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【プレイ感想】マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル ~新時代の"マリオRPG"~

月兎です。
先日『マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル』をクリアしたので、感想記事を書いてみました。

本格的にゲームの感想というものを書くのは初めてなので至らない点が多いかと思いますが、最後まで読んでいただけると幸いです。

配慮はしていますが少なからずネタバレが含まれますのでご注意ください。

<プレイ時間など>
ストーリークリアまでは軽く寄り道要素を回収しながら進め、プレイ時間は約34時間
その後少しやり込みを進め、現在は約39時間となっています。
ちなみに、私は前作である『マリオ+ラビッツ キングダムバトル』をプレイ済みです。

▼公式サイト

良かった点

まずは良かった点から紹介していきます。

引き込まれるストーリー

本作の個人的なイチ推しポイントがストーリー。

本作のストーリーは前作『キングダムバトル』の後の話となっており、『クルサ』率いる闇の軍勢”ダークメス”から宇宙を守るため、マリオとラビッツ達が様々な惑星を巡る物語になっています。

本作の黒幕『クルサ
本作のマスコット的存在『スパークス
ラビッツとチコが融合した謎の生物で、クルサに狙われています

宇宙が舞台というスケールの大きさに加え、伏線回収どんでん返しといった要素も盛り込まれていて、終盤になるにつれてどんどん盛り上がっていきます。

宿敵であるクッパが仲間になるという展開もファンにとってはかなり熱く、"マリオのRPGらしい"ストーリー展開になっているのでマリオシリーズが好きな人ほど引き込まれます。

マリオとクッパの共闘は『マリルイ3』を思い出させます

新たに仲間になる『エッジ』や『ラビッツロゼッタ』、マリオ達の宇宙船"スペースウォッシャー号"のAI『ジーニー』、そしてクルサの腹心である3人の"スパークス・ハンター"といったオリジナルキャラクターもたくさん登場します。

謎のラビッツ『エッジ
ちょっと気だるそうな『ラビッツロゼッタ
宇宙船のAI『ジーニー

また、前作では鳴き声のみだったラビッツ達が本作では言葉を話すようになっています。日本人の声優も当てられていて、概ねキャラのイメージに合った声になっています。(マリオキャラの声はお馴染みの英語ボイスです)

ただし、ラビッツ達のボイスはフルボイスではなく、セリフの一部のみボイスが挿入されるパートボイスとなっています。

ビーポ(マリオ達に同行するロボットで前作から登場)とジーニーはフルボイスとなっていて、ジーニーはメモリーの解説を読み上げてくれたりもします。

初手からガッツリ喋るので前作をプレイ済みだと結構びっくりします

本作の開発を担当しているのはユービーアイソフトというフランスの会社なのですが、前作に引き続き、テキストの翻訳は丁寧で違和感のないものになっています。

ムービーのクオリティが高い

ストーリー中に挿入されるムービーに非常に力が入っているのも本作の推しポイント。

迫力があると同時に、キャラの個性が丁寧に描写されています。

▼個人的に好きなムービー(ストーリー中盤)

バトルでヒーロー固有のスキルを使用した際に再生されるムービーも非常にクオリティが高く、スキップも可能なのですが毎回スキップせずに見ていました。

▼マリオの『ヒーローサイト』発動時のムービー

BGMが良い

BGMが良質なのもポイント。

フィールドBGM・バトルBGM共に耳に残る心地よい曲調に仕上がっています。

個人的には最初のバトルで流れるBGMが凄く好きなので、チュートリアルとスタッフロールでしか聞けないのは残念に思っています。

本作の一部BGMには『マリオ&ルイージRPGシリーズ』や『聖剣伝説 Legend of Mana』『ライブ・ア・ライブ』などで知られる下村陽子氏が参加しており、同氏のBGMを知る方であればBGMのクオリティの高さは想像に難くないと思います。

自由度の高いバトル

本作のバトルはSRPGに近いシステムなのですが、ブキで攻撃するまでは自由に移動可能なのが特徴。これにより戦略の幅が広く、自由度が高いシステムになっています。

攻撃するまでは移動可能エリア(白い範囲内)を自由に移動できます

本作ではアイテムも使用可能で、HP回復再移動などができるのである程度ゴリ押しが効くようになっており、後述の難易度設定も相まってSRPGが苦手な人でも進めやすい設計になっています。

