目指せ1水槽に1マグネットクリーナー
ところでみなさん、マグネットクリーナー、お持ちですか?
いやいや、そもそもマグネットクリーナーって何、、、という方もいるかもしれません。マグネットクリーナーとはアクアリウム水槽用のグッズで、ガラスの両面から磁石の力でスポンジみたいなものを挟み込んで、コケを落とすお掃除用品。
昔から便利グッズとしてポピュラーですが、今回私たち目指したのは、もっと多くの水槽で使いやすいマグネットクリーナーが開発できないか!ということでした。
ユーザー宅訪問が大きなヒントに
開発着手の数年前に訪問した電気屋さん兼ご自宅のアクアリストさん。5本くらい管理されていた水槽のすべてに、様々なメーカーのマグネットクリーナーがついていたのを見てビックリ。
今まで出会った水槽をたくさん持っているユーザーさんはたくさんいましたが、すべての水槽にマグネットクリーナーをつけている人は初めてでした。
その理由を聞くと、毎日ガラス掃除をしたい、いつもキレイな水景を見ていたい、ということでした。そのとき気がついたのが、ユーザーさんがすべてのマグネットクリーナーを水槽の側面ガラスにつけていたこと。やはり、できればガラスの視界にあってほしくないですよね。
そんなわけで、一緒に同行していた開発担当者と、「あのユーザーさん、全部の水槽にマグネットクリーナー付けてたよね、、、日本中の水槽すべてにマグネットクリーナー使ってもらえたら、大きな市場になるし、日本中の水槽がいつもピカピカだよね」なんて笑いながら会社に帰ってきました。
すべての水槽をいつもピカピカに
手元調査ではマグネットクリーナーの使用率は12%ほど。水槽が10本あったら、一つか二つくらいしか使われていません。とても便利なグッズなのですが、どうすればもっと使う人が増えるか。
まず、考えたのが「大きすぎるのではないか」ということ。もっと気軽に使うには、コンパクトなもののほうがいい。
次に、最近ではグラスアクアリウムのような小型ガラス容器も増えているのに、それに使いやすいマグネットクリーナーがない。
そして、結構水草や岩、流木などを組み合わせる人も多いので、マグネットクリーナーが「分厚い」ために、レイアウトを崩してしまうことがある。
ということを念頭に商品のコンセプトを固めていきました。
『小さくて目立たない、そして極限まで薄型。もちろん強力に』
そんなコンセプトを開発陣に伝え、もう一つ、小型容器は丸型など局面ガラスも多いので、『曲面ガラス対応』ができないか、というリクエストも加えました。
結果、ラウンド・フラット2種類の開発をしました。
水槽の外側にあるのは、ラウンド・フラットともに同じ部品です。水槽の内側にくる部品が、ラウンドはやわらかい生地、フラットはプラスチック樹脂、という設計にしました。
磁石は強力なネオジム磁石を使っていますが、内蔵されているネオジム磁石は丸形なので、平らなガラス面の場合は硬い樹脂に内蔵したほうが、全体に均一に力が加わります。
一方、曲げガラスに使用する際は、内側はやわらかい素材のほうが曲げたガラスも拭き取りやすくなります。中心には丸い磁石があるのでしっかりと、その周囲はやわらかくガラス局面に対応する、という感じです。
浮く!
もう一つの便利ポイントは「浮く」ということです。いくら強力でも動かしている間に離れてしまうことがあります。その際、内側のクリーナーが沈んでしまうと、砂利を挟み込んでしまいガラスを傷つけることがあります。
一回一回、砂がついてないかチェックするのも大変です。
ですが、内側パーツが浮くと、砂を噛まないだけでなく、浮いたパーツが磁力の力で、す~っと戻ってきます。(よっぽど離れてなければ)
これは実は本当に便利で、外れてしまってもストレスなくまた使い始めることができます。
こんな便利さと新しさを兼ね備えたマグネットクリーナーで、ぜひ「いつでもキレイな水槽ガラス面」を体験いただきたいと思います!
MAG FLOAT ネーミングの由来
さて恒例の、、、なぜこのネーミング、です。これもみんなでアイデア出ししたのですが、私からのリクエストは「MAG」を入れて欲しいのと、やっぱり「浮く」ことは表現したい!ということでした。
やっぱり、MAGという言葉は強い響きがあるし、「マグ」と聞けばマグネットも想起しやすい。あと、「浮く」という意味の英語「フロート」も日本人には馴染みがあります。
そんなわけでMAG FLOATになりました。強さと親しみを両立した、良いネーミングだなぁ、と思いました。あとは曲げガラス用と平らなガラス用の意味のROUND と FLAT を加えました。最初はR、F、とか一文字にしようとしましたが、やっぱり意味がわからなかった。という感じです。
ぜひぜひ、一度お試しくださいませ!