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一気見してわかった、MASHLEが人気のわけ

こんばんは。お疲れ様です。

Bling- Bang-Bongが流行っている流れでついついマッシュルを見てみたくなったので、この間週末の貴重な時間を溶かして一気見をしました。

アニメ好きな性分ですから、結構一気に見ることが多いのですが、
僕は見ながら疑問に思っていました。

この作品がここまで話題になっている理由はなんだろう・・・

普段はマーケターの端くれとして、曲がりなりにも色々生活者のことを
考えているので、ちょっと考えたくなって考えると、自分の中で
ある一つの答えに辿り着きました。

そこで今回はタイトルにもあるとおり、マッシュルを見てみて思った感想なども含めて、つらつらと書いていこうと思います。

タイパ思考がMASHLEを人気にした。

結論をもう先に言っちゃうんですが、
僕は、人気の理由はタイパ思考に沿った作品構成になっているからだと
思います。

でもそもそも、タイパって何?
と思われる方もいると思うので、改めて言葉の意味を調べてみました。

タイムパフォーマンス(英:Time Performance)は、かけた時間に対する効果、すなわち「時間対効果」のことである[1]。かけた費用に対する効果(費用対効果)を意味する「コストパフォーマンス」の「コスト」を「タイム」(時間)に置き換えた造語で、和製英語。

出典:wiki

簡単に一言でいうと、短期間で気分を高揚できるコンテンツが求める思考のことをタイパ思考と言います。

この思考が生まれた要因には様々ありますが、個人的にこれじゃないかと思う1番の要因は、コンテンツの大量発生による1コンテンツあたりの可処分時間の減少です。

どういうことかと言うと、YouTubeやTikTokなどのSNS、アマプラやネトフリなどのVODコンテンツがどんどん増えてきており、1つのコンテンツを消費するためにかけられる時間が減ってきているということです。

当然ながら1日24時間のうちで起きていられる時間は限られます。
そんな中、コンテンツが充実してってしまうと、
あれもこれも見たいけど時間が足りないー!!!
という状態になるわけです。

YouTubeで倍速視聴とか早送りしながら視聴する人いますよね?
切り抜きだけで満足する人、いますよね?
これらは全部、タイパ思考からくる行動だと思います。

集中して長い時間一つのコンテンツを見られる余裕がないので、
一定期間同じ話題が続くと、飽きられてしまうというか、
コンテンツを見ることを諦めてしまうのです。

なので、結果として短期間で結果やオチがわかるショート動画やアニメの
視聴時間、視聴率が高くなり、そうした”数字の取れる”コンテンツばかりが
流行るようになります。

そうして人気になったのが、MASHLEという作品なのです。

MASHLEとHUNTER×HUNTERを比較する

さて、結論から話ができたところで、
もう少し具体的になぜタイパ?ところを話していきたいと思います。

例えば、マッシュルのアニメの中で出てきた敵。
マギア・ルプス
イノセント・ゼロ

それぞれ、最初はめちゃくちゃ強そうな雰囲気を感じましたが、
ボスとの戦いは大体2~3話で片付く。

中ボス、ラスボスはこの2組織で、やっつけるまでにかなり重めの
ストーリーが展開されるんだろうなあ
と思った矢先に決着がつくような、そんな話の流れだったと思います。

2クール内に収めないといけない制約上の問題はあるかもしれないですが、
僕は見ていて、本当にあっさり試合終了になったなと言った印象を持ちました。

ただこれだと、単なる個人の感想になってしまうので、
比較の対象としてHUNTER×HUNTERのアニメを見てみるとどうでしょうか。

これまた僕が最近一気見したリメイク版HUNTER×HUNTERでは、キメラアント編のボスであるメルエムとの戦いは、ネテロ会長との戦いを合わせると少なくとも20話は続いていました。

そもそも与えられた枠が違うという話もありますが、
HUNTER×HUNTERをはじめとした、平成時代までに流れていたアニメ作品はと令和アニメの一番の違いは、〜編というような具合で、話が一区切りついた時に、そこで物語が完結してしまうような儚さがあるかないか
だと思っています。

なんというか、見終わったらちょっともう見る前には戻れないような
人生の大事なイベントを終えてしまった感覚というか。
それが、平成アニメには多くあったように思います。

だからといって、令和アニメが悪いというとそういう話でもないのですが、
より長く物語の余韻を自身の中に残してくれるのは、やっぱりHUNTER×HUNTERのような、じっくりと時間をかけてのめり込んでいく作品であると僕は思います。

タイパ思考に最適化された世界の先にあるもの

焦らされて焦らされて、大団円を迎えたときの達成感や幸福感、充実感は、さまざまなものに共通して言えますが、他には代え難い味わいがあります。

ですが、タイパ思考に最適化されたコンテンツはそれが欠けていると思います。だから、正直気軽に見て楽しむことはできるのですが、
自分の中の血肉になるような、圧倒的な感情の揺さぶりは感じません。

本来、表現というのはタイパが悪いものなのですが、
だからこそ受け手の心を動かしたりするものなわけで、

それがタイパ思考に最適化されることで、1つの起承転結のスパンが今後どんどん短くなっていくのだとしたら、その先には表面的であり短絡的なコンテンツしか生まれない、つまらない世界が待っているのではないでないでしょうか。

最後に

MASHLEは面白く楽しめる作品だったので、そこだけは履き違えないようにしていただければと思います。あと、結構格好つけて書いてしまいましたが、MASHLEはただのギャグアニメだという意見もあると思っているので、異論は認めます。

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