ちょっとしたプレミならアイテムでカバーできます

本作のヒーロー(仲間キャラ)は9人いて、その中から3人を自由に選んで編成できます。それぞれ得意なことも異なるので、プレイスタイルやステージに合わせて出撃メンバーを選んでいくことになります。

前作ではマリオを外せず、ラビッツを1人は入れる必要がありましたが、そうした制限も無くなっているので好きなチームを組めます

仲間になったスパークスも各ヒーローに2体ずつ装備することができます。
スパークスは全部で30体存在するので、こちらもまた組み合わせの幅が広いです。

スパークスはストーリー進行やサイドクエストでたくさん仲間になります

スキルツリーでは各ヒーローがレベルアップなどで獲得するスキルプリズムを使ってブキ攻撃やスキルの強化などができます。
いつでも振り直しができるので気軽に色々試したり、ステージに合わせて調整することができます。

取るスキル次第でバトルの難易度が大きく変わったりもします

とにかく戦術や組み合わせの幅が広く、なおかつプレイしやすい設計になっているので、自分で考えた組み合わせが上手くハマった時には最高に楽しいです。

細かく調整できる難易度

難易度は細かく調整が可能です。

難易度は『カンタン』『ふつう』『超キケン!』の3種類あるのですが、これらはいわばプリセットで、敵の強さなどの設定を個別にカスタマイズすることも可能です。

痒い所まで手が届く調整ができるのは便利ですね。

私は敵の強さは『ふつう』でバトルごとにHPが回復する設定で終始プレイしていました

ちなみに『ムテキ』という文字通りダメージを受けなくなるヤケクソみたいな設定もあるので、SRPGが苦手な人でも最後まで進められるようになっています(正直これを使ってしまうとこのゲームの面白さの半分は無くなる気がしますが…)

寄り道が楽しい

冒険の舞台となるそれぞれの惑星のフィールドはしっかり作り込まれています

景観も美しいです

サイドクエストメモリーといった収集要素もあるので、脇道に逸れると時間がどんどん溶けていきます。

色々集めるのが楽しい

クエストはバトルや赤コインチャレンジ、謎解きやミニゲームなど色々用意されており、特定のヒーローの組み合わせでバトルに挑むクエストもあるので結構楽しめました。

スパークスが仲間になるスパークスクエストはやや長めのクエストになっていて、スパークスクエストで初めて登場するキャラクターもいるので飽きさせない作りになっています。

スパークスクエストで登場するキャラクターのひとり『ドライヤド

気になった点

気になった点もそれなりにあるので紹介していきます。

探索面は気になる点が多い

探索面では不便な点が多いです。

まず、ミニマップがないのはかなり不便でした。
一応、サイドクエストなどを目的地に設定すれば画面左上にレーダーが表示されるものの、目的地の方向と高さを示すのみなのでミニマップとしては機能しません。

私はゲームでも道に迷うほどの方向音痴なので見当違いの方向に走ってしまっていたことも多く、いちいち足を止めてマップを開きながら移動しなければなりませんでした。

レーダーだけが頼り

Xボタンで可能なダッシュの挙動は癖があり、キャラが障害物にぶつかると少しの間動けなくなってしまいます

私のコントロールにも問題があったと思いますが、ぶつかって動けなくなることが頻発するので正直「この仕様いる?」と思ってしまいました。

ちょっとした茂みでも激突してしまいます

また、フィールドを徘徊する敵はこちらのレベルがどれだけ高くても追いかけてくるので結構面倒です。

弱い敵と戦うメリットはありませんし、逃げられるとはいえエンカウントすると時間を食うので煩わしく感じました。

敵の追いかけてくる速度は結構速いのでダッシュを使わないと振り切れず、「障害物にぶつかる→動けない間にエンカウント」となることが多かったので結構ストレスでした。

一部収集要素はノーヒント

メモリー一部のサイドクエストはマップに表示されずヒントも一切無いので、最後の数個が見つからない現象が頻発します。

ノーヒントであること自体は他のゲームでもよくある話なのですが、各ワールドのコンプ率を100%にするにはシークレットエリアを2回クリアする必要がある点がノーヒントなのは理不尽だと思いました。

