小学校エリアの地域運営(新見市視察)

鳥取市の自治に関する委員会の委員をやっているゲンヨウです。世間では小規模多機能自治とか言ったりされるものです。昨日は実行委員として新見市に視察に行っていました。

1.往復の道中でも地域の担い手話が

今回は担当課や市役所の関係部署の方、社会福祉協議会の方、中間支援組織の方、僕という構成で行きました。地域づくり、福祉というレイヤーは違えどもエリアは一緒であり、福祉が支えている地域の部分や担い手問題についてやり取りができました。

既存の福祉の枠組みも含めて、地域の棚卸をやっていくことが結果的に良いのかなと思いました。福祉側の代表者になっている人も、まちづくりの会議で見る人たちなので。

定年延長などがあり、本来は60歳を一つの区切りとして地域に参加していた人も65歳や再雇用の流れで、なかなか地域参加できない声掛けしきれていないという状況もあるとのこと。70歳になってからだと、なかなか体力的にも難しいかもという声も聞かれます。

2.全世代で一緒に考える

新見では、まだ開始して2年目でモデル地区が2地域という状況ではありますが、中学生以上への地域アンケートなども実施しています。

これは、地域の多様な世代の意見を聞くことで、地域運営への当事者意識をあげるねらいもあるとのこと。ワークショップには子供たちも参加していたようで、どんな意見がでて、どう反映されているのかが気になりました。

子供たちも忙しいのが最近の傾向ではあると思うので、どういう導線で参加に導いて、そのあとも子供たちが参加しやすくなるような仕掛けをどう作っているのかが気になりました(しかも、廃校していて地域には学校が無いらしい)

地域を考える会議などはどうしても、年齢の上の人が集まりやすいため、多様性は現状では少ないと思っています。そこに参加の枠が増えていくことは良いことかなと思いました。

そして、関わる人を少しずつ増やしたり把握していく仕組みが大事なんだなと思ったのです。いきなりまちづくりについて意見を言ってくれって難しいので、本来であれば少しずつ関わりの余白に触れてもらう感じ。

3.自由に決める部分と、仕組みとして押さえておくこと

基本的には、全国的なこの流れは自治という文字にもあるように、自分たちで考えていくというものです。では、自分で考えるというのは何かみたいな流れが、なかなか地域によって組み立てやすいところと、組み立てにくいところがあったりするので、その辺はお作法(仕組み)として、準備しているのが、新見市の話を聞いて良いなと思った点でした。

例えば、地区内アンケートは絶対やることで、地域内プレイヤーの新しい巻き込み方を入れていくこととか、手順をあらかじめいくつか見せていること。

この辺の示すか示さないか問題は、豊岡市の方との話でも鳥取市でも難しいなという話もしていて、ガイドライン的なものをいれれば、自分で考えなくなるし、かとって真っ白の状態で渡してもできなかったり、迷走したりするので、地域の状況と塩梅を見ながら処方箋を出していくみたいなことが理想ではあるのですが、そこまでのコミュニケーションコストを払うかどうかが問われます。

仕組み化を行政内でやると、目的と手段が混乱して、手段にこだわる人も出てくるので、そこも内部として何を大事にして、マニュアルができたのかがわかるようにしておいてもらえると良いなと。

4.全市的な大号令も大事(特に庁内)

これは実施的な動きを見た僕の感想ですが、新見市や豊岡市など市として進めていきますというトップの意思が強いことも庁内の連携を組む上では大事なことだなと思ったわけです。

地域の自治として考えると、まちづくりというジャンル(そもそもまちづくりって何?)は縦割りは難しく、住民の暮らしに近い部分になるので、福祉や教育など、部署を超えた連携が必須になります。本来、町内会担当課だけではやれない話だし、福祉担当課だけでもやれない話です。いろんな委員会がどんどん立ち上がるのもそれかと思いますが(呼ばれる人は似ている)。

鳥取市の場合は、合併を選んでいるので、担当課も範囲が大きく、おそらく現場ベースで考えてもらわなきゃいけないことが出始めている。そして、地域で呼ばれる人が一緒ということであれば、むしろ全体感をもって話せるはずなので、再整理は必要だなと感じました。

僕ら委員会としては、その辺のお作法の部分について、鳥取市の担当者と意見交換しつつ、よい仕組みにできるように考えていきたいなと思いました。

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