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人を変える9原則についてみてみよう

こんにちは。どっしりリーダーシップ研究会担当講師のこうめいです。

どっしり塾では『どっしりリーダーシップ研究会』の一環としてD・カーネギーの『人を動かす』の授業を開講しています。

この記事はその授業でも使用する記事となっていますので、後々有料公開とさせていただきます。

無料公開中はどなたでも読んでいただけますので、自由に読んでくださいね。

それでは今日は前回のこの記事の続き。

『人を変える9原則』についてみていきましょう。よろしくお願いします。

リーダーの役割は「ミッションをクリアに導かせること」のほかに、自分の仲間たちを育てるというものがあります。

この「育てる」というのは、「変える」ということであり、本人たちに代わりたいと思わせ行動に移させる。そんな高度なテクニックを求められます。

『人を動かす』でも、第1章で人を動かす3原則・第2章人に好かれる6原則・第3章人を説得する12原則ときて最後に『人を変える9原則』が書かれています。

私はこの順番にも意味があると思っているんですよね。

リーダーシップをとるための心構えが『人を動かす3原則』、そして実際に人間関係は信頼づくりから入るので『人に好かれる6原則』が続きます。

そして信頼が構築できたところで、相手を説得し動いてもらうための『人を説得する12原則』、そして最後に成長もしてもらうための『人を変える9原則』だと思ってます。

そういう意味でも、最後の一番難しくかつ大事な原則になると思いますので、頑張ってついてきてくださいね。

それでは9原則をどっと並べます。

  1. まずほめる

  2. 遠回しに注意を与える

  3. 自分の過ちを話す

  4. 命令をしない

  5. 顔を潰さない

  6. わずかなことでも褒める

  7. 期待をかける

  8. 激励する

  9. 喜んで協力させる

今までやってきたことと重なっている部分もだいぶ多いかと思いますが、いつも通り細かく見ていきましょうね。

1,まずほめる

相手をほめるということは、相手を認めること。だから褒められた相手も自尊心を保ててうれしい気分になります。

だから物事を見るときは「いいところ」になるべく目を向けて話をする癖をつけると人間関係は円滑になりやすいんですよね。

ただ、今回のこの「まずほめる」は、そういうことではなく注意するときのテクニックとして載っています。

あなたは子供さんが100点満点中80点のテストを持ってきたらどうしますか?

20点も落として!!と叱りますか?80点も取れてすごい!!と褒めますか?

もちろん褒めた方がいいわけなんですが、褒めたまま終わってしまっては成長しなくなってしまいます。

だからまず思いっきり褒めた後に、「ちなみに、もう20点取るためにはどうすればよかったと思う?」と私なら聞きます。

褒める教育とはよく言いますが、褒めるだけで終わるのは教育ではありません。褒めた後に次の目標をしっかりと定めさせ、そこに導いていくのがリーダーですよ。

2,遠回しに注意を与える

人はメンツを大事にします。ですので面と向かって罵倒されると、意固地になり頑なに変化することを拒絶してしまうようになるものです。

その典型的な例が、夏休みの時期にお母さんとかがよく言う「あんたたち!宿題やったの?」というやつです。

子供たちは宿題をやらないといけないとわかっているのに、やっていない罪悪感を持っています。そこにズバッと正論を投げると意固地になるんです。

ではどうすればいいか?

宿題が終わったらアイスたべるよ~とか、宿題が終わったら○○しよう。と提案してあげるなんて言うのも一つの手ですね。メンツを傷つけずに、遠回しに宿題をやらないといけないと気がつけます。

後は本文中に面白い例があって、「しかし」という逆説の言葉を使うと、褒めた言葉まで本当だったのか信じられなくなる人が多いそうです。

遠回しに注意を与えるときは、逆説の言葉ではなく「そして」などのほかの接続詞で文章を作るとよりうまくいきますよ。

3,自分の過ちを話す

自分の過ちはなるべく話したくないものです。

でも、人に何かを伝え相手のことを変えるときはどうしても伝える側が偉そうに相手には伝わってしまうものです。

だから言葉だけでなく、自分の失敗談を開示することでその偉そうという部分が薄まってくれ、友人からのアドバイスのように聞こえるようになります。

私が塾の先生として子供たちに接するときに「私はこういうことを中学生の時失敗したんだよ」という自分の失敗談をよく話しました。

もちろん語って言い過ちだけです(笑)語ってドン引きされるようなことは語ってはいけませんし、必要以上に語る必要もありません。

ただ軽く「こんなことしちゃったこともあってさ」と開示すると、ああ、先生でもそうなんだから私も頑張ろう!と思ってくれる子が多かったです。

具体的な話は授業の時にでも聴いてもらえれば話しますよ。ここでは内緒です(笑)

