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8 大野木の病室にはもう行かないこと、いつもどおりに素知らぬ顔で変わらぬ生活をしつづける…
7 大野木の愛用車、プレジデントを飛ばして千駄木に着いたのは前場(ぜんば)の引ける十一時ち…
2 運転免許証を手にした指先が震えている。 竜一は自嘲(じちよう)の笑みを口元に浮かべた。…
地下一階の一番奥。医師が扉を開けた。消毒液ともホルマリンともわからぬ、病院独特の臭いが鼻…
プロローグ ──竜一(りゅういち)、十八歳の夏 カモは──、いやジョン・ドゥは、海峡を渡っ…