「ブックカバーチャレンジ」は害悪か友愛か
Facebookのアクティブユーザーが多いか少ないかは別として、コロナ禍以降「ブックカバーチャレンジ」なる投稿を、Facebookのタイムラインで目にすることが多くなった。
「#7日間ブックカバーチャレンジ」とは
「7日間ブックカバーチャレンジ」とは
「読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、参加方法は好きな本を1日1冊、7日間投稿する」というもの。
【ルール】は、以下の通り。
①本についての説明はナシで表紙画像だけアップ
②その都度1人のFB友達を招待し、このチャレンジへの参加をお願いする。#7日間ブックカバーチャレンジ
上記のようなルールで、毎日1投稿、自分が持っている書籍の本の表紙を投稿するというものだ。
一部の人から、表紙を撮影してアップすること自体が著作権違反ではないかといった指摘があったが、それについての議論はここでは行わない。
定期的に流行る不幸の手紙
コロナ禍以降は、SNSに常駐している人が増えてきたと感じる。特に、以前んよりも人との交流を求めて積極的に投稿する人が多くなった。震災のときも同様だったが、そうした時にチェーンメールが非常に流行りやすい傾向にある。
今回のテーマである「#7日間ブックカバーチャレンジ」も、チェーンメールだ。
アカウントが乗っ取りに遭う可能性など、チェーンメール自体への注意をうながす声もある。しかし、個人的にはかつての不幸の手紙、mixi時代のバトン、ALSへの認知度をアップさせたアイスバケツチャレンジのように、他人に迷惑がかからない範疇なら自由にやればよいと思う。(不幸の手紙は精神的に追い込まれるから駄目でした)
「#7日間ブックカバーチャレンジ」以外にも、最後に“いいね禁止”とダチョウ倶楽部的な決め台詞とともに、自分の幼少期の写真をアップし、いいねをした人に次のバトンを渡すといった「みんな可愛かったチャレンジ」(勝手に命名)のようなものも流行っている。
チェーンメールとしてのランク
前置きが長くなったが、ウイルスをばらまくものでなければ、今回のようなチェーンメールはそこまで目くじらを立てるつもりはない。しかし「#7日間ブックカバーチャレンジ」に関しては、正直なところ不快に感じている。なぜならチェーンメールとして、かなり悪質な連鎖具合だからだ。
もう一度「#7日間ブックカバーチャレンジ」のルールを見てみよう。
「7日間ブックカバーチャレンジ」とは
「読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、参加方法は好きな本を1日1冊、7日間投稿する」というもの。
【ルール】は、以下の通り。
①本についての説明はナシで表紙画像だけアップ
②その都度1人のFB友達を招待し、このチャレンジへの参加をお願いする。#7日間ブックカバーチャレンジ
読書文化の普及のために、一見よいが、とても悪質なのが2番目のルールだ。
その都度1人のFB友達を招待し、このチャレンジへの参加をお願いする。
このチャレンジと題したチェーンメールは計7日間行われる。つまり1人のチャレンジャーから7人あらたなチャレンジャーが指名される。その7人が同じくチャレンジを完遂さると7x7=49人、その次は49x7=316人と、増えていく。これは悪質だ。
一時期より落ち着いたとはいえ、Facebookは今でも「今さらそんな有名マルチビジネスやっているんですか!?」ぐらいの勢いで、「#7日間ブックカバーチャレンジ」の新たなチャレンジャーが生まれている。
害悪なのか友愛なのか
あえて「私はチャレンジやりませんよ」と宣言している人もいたが、やっている側からすれば「みんなで遊びを楽しんでいるだけなので、わざわざやらない宣言なんてすんな」と思われているかもしれない。チェーンメールだと注意喚起すれば「規制厨はウザい」と、仲間はずれにされたZOOM飲み会で陰口を言われているかもしれない。
STAYHOMEな毎日なので、少しでもつながりを感じられるような、こうした取り組みは「友愛」とでも言うべきなのかもしれない。しかし、個人的には感想も何もない表紙写真が大量に流れてくると、「このあと驚きの事実が!」との煽りを繰り返しながら、CMを小刻みに挟んでくる民法のバラエティ並みに、ノイズに感じる。
ただ、私の友人・知人は察しが良いのだろう。私がそうした人種だと察知してチャレンジへのお誘いは今のところ無い。さて、コーヒーでも淹れよう。
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