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機械・プラント製図技能士取得への道  3.必要知識、能力

今回は、「機械・プラント製図技能士」の必要な知識、能力について話していきます。

試験課題の内容_________________________
まずは、試験課題について簡単に説明します。試験課題は、実技試験と学科試験の2つがあります。

・実技試験
課題図(機械装置を組み立てた状態の図面)から、指定された部品図を作成する。
試験時間は 1級:5時間  2球:4時間
イメージとしては下記の左の機械装置を組み立てた課題図から②の部品図を作成する (実際には3面図+補助投影図等)という感じです。

・学科試験
真偽法(〇×式) 及び 四肢択一法(4つから選択)で、出題数50問
試験時間は 1級2級ともに 1時間40分
内容は 製図一般、材料、材料力学一般、溶接一般、関連基礎知識。

必要な知識、能力_______________________

①立体形状の想像力
2次元の課題図から立体モデルをイメージする能力。
課題図は、わざと形状が理解しにくいように省略した描き方が多い。それをいくつかの投影図から形状を想像することになる。
 例 下記の3面図から取り付け足部の形状を想像。

②機械要素
課題には必ず軸受けや歯車といった機械要素部品が組み込まれている。それらの知識を理解していないと形状が読み取れないし、どこまでが対象部品なのかが判断できない。
よくでてくるのが、歯車、軸受け、ボルト、ナット、Oリング、パッキン。

③機械加工
2級の課題は鋳物部品、1級の課題は複数の金属部品を溶接して組み立てたものなので、必ず機械加工して製作することになる。フライス盤で平面加工したりドリルで丸穴を開けたり等、どのような加工方法で何のために加工が必要かを理解していないと寸法の入れ方や表面性状や幾何公差の記入が正確にできない。

④立体イメージを2次元化
立体形状の想像とは逆で、今度は立体モデルのイメージを指定された方向の2次元図で作成することになる。

⑤製図の基本
製図する上でのルールのこと。
●投影法・・・三角法に則り図の描く方向を理解する
●寸法記入・・・他部品が嵌合したり位置が決まる部位等の重要寸法の記入やねじ・ザグリ寸法等の記入
●はめあい公差・・・他部品が嵌合する部位への公差の記入
●幾何公差・・・平行度、直角度等 加工面の形状公差の記入
●表面性状・・・加工面の粗さの記入
●溶接記号(1級のみ)

⑥CAD操作
手書き作業の場合は関係ないが、CAD作業の場合はCAD操作のスピードが作業時間に大きく影響してくる。1本の直線を引くだけでも多種類のメニューがあり、どのメニューを使うのが早いのか、考えながら作成していくことになる。これは何回も練習しながら慣れていくしかない。
また、企業でまとまって受験する場合は、社内のCADを使用できるが、個人で受験する際は受験会場にあるCADを使用することになり普段のCADと異なることもあるので事前に使用するCADを確認したほうが良い。


以上が、実技試験に必要な知識・能力で
学科試験に関しては、範囲が広すぎてすべてを勉強するとなると膨大な時間が必要になるので過去の問題を暗記してしまう方法が良いと思われます。


また、実技試験の手順に関するガイドブックも作成しているので、興味がある方は下記リンク先からダウンロードしてみてください。


実技試験時のAUTOCAD操作方法のマニュアルも作成しているので、興味がある方は下記リンク先からダウンロードしてみてください。


過去問の提供・採点・添削も有償(後払い)で実施させていただきますので、興味がある方は下記リンク先を確認ください。
1回目は無料です。


今回の記事は以上です。
記事をお読みいただきありがとうございました。
次回は、詳細な試験内容の説明を予定しています。

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