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紙飛行機とエンジニアリング

ASOBLEという北九州市にあるアミューズメントパークにてワークショップを開催してきました。今日はそのことを書くのですが、その前にちょっとだけ前置きを。

自由研の紹介

今回は「自由研」としてこのイベントにコミットしました。自由研とは、BUTTON INCの浦谷さんを筆頭に、siroの松山、COLEYOの川村さん、unouplusの戸田さん、北原商店の北原さん、BUTTON INCの木富さんの6名で構成されるチームです。

大人による子どものための自由研究室

上記を掲げ、子どもたちに関わるような様々なプロジェクトを立ち上げ実行するチームです。今は複数の小さな会社の集まりになっていますが、法人化して体制を準備するところです。

BUTTON、siroと見て「制作会社の集まりか」と思った人は、COLEYOも見てください。

COLEYOは5科目にしばられない、むしろ5科目以外のことが学べる塾を作っている会社です。「studioあお」では、まさに自由研究のような形で子どもたち本人が考えたプロジェクトを進めていくというものです。そんな本気のプロジェクトベースドラーニングを10歳からやってるという珍しい場所で、そのことを知った時、正直自分もびっくりしました。

BUTTONはというと、制作会社ということで話してしまいましたが、子ども向けのプロジェクトに限定した制作業務を行っている会社で、こちらも珍しい組織です。子どもが喜ぶ姿を考える経験が他の制作会社と比べてかなり多いでしょう。自由研の言い出しっぺはBUTTONの浦谷さんです。

ASOBLE

以前、ASOBLEを運営するワイドレジャーの方と出会いました。ちょうどその頃自由研を立ち上げようかと集まり始めたところでした。ASOBLEはとてもおもしろい施設で、楽市楽座というアミューズメント施設を運営する会社が作った新しい試みの施設です。

遊びで明日を変えていく。

をコンセプトに作られていて、遊びを通して未来を考えることができるようなものを作っていこうとしています。

とても共感するコンセプトです。代表の菊池さんといろいろお話をしまして、なにか一緒にやりたいということで、今回のイベントをまずはやってみようではないかとなりました。

紙飛行機を題材にした

今回のワークショップのネタですが、いろいろ考えたところ、ASOBLEの広い空間をダイナミックに使うネタが良いだろうということで、紙飛行機に決めました。

屋内に設置されたふわふわドーム

このふわふわドームの奥が、吹き抜けた感じで2Fに繋がってます。この2Fから紙飛行機を投げたら超楽しいんじゃないか!

めっちゃ楽しそう

紙飛行機で学ぶ

スライドから抜粋

今回のワークショップで狙っているのは、これです。神は誤字ではないですよ。神がかるくらいの紙飛行機ということで、「神ヒコーキ」です。そして「科学っぽい」っていうのがポイントです。今回学べるのは「工学っぽい」とか「エンジニアリングっぽい」とも言えるかと思います。

紙飛行機はチューニングで化ける

全工程を紹介するのもあれなんで、大事なところを書いていきますよ。

まずワークショップの様子。

スライドをみながら学び
折って
飛ばして

紙飛行機、めっちゃ飛ぶと言われる機体を折ったとしても、そのままではうまく飛ばないことが多いです。「折り方が悪い」とか、「下手くそだ」とか思っちゃうところですが、そうじゃないんです。実は。

これです。ここ。このおしりのところを調整すると、紙飛行機は化けます。

こういう「普通の紙飛行機」だとしても、おしりの調整をするとめっちゃ飛びます。ビビります。

だんだんわかってきたと思います。

紙飛行機と自分

いきなり自分の話します。すいません。

自分は子供の頃紙飛行機にハマっていたころが長期間に渡って何回かあります。最初は親に教えてもらって、ひたすら折って飛ばしてをしていました。最初は「きれいに折れるか」とか「うまく投げられるか」という感じだったと思いますが、途中で羽根の形や調整で変わるということを知りました。

それでも尾翼の調整はなんとなく邪道だと思っていた記憶もあり「折り方」でなんとかならないか、をひたすらやっていた記憶があります。

  1. 折って

  2. 飛ばして

  3. 改善したい内容考える

  4. 折り方変えるポイント決める

  5. 1に戻る

上記のように繰り返し試行錯誤してました。

これは開発ではないか

エンジニアリングを仕事でやっている今になって思うと、これって開発とかデバッグの工程じゃないか。

自分の場合、このエンジニア思考的なことを学んだ最初は紙飛行機かもしれません。

スライドから抜粋

紙飛行機のススメ

つまりですよ。ガチのプロの開発だと、設計にも何日もかかるし、試作するにも何百万もかかってってことなんですけど、子どもが紙飛行機を作って飛ばすのって、紙と場所さえあればできますから、超手軽じゃないですか?

なのに工程は同じなんで、工程を理解して脳になじませてていく訓練としてかなりいい題材じゃないかなーと思うわけです。

つまり、

紙飛行機を本気でやると、エンジニアリングの基礎を学べる

ということだと思ったんです。

「やってみる」の大事さ

今回のスライドの締めくくり

スライド作ったのはCOLEYOの川村さんですが、さっすが。このやってみるというシンプルなキーワードをワークショップ参加の子供達や、親御さんに伝えていくわけですね。

今時、YouTubeで擬似体験だけして、プラモデル作ったことないなどの見るだけパターンが増えてると思います。ゲームも自分ではしないけど見るのが好きという話も聞いたことがある。

そんな時代だからこそ、「やってみる」は重要なのはポイントですね。

成果

コンテストということで飛距離を競うこともしました。

くるくる回っちゃうと手前に
ふわふわドームあたりまで飛ぶ子は多数

今回の成果として、参加した子供達で一番飛んだ?の動画を貼っておきます。

そして、デモンストレーションで自分が飛ばしたので、一番飛んだのも参考までに貼らせてください。

調整の醍醐味

なにより、ワークショップで教えていた自由研のメンバーが一番よくわかりました。

紙飛行機、調整やったらマジで飛ぶ

ワークショップ参加した親子が自宅でも試してることを期待したいです。未来のエンジニアが出てくるかもしれませんね。

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