シークレットエリアでは下手したら自力では解けないレベルの複雑なギミックを解かなければならないのですが、2回目以降は時間制限がある中でギミックを解かなければならず、時間制限も結構シビアになっています。

まさか2回来ることになるとは思っていなかったのでいちいちギミックを覚えているわけもなく、かなり苦労させられました。

正直シークレットエリア2回目の時間制限が個人的な本作の一番の不満点

クリアするだけなら必須ではないとはいえ、完全コンプを目指すなら避けては通れないので、バトルとは関係ないところで一番苦労させられるのは結構理不尽でした。

ボスのバリエーションは少ない

ストーリーで戦うボスは”スパークス・ハンター”とラストダンジョンで戦う敵くらいで、ボスのバリエーションは少ないです。

ほとんどのボスステージは雑魚敵を倒しながら”ダークメス・アイ”などの攻撃してこない物体を壊すミッションになっているので正直盛り上がりに欠けます。

正直「もっとボスと戦わせてくれよ!」という気持ちが強かったです

”スパークス・ハンター”とのバトルは形態が分かれていたりマップが変化したりして非常に盛り上がるのですが、戦えるのは一度きりとなっています。

前作『キングダムバトル』にはワールド毎に特徴的な中ボス・大ボスが存在していただけにここは残念でした。

一応、ラストダンジョン以外のワールドには”ギガントエネミー”が存在していて、サイドクエストで戦うことができます。

トモシビビーチのギガントエネミー『クリボー・ダーク

見た目相応に手強く、攻略に戦略性が求められる点は面白いのですが、言ってしまえば雑魚敵の巨大化バージョンなのであまり新鮮味は感じませんでした。

バグが多い

バグは結構多いです。

ゲームが強制終了するなどの致命的なバグは私が遭遇した限りではありませんでしたが、視覚・聴覚的に気になるバグが頻発します。

私が今までプレイしてきた中では以下のようなバグに遭遇しました。

  • BGMやSEが消える

  • 敵を示す赤い点や調べられるオブジェを示す虫眼鏡マークが画面に残り続ける

  • 通行止めを解除した時、消滅エフェクトが多重に再生されて動作が著しく重くなる

  • 坂道で攻撃しようとすると進行不能になる(やり直しは可能)

  • アイテムを選ぶ際のカーソルの位置が実際の画面の表示とずれている(→本来使いたいアイテムとは違うアイテムを使ってしまう)

特に最後のバグはよりによってラスボス戦で発生したので困りました。
いくつかのバグについてはスクショや動画が残っているので載せておきます。

赤い点が消えないバグ(本来は敵が出現しないマップ)

まとめ

総評としては、新しい"マリオRPG"として十分な完成度で、ストーリーやバトルは文句無しに面白いです。
ただ、探索面の不便さやバグの多さなど惜しい点も多い作品という印象です。

ですが、致命的なバグは私が遭遇した限りでは皆無で、SRPGが苦手な人でもプレイしやすいように配慮されていて遊びやすくなっています。

マリオシリーズが好きな人には特にオススメできる作品です。

前作はプレイすべき?

前作『キングダムバトル』なのですが、ストーリーに若干の繋がりはあるもののプレイしていなければ話が理解できないということはないので、本作をプレイするにあたって必ずしもプレイする必要はないと思います。

ただ、本作ではオープニングからいきなりラビッツがキノコ王国に定住しており、ビーポやラビッツ達がどこから来たのかも本作ではほぼ触れられないので、本作からプレイを始めるとそのあたりは困惑するかもしれません。

スーパーマリオギャラクシー』の要素も登場するので、こちらはプレイしておくと良いと思います。

▼『マリオ+ラビッツ キングダムバトル』公式サイト

最後に

生まれて初めてゲームの感想記事を書いてみました。
『マリオ+ラビッツ ギャラクシーバトル』はプレイ日記を書かずにひっそり進めていたのですが、今後もこんな感じでプレイ日記を書いていないゲームも感想記事は書いていこうと思っています。

それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。