おめぇ、なんで鉄拳してねぇんだよ!

 いぐにすです。note運用はじめて、自己紹介、収益化言い訳と2本記事を投稿したのですが、せめて一本くらいまともな記事を投稿してから、ツイッターとかで「noteはじめました!」と公表しようと思いました。

 で、選んだ題材が「なんでいぐにすは鉄拳してねぇんだよ!」と。

 ご存じの方がほとんどでしょうが、ワタクシ、鉄拳とソウルキャリバーという2大3D格闘ゲームのフレームデータ公開をやっております。これがどのくらいすごいことなのか、同タイトルをやってない人にはピンとこないと思います。

 スポーツにたとえるなら、テニスとゴルフの世界選手権のゲームスコアの公開をほぼ一人で請け負っていて、他の記者は海外含めてみんな、ワタクシがつけたスコアを見ながら観戦記事を書いてる、みたいな感じです。

 ビッグマウスだと誤解されそうですが、マジで海外含めて、ワタクシが一番なのです。それも2タイトル。やってる自分もアタマおかしいと思うわ。どうしてこうなった……。

 で、扱ってるのは鉄拳とソウルキャリバーの2タイトルなのですが、どっちかというと鉄拳の方がメジャータイトルです。最新作「鉄拳7」の累計販売本数が400万本とか500万本とか。一方のソウルキャリバー最新作、「ソウルキャリバー6」はというと……

 すいません、数字でてきません。

 前作「ソウルキャリバー5」については174万本と数字が公表されているのに、キャリバー6については関係者があまり数字をおおやけにしてないみたいで、自分の調べた範囲で、はっきりとはわからない状況です。まぁ、関係者が口にする機会が少ない(ない)ということは、鉄拳に比べたら……というので、お察しします。

 ……という状況なんですが、自分がメインで遊んでいるのは、メジャーな鉄拳の方ではなく、マイナーなキャリバーの方です。

 もともとどちらのタイトルも遊んでいて、どちらかといえば、昔は鉄拳の方がメインでした。

 なぜ昔は鉄拳の方を遊んでいたのかというと、キャリバーはシリーズ続編が出ない空白期間が長く、その間、自然とシリーズが継続していた鉄拳をプレイしていたという経緯があります。

 また、なにより鉄拳は、はやくから有志によるフレームデータの公表が行われていたのが大きかったです。自分がフレームデータを使ったデータ攻略を知ったのが2002年に発売された家庭版「鉄拳4」の頃からでした。フレームデータを公開していたサイト「ina tekken」がいつから運営されていたかは把握していないのですが、少なくともそれ以前から、フレームデータによる技性能の評価は浸透していたように思えます。

 一方のソウルキャリバーについては、海外に熱心なコミュニティがあり、どうもそちらの方でフレームデータが公開されていたようでした。海外サイトのフレームデータを見るにあたって、やはり言語の壁は大きなものでした。2008年発売の「ソウルキャリバー4」において、自分はようやく海外フレームサイトの存在を知ったのですが、海外サイトを見るのが苦痛で、やり込む熱意をおおいに削がれた次第です。

 余談ですが、その言語の壁という体験があって「日本語でina tekkenのようなフレームサイトを作って、ソウルキャリバーを盛り上げよう!」という動機で、2012年発売「ソウルキャリバー5」のフレーム含む攻略サイトとして自分が立ち上げたのが、「SC5 INCOMPLETE CONQUEST」です。

 実際、努力の甲斐があって、日本語のフレームデータがあったからこそ、新規初心者や他タイトルで名をはせた強豪プレイヤーたちをソウルキャリバー5に呼び込むことができたんじゃないかと思います。うぬぼれています。

 まぁとにかく、自分がキャリバー5にかかわる以前のキャリバーはフレームデータの参照に言語の壁があり、フレームデータ面でのとっつきやすさは鉄拳の方がはるかに優れていました。このデータの有無は、そのまま攻略の言語化にも影響を与えて、結果的にプレイヤー数にも影響したんじゃないかと思います。

 時期はちょうど、アーケード「鉄拳6」の2007年ごろだったかと思います。フレームデータの評価値をたよりに、ゲーセンで対戦に挑むわけですが、まぁ、ワタクシ勝てませんでした。勝つための方法がわかりませんでした。社会人になってゲームをやり込む暇がなかった時期でした。インターネットの発達で対戦セオリーが遠隔地をはさんでもプレイヤー同士で共有され、全国どこもプレイヤーレベルが急激にあがった時期でもありました。ソウルキャリバー3と鉄拳5を丸々プレイしていなかった時期が重なり、ひとつ飛ばしのシリーズナンバリングの環境に、すっかり取り残されてしまった面もあります。

