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炭酸刺繍マガジン

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架空の詩集「炭酸刺繡」をテーマに詩を募り、まとめています
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#文芸

詩を募集します 炭酸刺繡|盛夏編 7/24(水)~8/8(木)23:59まで

架空の詩集「炭酸刺繡」を編さんする名目で、詩を募ります 炭酸刺繡という言葉から連想した詩を、作ってみませんか? 「炭酸刺繡」とは… 架空の詩集の表題です 字面と音が、気に入っております 参加のしおり ・「炭酸刺繡」というワードから連想した詩を、ご投稿ください ・「炭酸」「刺繍」それぞれをテーマにしてもOK ・新作・無料記事限定 ・できれば500字以内でお願いします 短くても、もちろん可 ・しめきりは 8/8(木)23:59まで ・形式は自由  ・この記事を、あなたの

「心日刺繍」

「心日刺繍」 炭酸がシュワシュワ 空を目指して 透明でカラフルな 幾千もの糸が生まれ 刺繍をしましょう お望みは夢? それとも幸せ? こころの内に 施された装飾は あなたに希望を 見せるでしょう でも忘れないで それは一瞬 永遠の心に刻むだけ 糸は輝き あなたを誘い 綺麗な模様を 描くでしょう  藤家 秋さんの企画「炭酸刺繍・盛夏編」への参加作品です。 #炭酸刺繡  前回の「一杯の宇宙」は「炭酸」メインだったので、今回は「刺繍」をメインに考えてみました。  意図

「一杯の宇宙」

「一杯の宇宙」 グラスに注ごう 透明の液体 いっせいに炭酸 生まれて消えて 知ってるかい この泡ひとつひとつ 全部が宇宙なのさ 指が弾く グラスの中は大渋滞 このひと泡の 宇宙に生きる者たちは その長い一瞬を グラスの中で 繰り返しているのさ グラスを挟んで会話する きっとふたりも 炭酸の泡の中 いつか弾けて 消えるまで  藤家 秋さんの企画「炭酸刺繍・盛夏編」への参加作品です。 #炭酸刺繡  爽やかにするつもりだったのに、何故か儚い雰囲気の結末になってしまい

おつかれさま

つかれて帰ってきたわたしに ねこが言う おつかれさま 恥ずかしいのか わたしのほうを 見ないで言う おつかれさま わたしは ねこに近づき ねこを ぎゅうっとした 強く 強く ぎゅうっとした 強く 強く ひたすら強く やめたまえ やめたまえ ねこが言った やめない やめない まったく 困ったヤツめ はやいとこ ごはんの支度をしないか その前に わたしにも言わせてよ いつも わたしのこと待っていてくれて ありがとう おつかれさま 恥ずかしいのか ねこは 何も

誘ってみたいの

となりの席の女の子を誘ってみたいの 放課後 誘ってみたいの 歌は下手だけど カラオケに誘ってみたいの あんまり行ったことないけど ファミレスに誘ってみたいの 噴水のある大きな公園に誘ってみたいの 評判のかき氷屋さんに誘ってみたいの あんみつを食べに誘ってみたいの めずらしい絵本が置いてあるお店に誘ってみたいの 遊園地の中にあるゲームセンターに誘ってみたいの 特に買う予定はないけど ショッピングモールに誘ってみたいの 路地裏の雑貨屋さんに誘ってみたいの ア

きっと泣いてしまうんだろう

一年後 自分がどうしているのか まったく 想像ができない 一年後 自分が生きているのか まったく 自信が持てない あと何回 朝日に ため息をつけばいいの? あと何回 暗闇に 不安を覚えればいいの? あと何回 おいしくもないごはん ひとりで食べないといけないの? ふと 自分の最期を 想像する きっと 死にたくない と言って 泣いてしまうんだろう お父さんと弟のことは 思い出さなくて お母さんのことは 思い出しちゃうんだろう いい人生だったと 言える自信はない い

日常と平和

お気に入りのマンガ やっと 読み終わる 季節は 五つか 六つくらい すぎたかな 依然として 魔法つかいには なれず いつの間にか わたしは 会社をやめている ねこは となりで 寝ている そばにいてくれるのが ねこでよかった そう思ったこと いままで 何度もあった 大きな変化 お好み焼きを ソースではなく しょう油とマヨネーズで 食べるようになった 初めて しょう油とマヨネーズで 食べてみたお好み焼き 思いのほか 美味しかった 勝手に その日を お好み焼き記念日 にし

