公園で片足が足首から切断されて倒れていたホームレスが病院で意識を取り戻しまして、妙なこといってまして」

「なんて?」

「そっちの鑑識が向かった港区の事件は深追いしないほうがいいと」

「どういうこと?」

「相手は巨大すぎるとのことなんですけど?一応気でも触れてるのかもしれませんが報告と。ヘソには注意しろと連呼していたもので」

「そうか、うわ言だろうまた連絡する」

「了解です。」

車は警視庁に到着した。

《END》




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