 そこで、鉄拳6家庭版の発売を契機に、アーケードを引退して、家庭版オンライン環境に引きこもる決意をしました。そして、「TEKKEN6 BR INCOMPLETE CONQUEST」というサイトを起ち上げて、鉄拳対戦のセオリーをテキスト化する、という活動をはじめました。その成果である『THEORIES』は少なくない反響を持ってコミュニティに受け入れられました。システム解析は、現在でも貴重な参考文献として支持を受けています。また、鉄拳BBSでは「検証の人」という固定ハンドルネームを名乗って活動していたのもなつかしい話です。

 研究の甲斐があって、XBOX版鉄拳6のランクマッチにおいて、マードック日本人1位にまで上り詰めることができました(申し添えておくと、プレイヤー人口が少ないため、すき間的な名誉です)。

 実は、鉄拳6があまりに勝てないので、2007年AC鉄拳6から2009年コンシュマー鉄拳6の間にあたる、2008年の時期は、ソウルキャリバー4をプレイしていました。このとき、のちのキャリバー5と同じく「日本語でina tekkenのようなフレームサイトを作って、ソウルキャリバーを盛り上げよう!」と、やはり攻略サイトを起ち上げた……のですが、ソウルキャリバー4のトレーニングモードはコマンド履歴を表示する機能がなく、入力タイミングを起点にフレームを調査することが容易でなかったため、調査をあきらめた経緯があります。
 もしソウルキャリバー4にコマンド履歴の表示機能が備わっていたなら、おそらく格闘ゲーム史が、いまとは違った形になったのじゃないかと思います。そして、このときに購入した解析用の機材が、のちの家庭版鉄拳6の解析に使われることになります。

 ともかく「3D格闘ゲームの検証勢」という立場で、広くいぐにすの存在がコミュニティに知られるようになったのは、家庭版鉄拳6からでした。アーケード鉄拳6を段位・免許皆伝で引退し、家庭版鉄拳6を修羅まで成長させるくらい、熱心に鉄拳に取り組んだ時期でもありました。

 ここから少し怖い話になるのですが……。

 AC鉄拳6リリースの2007年から、2012年にソウルキャリバー5が発売して家庭版鉄拳6を卒業するまでの4~5年の間、

 いぐにすのフレンド登録は、実質0人でした。

 リアフレ一人がテッケナーだったのですが、彼は早々に鉄拳を辞めてしまい、セオリーの検証だとかシステム解析だとか鉄拳6をやり込んでいる時期、誰とも相談せず、誰とも固定で遊ぶことなく、ずっとひとりでゲームしていたのです。

 たまたま縁があって、いく人かとフレンド登録はしたものの、一度たりともカジュアルマッチをすることすらなかったように記憶しています。ずっとひとり、黙々とプラクティスモードとランクマッチを往復し続けていました。

 ……というゲームスタイルをずっと続けていたのですが、ソウルキャリバー5を始めたときに、とある親切なプレイヤーの方々に声をかけていただいた縁で、一緒にゲームをプレイしたり語り合ったりするような仲間ができました。その縁は現在においてもソウルキャリバーで続いています。

 プレイヤー人口が少ないことを冗談めかして「キャリバー勢あったけぇ」なんて過度にほめる風潮がありますが、自分に関しては真実なんです。のちのコミュニティの貢献で考えたなら、いぐにすみたいな働き者をコミュニティひっぱりこんだ「とある親切なプレイヤー」の功徳は、表彰して当然の大成果なんじゃないかと思います。まぁ、そのうちの一人がOCB Gamingの「室長」って人なんですけどね。

 要するにワタクシ、鉄拳でいっしょに遊ぶフレンドはおらんのです。今でこそ鉄拳7のフレームはウチのサイトが、いの一番に参照されるようになってますが、フレームを出してるいぐにす自身は、いっしょに切磋琢磨するような関係の、鉄拳プレイヤーの仲間はひとりもいないのです。あと、鉄拳の有名プレイヤーとかからは、個人として接点がないから当然の面もありますが、フレームを公開するシステム的な扱いとしてか、割と存在自体が無視されてますしね。

 ……なので、鉄拳をしないのは当然なのです。使える時間は限られてますし。さらに不安をあおるようでアレなのですが、鉄拳にかかわってるのは惰性みたいなもんでして。もはや鉄拳に思い入れは、そんなにないんです。

 いぐにすがぼっち過去を語って、ちょっと悲しい気持ちになってるのは置いといて、この記事のまとめとして語りたいのは、

・ゲームの攻略だとかの環境は人口を左右するよ

・人材は発掘しようね

・人材は引き留めようね

ということです。タッグ3がリリースされるとしたら、負荷に耐えられないので辞めると思います(すみません!)。

 なお、鉄拳よりゲーム面でキャリバーが優れている点として、キャラクターカスタマイズが楽しい!、操作が簡単!、演出が派手でワクワクする!といった点が挙げられます。

 キャリバーのフレームデータは鉄拳の環境に劣らず、ワタクシが自信をもって整備しております! キャリバー楽しいのでみんな遊んでください!

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