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安部龍太郎著 世界史の中の本能寺の変 信長はなぜ葬られたのか

幻冬舎の新書2018年、歴史街道や新聞の連載などを集めたものらしい

司馬遼太郎のは、文が上手すぎて、好きじゃなかった、読みやすいのは、あまりにつくりものなのだと思う

この本は、そこまではいかない

でも、信長がイエズス会と断交して、自ら天主になったとか、しばらくして本能寺の変があったとか、イエズス会、スペインを母国とするドミニコ修道会とかも出て来るが、もうちょっとでわたしの妄想とも合致する

歴史ものを小説とすることによるのであれば、司馬遼太郎のように美文と妄想で作るとこれを、あたかも史実のように後世に残るのは、大変罪か重いと思うが、著者の小説を読んでいないのでなんとも言えないが、美文調ては無さそうである

この本にもあるが、ネストリウス派キリスト教・景教と蘇我氏と聖徳太子、カトリック・イエズス会と信長・秀吉・家康、日本の大きな分岐点になっているのだろう

その意味では、戦前国家神道がどの様に成立していったのか、そのことと敗戦までの道のり、そして、植民地政策など、ある意味、歴史が繰り返えされているが、それぞれ違った状況になっているようにも思う

また、この本には、家康による新教徒とオランダ船の大砲、関ヶ原、大坂の冬・夏の陣などに触れられていない、サブでタイトルが裏切っている、まあ一見目を引くサブタイトルに釣られる方がバカなのだろうけれど

いろいろなところへの連載などを集めて本にするのは、編集者の腕の見せどころだと思うが、残念ながら人を得ていない気がするのが残念だ

歴史的ものは、一本大きな考えで貫いてもらうと、より大きな理解に結びつき、ありがたいと思うのだけれど

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