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DAOってなに?

2021年の半ばあたりから仮想通貨がさわがれるようになって、DAO(ダオ)という単語も聞いた事があるかもしれません。ですが、その実体がなんなのかは仮想通貨の知識も追いついていない中では理解が難しいと思います。

この記事では、DAOについて前提知識がなくてもイメージがわくように解説してみます。

私は仮想通貨への投資を始めたことをきっかけに仮想通貨の将来性に期待して勉強を始めました。仮想通貨は通貨としての役割だけでなく、インフラ技術にもなりえると考えています。

この記事では、私が学んだ仮想通貨に関する内容を、仮想通貨の開発に関わっているエンジニアの方に確認いただいています。なるべく正確な情報をお伝えしたいと思っていますが、先にもお伝えした通り、仮想通貨の業界は生まれて間もなく、また時流の早い業界です。情報の正確性と新規性については保証いたしかねます。仮想通貨の大枠を掴むための参考としてご愛読いただき、詳細についてはご自身で調査いただければ幸いです。

DAOってざっくり言えば

DAOとは簡単にいうと、特定の人にコントロールされず、参加者みんなで運営をしてゆく組織です。みんなで運営することにより、特定の人の恣意的な操作を排除して、参加者みんなが公平な世界を実現しています。


と言われても、抽象的な表現過ぎてわかりにくいですよね。


具体的に説明していきます。

DAOの概要

DAOとは、Decentralized Autonomous Organizationの略です。Decentralizedとは非中央集権を意味して、Autonomosは自律を意味します。簡単に訳すと「中央集権が無い自立型の組織」ということになります。


従来の組織とは、例えば会社を思い描いていただくと分かりやすいと思いますが、社長や役員が決めたことを社員が実行するという組織になっています。ここでは、社長や役員が中心的な存在ですので中央集権の組織です。


一方で、DAOでは中央に全体をコントロールする組織がなく、参加者全員が平等な立場です。組織のルールはみんなで決めて、ルールを変更したければみんなの投票できめることができます。参加者のみんなが平等な世界が生まれます。

DAO運営の仕組み

みなが平等に保つためのDAOを運営するために使われている技術が2つあります。「スマートコントラクト」と「トークン」です。


運営の仕組み① スマートコントラクト

組織で決められたルールが実行されるためには、ルール通りに取り決めを実行する主体が必要です。それが、スマートコントラクトです。

スマートコントラクトとは、ブロックチェーン技術を活かして作られたコーディングです。とても簡単に説明すると、Aというルールの条件が満たされれば実行されて、条件が満たされなければ実行されない、とコードで決められていて、これが自動で動くようにプログラミングされています。
そして、このコードはみなさんにオープンにされているので誰でも見ることが出来ます。ということは、不正があればすぐにバレます。なので、不正をおこせないシステムになっています。このシステムにより中央集権のような、悪い言い方をすれば恣意的な操作ができる組織を介さずに、組織運営ができます。

運営の仕組み② トークン

そして、もう一つがトークンです。DAOのシステムでは自由にトークンを発行することが出来ます。トークンとは、その組織のなかだけで使える貨幣のようなものです。組織に参加するためには、このトークンを入手する必要があります。そして、組織でルール変更の投票を行うにはこのトークンがなければできません。さらにトークンがあることで組織内で独自の経済圏をつくることができます。

DAOの活用例

それでは、この特徴でDAOはどのように活用できるのかを数例ですが挙げてみます。


独自経済圏
現在は共通の興味を持った人々がオンライン上で集うときは、FacebookなどのSNS上でグループを作るのが主流です。このSNS上のグループでは情報交換などには有効ですが、SNSの監視にさらされたり、SNS自体が無くなったりするリスクがあります。
一方で、DAOでグループを作れば、SNSの監視はなくプロットフォーム自体が無くなることはありません。むしろ、トークンの発行により独自の経済圏をグループ内でつくることができます。

例えば、


フリーランスネットワーク
フリーランス同士が組織内でつながって仕事を受発注して対価をトークンで支払う。


ベンチャー資金調達
事業内容に興味のある参加者から資金を集める。価値が上がればトークン価値があがり参加者に還元できる。


チャリティー
課題に対して参加者から寄付を募る。

DAOの注意点

ここで、DAOの注意点も確認しておきましょう。


一般公開
DAOのシステムは一般に公開されています。だれでも見れるものですので、悪意を持った人物も見ることができます。もしコードにバグがあって、ハッカーにそこを突かれるとトークンを抜き取られるなどの被害が発生します。


投票期間
例えば、システムにバグが見つかったとしても、それを修正するためには参加者に投票してもらい了承を得てからでしか修正することが出来ません。その間にハッカーがアタックすることも十分考えられます。非中央集権することにより、ある意味でスピード感が無くなることもあります。


秘匿性
DAOでは参加者全員で情報を共有するので、秘匿性を守ることができません。例えば、会社の運営などでは、組織内である程度の秘匿性は重要になります。組織運営の継続的運営という面でどのような支障が出てくるかは注視しておきたいポイントです。
それが難しい点は、非中央集権全体の大きな弱点であるかもしれまん。

以上が、DAOの概要の説明です。

まとめ

DAOはまだ身近ではありませんが、デジタル上にあって世界の枠を超えて、共通の興味や意図をもった人々をつなぐことができます。みなさんの好きなもので世界中と繋がっていつしか仕事をしてトークンをもらえたりと可能性が広がっています。


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