フォローしませんか?
シェア
Patric
2021年5月4日 22:00
「一徹」2021年4月30日(金)今年のこの地の連休は、季節に応じない寒さに見舞われて、冷涼どころか冷酷なほどの雨と風が市民の体をこわばらせた。朝からストーブをつけて暖を求めるも、取るに足らない用事のためにダウンジャケットとグローブを着用して中心地へと急いだ。狸小路商店街のアーケードで雨を凌ぐも、人の気配が薄らぐ路は容赦なく冷風を体に浴びせかかる。5月前日ということも手伝って、その寒さ
2021年4月30日 11:30
「あけぼのラーメン」2021年4月24日(土)忙殺の日々の頂点を下る。その時、心に再び余白が生まれた。気がつけば、北の街角はいつになく桜が早咲いていた。聞き慣れないSDG’sというキーワード。それも当然のように世間に跋扈するようになったが、それを裏付ける気候変動の予兆は4月らしからぬ陽気をもたらしていた。昨年の今頃、ロードバイク転倒による肋骨骨折という“セルフ・ロックダウン”がまざ
2021年3月7日 17:42
「辛いラーメン14」2021年2月28日(日)透徹とした夜の空に、朧げな光を放つ月が浮かんでいた。もうすぐ冬が終わるはずだった。なのに、何故に寒いのであろう。“永遠というものは、何か不可解な観念、何かとてつもなく大きな物だ”と、ロシアの文豪ドストエフスキーは書き連ねた。きっと永遠にこの寒さが続くはずもなく、さもなくば永遠などは存在しない、と焼鳥と酒で酩酊した思考が迷走しているだけなの
2021年1月30日 13:27
「札幌らーめん 一門」2021年1月16日(土)札幌駅から、大通エリアへ。その人の流れは首を締めつけるように閉ざしてゆく。そして、夜の完膚なきまでの寒さは街の気配を打ち消し続けた。この気配は1年も続くと精神の強壮は確実に奪われ、もはや老いたデカダンスの腐臭さえ漂っているようだ。すすきのの中心を貫く駅前通りの青白い街灯が、閑散とした歩道を虚しく照らす。静かな断末魔のため息を放つこの街