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ジオパーク・オンライン #015 桜島・錦江湾ジオパーク(みどころ&動画)

このレポートは無料で読めます。
オンラインツアーの動画は最下部にあります(有料)。日本ジオツーリズム協会メンバーの方は無料で見られます(※2023年3月以前にご入会の方のみ)。

 2期シーズン3回目(通算15回目)のオンラインツアーの案内役は、桜島・錦江湾ジオパークのチコさん(姥千恵子さん)とマーボーさん(高田昌志さん)です。今回のツアータイトルは「マグマだまりは、おいしい水たまり?」です。

 舞台となる鹿児島県垂水市は桜島の東側、大隅半島にあります。市内には本城川が流れ、上流には清流が美しい猿ヶ城渓谷が存在します。この本城川を河口から猿ヶ城渓谷までさかのぼりつつ、3つの視点からタイトルの謎を解き明かします。

「その1:おいしい温泉水」
 垂水市の河口近くには水の販売会社が9社もあります。いずれも飲める温泉水でありかつ超軟水です。ここで常温の硬水、水道水、垂水の温泉水に緑茶の葉を漬けてみる実験です。3分つけたところ、温泉水では他の2つよりも色と甘み・うまみがしっかり出ました。本城川は非常に急なので、ミネラル類がほとんど溶けず超軟水になるのです。

「その2:レアな温泉」
 本城川上流にある猿ヶ城ラドン温泉は浴場で横になってラドン(ラジウム)を含んだ蒸気を吸う入浴法が特徴的です。ラドン温泉は各地にありますが「花こう岩(別名みかげ石)」がある地域という共通点があります。

「その3:猿ヶ城渓谷」
 この渓谷には花こう岩の大きな塊がゴロゴロしています。花こう岩ははるか昔地下深くで長い時間をかけ固まった後に地表に現れました。その花崗岩がラドンを地下から連れてきています。
 花こう岩は風化することで土石流の原因にもなります。このプロセスをユニークな実験(お茶漬け)で再現されました。

 地下深くのマグマだまりでできた花こう岩が地表に現れたことで急な流れや渓谷美が生まれました。一方、地下にある花こう岩は水を蓄え、おいしい温泉水の供給源になっていました。「マグマだまりは、おいしい水たまり」だったのです!

美しい自然あふれるアウトドアスポット「森の駅たるみず」もある垂水へぜひお出かけください!

日本ジオツーリズム協会メンバーの方は、下の方にスクロールすれば見逃し配信(アーカイブ)が見られます(※2023年3月以前にご入会の方のみ)。

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