ワークショップを分解して考える
ワークショップのお仕事も多いゲンヨウです。ファシリテーターとして場を回したり、サブファシリテーターとしてサポートに回ったりといろいろな役割をやっています。
鳥取大学の先生たちに呼んでいただいてワークショップに関する研究会に参加しています。そこの報告資料に、最近2年くらいでの場づくりについて報告することがあったのですが、いろんな場に関わらせてもらっているなと感じました。これを俯瞰的に見ながら、今日は少し分解してワークショップを考えてみます。
1.場に求められる目的の違い
情報収集や意見交換など、比較的拡散思考な場づくりが求められる場合と、いったんは拡散するけど収束していく議論を深めていく方向性の二つがあるなと思いました。ここの立ち位置で、つくり方が大きくかわります。
何のために場が設定されているのか、どういう状態になりたいのかは仕掛ける側としては最低限欲しいことになります。
2.会場の規模とサブファシリテーター
過去に無茶ブリで300人くらいの体育館でやったことありますが、さすがに仕切るというよりは司会進行になってしまいましたが、ファシリテーターが機能する適切なサイズはあります。
僕がやってみて順調なのは30人程度。それ以上になるとサブファシリテーターを会場につけるように提案します。僕一人で全部は見きれないので。場づくりは生き物な気がしていて、その時で臨機応変な対応をするには、各グループの情報収集は大事です。
もしくは、テーブルに状況のわかっているテーブルファシリテーターを入れたりします。大学生がそれを務める場合もあって、事前にレクはしますが大学生ファシリがよく効く場面もあります。
3.参加者の属性と情報量の差について
場の目的によって変わるものですが、参加者の属性が幅広く、情報格差が大きい場合は議論が深まりにくいです。お互いの知らない部分について共有する時間が必要になるからです。
目的が互いの視点を知る、新しいコラボを考えるという場合は、参加属性がバラバラで情報格差が大きくても場が成り立つこともあります。
一方で、深い議論をしてほしいという場合は、情報格差が少なくなるようなグルーピングだったり、テーマの立て方をしたりします。昨年の春に東京で行なったインターンシップの質保障会議では、その辺を考慮したグループづくりテーマづくりで挑みました。
ベテランコーディネーターや大学の先生などは仕組みに関する議論を。新人コーディネーターや、大学生などは現場に関する議論をしてもらう。ちょっと特殊なファシリだったのですが、場からいろんな情報が拾えましたし、深まりました。
(インターンシップの質保障会議の一幕)
4.様々な場で使われていくワークショップ
報告なので写真のあるものだけピックアップしてましたが、ファシリやると写真がなかなか取れない場合もあるので、かなりの場数を踏ませてもらっているなと思いました。
PTAの保護者の集まりだったり、高校生や中学生との場だったり、企業の人同士の場だったり。議論をする場でのワークショップの活用は進んでいます。これはこれで手法が広まりつつあるので良いことだと思います。
ロの字型の会議室で、決まった人だけがしゃべり続ける。そんな時間の無駄なやり方をどんどん変えていきたいと思いますし、協力したいです。
一方で、今日、簡単にまとめたようにワークショップをやればなんとなるという場面ばかりではありません。新しい手法なので閉塞感を打破できる可能性は秘めていますが、ダメな場づくりになる可能性だってあるわけです。
その辺も含めて、何か協力できることがあればオファーいただければ嬉しいです。今日はこの辺で。
本日のおまけ記事は、東京出張で感じたワールドカップで本当に外国の方増えたなぁという感想文です。
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