4,命令をしない

これ一番やりがちな失敗ですね。リーダーだからしっかりしないといけないと思って命令口調になって失敗する人は多いです。

何度も繰り返しますが、人はメンツがありますので上から支持されるのは嫌いです。これは大人でも子供でも一緒。

私がコンサルをしていてやはり悩むのが、「こうしようね!」と約束をしても何か月も動いてくれない生徒さんにどう伝えるか。

私も偉そうにしてますが、何度も失敗してつい相手のメンツをつぶしてしまったことがしばしばあります。

命令をするのではなく自分で答えを出させるように導いていく。あるいはこうやったらもっと楽にできるよ。と提案していく。そんなやり方をマスターしましょう

5,顔を潰さない

これはこれまでも口酸っぱくいってきましたので、大丈夫かと思います。

相手のメンツをつぶすのは一時的に快楽かもしれませんが、その恨みはとてつもない形で返ってくるものですので絶対やめましょうね。

ちなみに今回は違う目線で「顔を潰した人」の事例を紹介します。

明日行政書士さんがほかの士業の先生をお客さんの社長さんに紹介しました。

ところがその紹介した士業さんが、初顔合わせの時にアロハシャツにサンダルできたそうなんです。

これは社長さん大激怒!!紹介した行政書士さんの顔を潰してしまったことで、この話はなしになってしまいました。

最近あえて空気を読まない服装でキャラを作る人がいますが、そういうキャラは「使い分けることができる」人の身に許された行為です。

例えば普段SNSでは軽口をたたいていても、仕事となるときちんとした身なりで誰よりも礼儀正しくふるまう経営者さんはたくさんいます。

芸人さんなんかでも、偉そうにしているけれども普段裏の方では、「こういうキャラなのでご迷惑おかけしますが、よろしくお願いします」ときちんと筋を通している人もいると聞きます。

相手の顔を潰す行為は絶対にしない。これは気を付けていても失敗することがありますから、意識しないなんて怖いことはしないようにしましょう。

6,わずかなことでも褒める

おーい!!何回褒めるを取り扱うんだ!!!ってくらい大事なんでしょうね。また褒めるの話です。

ただ今回大事なのは、「わずかなこと」という言葉になります。

そんなの当たり前でしょ?とできる人は思うようなことでも、実際チャレンジしている人からすればすごく頑張ったんですよね。

そういうところに目を向けて褒められる人は信頼をつかみます。

以前も話したかもですが、私もある生徒が部活でいい結果出したよ!と報告されたときに一緒になって喜びました。

その後に、「塾の先生で私の部活の結果をほめてくれたのは阿部先生だけだった。」といわれ、それをきっかけに信頼してもらえるようになったことがあります。

塾講師からすれば、勉強の話じゃないしそんな報告たくさん聞くからと流したのかもしれませんが、どんな些細なことでも褒めれるところは誉め、喜べるところは一緒に喜ぶ。それがリーダーのすべきことです。

そのわずかを見落とさないリーダーをめざしましょうね

7.期待をかける

期待されると人間はうれしくなるものですし、やる気も出てきます。

私も、人間ですからついつい期待をかけられると、期待してくれていない人に対してより本気になってしまうことがあります。

リーダーとしては贔屓しかねないのでよくないんですが(汗)でもそれくらい期待をかけることは効果的と知っておくのは大事です。

ただ、過剰な期待はプレッシャーになるので「その人が本当にできると信じられるレベルまでの期待」を伝えることがコツになります。

例えば、野球がすごく下手な子に「大谷翔平になれるよ」という期待をかけても本人は全然うれしくありません。それは嘘のお世辞とわかるからです。

でも、「最近素振りの音がよくなてきてるから、そろそろヒットうてそうだね」という期待ならこれは本人もワクワクして頑張れます。

期待をかけるときは、スモールステップを意識して、自分がいけそうだと思うちょっと高めの目標の期待をかけてあげるようにしましょう。そうじゃないと響きません。

ちなみに期待は口に出してなんぼなので、口に出して本人に伝えてあげてくださいね。

8,激励する

正式には『激励して、自信を持たせる』というのがこの章のメッセージです。

今までも褒めるという個とは話してきましたが、今回のポイントは「大げさに」褒めることで自信を持たせるということです。

自信を喪失すると人は動けなくなりますし、自分が普段しないような変な言動をし始めてしまいます。

それくらい「自信」というのは大事なものなんです。

だから苦手なものに取り組んでもらうときは、スモールステップを用意してそのクリアごとに大げさに褒めることが自信アップにつながります。

この事例は本文中のものが一番いいと思いますので、ぜひ『人を動かす』の激励するを読んでみてください。

数学嫌いの子供が好きになるためにしたことが書いてありますよ。

9,喜んで協力させる

人は困難に自ら挑んでいきたいという人は少ないです。自分がそれができたからといって、他者に求めてはトラブルにしかなりません。

ではどうすればいいかですが、本人がやりたくなるように話を持っていく工夫が必要です。

一番カンタンであまりお勧めではないやり方は「物で釣る」というやり方。

今回のテスト100点取ったらゲーム買ってやるよ!みたいなのはその一つの手法ですが、ご褒美がないと動けない人になってしまうのでこれは最後の手段です。

一番はあなたのリーダーとしての信頼をつかみ、この人のために頑張りたいと思わせることができるのがベストですね。

そのためには今まで学んできたことをしっかり自分なりに落とし込んで、実践してみるしかありません。

そこまで行けなくても、今回の仕事は面白そうだな。といったプロジェクトの魅力で引っ張る方法もあります。

後はチームとして、このチームで頑張りたいと思えるような環境づくりができればそれでも頑張ってくれるかもしれません。

喜んで協力させるのは難しいことではなりますが、これが人を動かすの最終目標です。

みなさん諦めずに、頑張っていきましょうね。

ということで長く続いてきた人を動かすの「基本」の授業はここで終わりになります。

ここからは、各論として具体的な出来事などの事例をどんどん更新していきますので、それを見ながら知識を使いこなせるようになっていただければ嬉しいなと思います。

リーダーシップ力はこれから特に求められる能力の一つです。

人間関係は複雑で面倒ですが、きちんとリーダーシップが取れればそれが楽しいものに変わっていきます。

だから、あきらめずにたくさん失敗しながら乗り越えていきましょう。

きっとあなたならそれらを乗り越えて、楽しく優秀なチームを作れるはずですよ。

ということで今日はここまで。

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