こらえきれない衝動

橋を眺めるのが好き 橋を歩くのは好きじゃない 欄干に飛び乗りたい衝動をおさえられなくて たまらなく苦しくなってしまうから 坂道を上がるのが好き 坂道を下るのは好きじゃない 足がもつれるくらいに 駆け出したい衝動をおさえられなくて たまらなく苦しくなってしまうから アイスを食べるのが好き かき氷を食べるのは好きじゃない 頭がキーンとなるのもかえりみず ガバーッとかき込みたい衝動をおさえられなくて たまらなく苦しくなってしまうから クラスのあの男子のことが好き あの男子の気

ぽろぽろ ぽろぽろ

小さいときから ぽろぽろ ぽろぽろ いつまでたっても ぽろぽろ ぽろぽろ うまく食べらんなくって ぽろぽろ ぽろぽろ みっともないかなあ? そんなことないわよ そうかなあ そうよ 大人になっても ぽろぽろ ぽろぽろ 成長しなくて ぽろぽろ ぽろぽろ 食べるたんびに ぽろぽろ ぽろぽろ ドーナツって こういうもの? ドーナツって こういうものよ ふーん だから 気にしなくていいのよ 安心しちゃって ぽろぽろ ぽろぽろ お皿の上に ぽろぽろ ぽろぽろ

キセツカン

わたしのココロ いま 宙ぶらりん どこにも 住む場所がないの 困ってるの 困ってるわりに あせる気持ちなんか まったくないの もう少し あせっても いいんじゃない なんて 自分のことなのに いいの いいの 食欲があるから いいの いいの きちんと食べられてるから いいの いいの 季節感 って 言うくらいのつもりで 肌感覚 って 言ってない? フフフッ ごめんね だって おかしくって 長袖ばかり着てるから 感覚 おかしくなっちゃった? 肌の感覚が 少しは 空気に触れ

こころのつかえ

感情のスイッチ 切るように するの 何かあったとき 切るように するの いいかも しれないの 万能では ないの けど ひとつの 有効な 方法なの 持っておくの いいかも しれないの 自分としては あくまで 自分としては きちんと 対処した かなあ と思うの 相手が どう思うのか それは 相手のこと どうすることも できないの 自分としては きちんと できたの つかえていたもの なくなったの よかった よかった よかった

あわあわ しゅわしゅわ

ふしぎそうに 遠くから なんだろう あれ あわあわ  あわあわ しゅわしゅわ  しゅわしゅわ 近づいて グラスを くんくん 涼しげな 雰囲気 ねこも 悪い気は していない なんだろう これ あわあわ  あわあわ しゅわしゅわ  しゅわしゅわ ごくごく  ごくごく ふしぎそうに 見つめている あわあわ  あわあわ しゅわしゅわ  しゅわしゅわ ごくごく  ごくごく ニンゲンって かわったもの 口に入れるなあ あわあわ  あわあわ しゅわしゅわ  

毒りんご

夜 気持ちが向いて 外に出る 散歩でもない 走るのでもない ただ 夜の匂いを 確かめに 昼間の匂いは 必要以上に ココロに 波が立つ あれは いけない 魔法つかいになる予定 人に 毒りんごを食べさせちゃうような 悪い魔法つかいに 食べさせることは 食べさせるけど わたしのココロの内側 だけでのこと それも こっそり だから 言うほど悪くはない 臆病で 高いとこに ひとりでいるのは 心細いから ほうきに乗って 空を飛びまわるなんて できないような そんな 魔法つかい

昨日、カレーをつくっておいてよかった

職場の先輩 尊敬できる先輩 かっこいい先輩 同性から見ても あこがれの女の人 あんなふうに なりたいと 常々 思っていた 過去形 ていうね こっそり見た 見てしまった どんな香水 使ってるの やすい香水 高校生が 使うような 高校生が キャッキャ言いながら 買っちゃうような 幻滅しちゃった あーーー なんか あーーー て、なった あの先輩に あーーー 自分にも あーーー こんな あーーー だっていうのに 世界は 何も変わらず そこにある そ