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ワニ

「にわにはにわにわとりがいる」から、最初の「に」を取ると、「わにはにわにわとりがいる」となる。これを漢字に直すと、「ワニは庭鶏がいる」となり、さらに「ワニは庭。鶏が、いる。」としてみると、なんとも情緒深く、趣のある文になる。古代エジプトで俳句的なものが流行っていたとしたら、彼らはこういう一句を読んだのではないだろうか、などと思う。

さて、ワニと言って思い出すのは、私が敬愛するみうらじゅん氏である。彼は今年のはじめくらいから、「今年はワニが来る!」と予言し、ラコステで体を覆っていた。

するとどうだろう、今年は本当にワニが、来た。「100日後に死ぬワニ」ブームである。ツイッターで毎日連載されたこのワニの4コママンガは異様なほど注目を集め、各種グッズやラインスタンプなどが発売されるまでになった。

みうらじゅん氏の神がかった先見の明にめまいを覚えながらも、彼に少しでも近づきたく、また、流行に乗り遅れたくなかった私は、ラコステのハンカチとパンツを購入した。

このとき、世界最大のワニだと言われているイリエワニのことを思い出していた。オーストラリアのワニ園で、両の前足を失った、巨大で、高齢のイリエワニに出会ったことがある。飼育員があてがう鶏肉を、大きな口で勢いよく挟み潰すように食べていたあの姿を思い出す。彼は今も生きているだろうか。

ワニは、ロゴマークにされ、動物園で展示され、ワニ革にされ、食べられ、お話では悪役にされる。ワニマなんていうバンドもある。これも多分、関係、ある。

あなたのワニブームは、どこに来てますか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました!