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食うな。俺のホットケーキ

平日の仕事が終わり、疲れ果てた心と体を癒す休日。
何もしたくないが、何かをしなれけばと思いながら体が動かない。

誰かと話す時間さえも、のんびりと晴れた空を眺める事も、将来の不安のために全てが無駄な時間に思えてくる。

ワンルーム家賃4万円の狭い我が家のキッチンへと向かうと、ホットケーキミックスが落ちている。
拾い上げたら無性に食べたくなってきた、ふわふわで甘いバニラのにおいのする、まんまるの、はちみつとバターの滴るホットケーキ。

バターをフライパンに落として熱し、濡れタオルでジュッと冷ます。
生地を注ぎ、、、
おれは何をしているんだ、、、

と考えるヒマもなくあっという間にできた。

そうだ、コーヒーもドリップして、、、最高のティータイムだな、、、

夢中で食べる。幸せな時間を。
そうだ、誰なんだ俺の幸せな時間を食べていたのは。

目に見えない不安に幸せな時間を食い尽くされていた。

たらふく食べたら寝っ転がる。先のことなんてほどほどに考えればいい。
幸せな時間は自分だけのものだ。




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