【003】CIBICCOさん
お話を伺った相手：ちちちさん
好きな音楽の傾向：なんでも聞きます。一番好きなのは長谷川白紙！
好きなクラブ：asia、mogra、印象に残ってるのは高崎WOAL
行く頻度：月2-3回
よく頼むドリンク：ウーロンハイ
音楽を聴く手段：Spotifyがメイン、家ではCDとバイナルも
現在の職種：IT関係
この世には「2002年の札幌PENNY LANE24でのナンバーガール解散ライブ」を観た人間が500人程度居るそうですが、そのうちのひとりが私で、もうひとりが幼少時のちちちさんです。ライブが終わってハケる際、えっ子供！子供がなんでこんなところに？！おい保護者！とびっくりしてやけに記憶に残っていたのですが、まさか20年後にその子供と同じクラブで踊り倒すことになるとは思いもよりませんでした。
とっくに成人されたちちちさんに、新橋でお酒を呑みながらこれまでの音楽遍歴についてお話を聞いてきました。
今回、インタビュー前に質問の回答と共にSpotifyプレイリストを送っていただいたのですが、「何でも聴きますよ」で「本当に何でも聴いている人」って居るんだ…とびっくりしました。リンクの許可をいただいたので張っておきます！宜しければ聴きながら読んでみてください。こちらです。
（札幌PENNY LANE24でのナンバーガール解散ライブについて）
「当時大学生だった叔父に連れられて初めて（バンドのライブへ）行って、冬なのに暑い、狭い、身体全体が揺れるのが面白い、なんか大人が子供みたいにはしゃいでるの見て驚いて」
「（大人が）こんなに音楽で盛り上がれるんだっていうのを初めて知りましたね。発狂した大人じゃないですけど、子供の頃って自制してる大人しか周りに居ない、自分を解放してる大人って普段見ないし」
「それがもうほんとに一発目。記憶に残りまくりっていう」
「日比谷の再結成ライブもチケット当たって行ったんですよ。大号泣しました。『マジで？マジで？小学生の時観たバンドがマジで再結成しとる！』って」
「ピアノ4歳から習ってて、先生がクラシックよりジャズが好きだったんですよ。ビッグバンドとかも大好きで」
「先生が『将来教え子たちとビッグバンドを組みたい』『私はピアノを弾くからあなた達は色んな楽器をやってほしい』『あなたは（ピアノに加えて）トランペットもやりなさい』て」
「小学校、公立なのに鼓笛隊があって、地元のお姉ちゃんがトランペットかっこよく吹いてたのもあって受け入れて」
「小学校の途中で、北海道へ引っ越すタイミングでやめちゃって」
「（引越し先が）田舎過ぎてなかったんですよ、楽器を扱う部活動とか」
「田舎過ぎて娯楽が無くてネットするしかない。面白動画倉庫とかニコ動でMADをめちゃくちゃ見てる世代ですね。そこでボーカロイドにも抵抗なく育ってきて」
「自分で楽器やるっていうよりかは聴く方にのめりこんでいく時期で」
「（音楽の情報は）ネット以外は、大学生の叔父さんからsnoozerパクってきて読んだり。叔父さんの影響で興味が洋楽に偏ってて」
「中学の頃は邦ロック全盛期で、周りのみんなエルレ聴いてるのに私はThe White Stripesに衝撃を受けて、その年に出たArctic Monkeysのセカンドをかなり聴き込んで」
「フジロックやサマソニにも叔父に懇願して連れてって貰いました」
「少ししてまた邦インディーロックにもハマって、KingsとかFREE THROWとかでクラブへ初めて行って」
「上京したらへんからライブハウスでも働き始めました。WWWのオープニングスタッフやって、そのくらいから音楽の幅っていうのが広がり始めたかな。ヒップホップ、テクノ、アイドル、ロック、本当に色んなジャンルを好きなスタッフが居るんで」
「アイドルだとでんぱ組.incが結構好きで、ねむきゅんがDJするって言うんで『わくわく大運動会』行ったんですよ。ワイパさんとか居たのかな、tomadさんとか。そこで初めてMOGRA行って」
「ipad持ってったら500円割引だったんで持ってったら、猛者がラップトップ持ってきてて、膝でこうやるやつ（小池スタイル）あったじゃないですか、マジでやってて、『オタク～！』て」
「付き合いでUNITやLIQUIDROOMへ遊びに行くことも多くて、JAMES BLAKEとかSkrillexとか聞くようになって、そこからダンスミュージックに寄るようになって」
「（WWWで働き出してから色んなジャンルを）大量に浴びてるんですよ。浴びる中から取捨選択して。いい環境だったから」
「WWWの音好きですねやっぱり。3段目の真ん中、PA前の真ん中が一番音良くて」
「店長が酒好きな店は酒が美味いと思います。だからMOGRAは美味しいですよ」
「DJやるよりお酒飲んで踊る方が楽しい。だってあんな、自分が出番だと思ってずっと待ってたら呑めなくないですか？」
「一人目の子供生まれて、すごい寝てくれる子だったんで、でも出かけられないし暇だし、家で沢山音楽聴く方法ないかなってSoundcloudをめちゃくちゃ聴き始めて」
「Spotifyとかサブスクも始まってくれて、アニメも見てゲームもガチレイドとかやってインドアの趣味が加速するっていう」
「その頃サンクラで長谷川白紙に出会ってて『あ～いいじゃん』ぐらいで、2018年に『草木萌動』が出たら『やばい！すごい好き！』てなっちゃって、そこからですね」
「長谷川白紙を知る前から神様クラブ関連でウ山あまねさんを知ってて、SEBASTIAN XのRemixがPARKGOLFさんだったり、（マルチネの）周辺までは来てたんですよ」
「トーフさんも知ってはいたし耳にはしてたけど（中村）佳穂ちゃん経由とかでちゃんと聴くようになりましたね。Maltine Recordsは知ってたしtomadさんも知ってたけどtofubeatsは意識してなかった」
「いま一番聴いてるジャンル…『ハイパーポップ』て言うの嫌なんですけど、あの辺けっこう聴いてるのかな～『ハイパーポップ』て呼びたくないんすよね。みんなで呼ぶべき名前を付けるものじゃないんだろうな」
全く予想していなかったのに「幼少時に、かなり真面目に楽器演奏に取り組んだ経験がある人」が3人続いてしまいました。長谷川白紙さんのファンは皆さん、手練れなんですか…？
それにしても「親戚の大学生の叔父さん」のメンターぶりがすごい。インターネットの皆さんがなってみたい憧れの「いい大人」ではないでしょうか。
「周りの影響を受けやすいんで」と言っておられたちちちさん、帰り際に「3歳児が最近アマピアノで踊るんですよ笑」と話しておられ、ちちちさんもまた「いい大人」側に…！と笑みがこぼれました。いいお話をありがとうございました。
（2024年2月某日・新橋の焼売専門店にて）
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