死なないノウハウ

本屋で衝動買い。商売柄、知ってることもあったが、全然知らないことも多々あった。とても勉強になった。特にコロナ禍以降の支援現場についてはあまりに無知だった。こちらも必死であれこれかまけている間に、それ以外の場所では、別のことでやはり必死だったのだ。そういう意味でも「外の情報がほぼ入ってこなかった」医療従事者こそ本書を読む価値がある。

もう一つ、医療従事者が本書を読むべきだと思うのは、医療現場に(特に医者の間で)はびこる「自己責任」論の強さだ。自分たちが勝ち組だと自覚しているからそう思うんだろうけど、そんなに簡単な話ではないことを本書から学んだ方が良い。僕がラッキーだったのは(今から思えば、だけど)、NY時代に貧困生活を経験したこと、生き馬の目を抜くような弱肉強食のNYで、これはきつい体験だったけど、「自分は決して勝ち組ではない」という諦観は持てた。今から思えばとてもよかった。

あと、これは誤解してたのだけど「おひとりさま」の上野千鶴子は孤独でハードボイルドな生き方を提唱してたと思いきや、ちゃんと信頼できる仲間は用意しとけな人だったのも学びでした。


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