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正油のだべり

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正油のエッセイを収録。作者の思うところとして、マンガよりこっちを読んでほしいとか欲しくないとか
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2020年10月の記事一覧

20代がふと考えた「老学(おいがく)」

人生何度でもやり直しが効く、とよく耳にする。 その言葉の裏に、老いによって身体的理由から不可能になること、あるいは精神的モチベーションが上がらず出来なくなることは、考慮されているのだろうか。20代半ばの自分はふと疑問に思った。 というのも最近、アニメを視聴する機会が増え、登場キャラクターが死んでは生き返ることを何度も繰り返す(あるいは死にかけた段階でリセットする)作品にも、多く触れているからだ。 たとえば、「魔法少女まどか☆マギカ」や「ひぐらしのなく頃に」、「Re:ゼロ

こんなのどうでしょう [作品を作ってみたい]

ある日の夕方、テレビを観ていたら、漫才師のミルクボーイが出ていた。よくできたネタのフォーマットだなぁとつくづく感心させられる。落語のように何度も聴ける、様式美がある。 ちなみに、初めてテレビで観た時に、内海さんにはデジャヴを覚えた。それはモナカだ、モナカじゃないとひたすら叫ぶ、向かって右手に立つ角刈りの人だ。その内海さんは、なんというか、奇品珍品を辻でひっそり商っていそうな……そうだ、丸尾末広氏の『少女椿』に出てくる山高帽のおじさんっぽい人を想起させる。 いやいや、それは

「気遣いが無い」と言うあなたは野暮かもしれない

デートでレストランに入ったとき、椅子とソファが併設されたテーブル席で男性はどちらに座るかという話を、朝の情報番組で扱っていた。 一般認識として、男性は女性をソファにエスコートしてから椅子に座るものだ、と紹介されていた。こうした不文律を意識していなかった男性が、周りのカップル客からクスクス笑われ、挙げ句の果てに彼女から、「ああいう時はソファに女性を座らせるものなんだよ」と窘められたエピソードがネタ元であった。 自分は、女性が同席するときはソファへ誘導する方だけれど、決してこ