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NBAドラフト2023を振り返る ①

今回は今年のルーキーの活躍を振り返る回です。
評価は1-5の5段階、1が最低、5が最高です。(結構細かく採点しています。)全チーム全試合見ているわけではありませんが見ていた試合、スタッツで評価していきます。
なおスタッツは2月28日までのものです。

1-10位

1位 SAS ウェンバンヤマ   評価5  
20.6P/10.2R/3.3A/1.3S/3.3B    46/31/82
・文句のつけようがありません。既にDF力はリーグでも屈指でDPOY候補にも入ってきています。ルーキーにしてブロック王。2位には約0.6差つけてのぶっちぎりです。細身なためポストゴリゴリには弱さを見せるかと思いましたが手足の長さも異常であった為か上手くブロックしてしまいます。ペリメーターのチェックまでこなせるなど身体能力をフルに活かした見事なDFを披露しています。
・反対にOFではハイライトプレーは残すもののまだまだチームの中でOFに溶け込んでいるとはいえず改善の余地は多く残っています。(スパーズがどう使おうか迷っている感じも) 噂にも上がっていたヤングのトレード話ですがウェンビーを活用するという意味では分かりやすい補強になりそうなのでオフの動きにも注目です。

2位 CHA ブランドンミラー    評価4.7
16.5P/4.0R/2.4A     44/37/83
・ドラフト時はバストとも話されましたがシーズンを通してルーキーらしからぬシュート力で活躍を続けるミラー。ポールジョージ二世は伊達ではありません。シュート力自体は大学の時から高かったミラーですが、チェックの厳しくなるNBAでは3Pも当初よりもモーションが早くなっており積極的に打ち切る姿が増えて来ました。見事にNBA慣れしている印象です。
・一方でドライブからの得点には困っておりリムまでアタックしきれないこともしばしば。ここもポールジョージっぽい。3Pの確率の割にはFG%が低く改善が期待されます。
...メンタル的にもラメロより期待してもいいのでは?そのためには個人技アタックのレベルアップが期待されますが成長次第ではホーネッツがチームの核を切り替える可能性もゼロではなさそうです。

3位 POR スクートヘンダーソン   評価3
12.7P/3.0R/4.7A    37/31/82
・こちらは噂とは異なり苦しい1年目。ウエストブルック二世と言われた運動能力は影を潜めています。思っていたほどインサイドに飛び込んで行けずミドル、3Pを打たされる機会も。その為かパスの供給はしているため一定のアシストは稼いでいますが自身の突破からのアシストは少なく本来期待された姿からは遠くなっています。これにはブレイザーズのチーム方針がイマイチハッキリしていないことも大きく影響していそうです。
・OF、DF共にポジショニングに戸惑っておりコーナーにいて欲しい時にいてくれない、マークを見失ってしまうことも。特にDFではスピードがあるだけにスティールが伸びてこないことは大きな課題です。
というかブレイザーズもガードが多く、それも実力者がそれなりに揃っています。スクートに再建を託すという話はどこへ消えたのでしょうか。
評価3は上げすぎかな...

4位 HOU アメントンプソン  評価3.7
7.9P/5.7R/2.4A/1.1S/0.6B    50/15/63
・未知の世界オーバータイムエリートからやってきた身体能力Maxの選手。IQ面には課題があるかと思われましたが予想以上のクレバーなプレーを見せています。特にDF力。スピードを活かしてガード相手に付くこともあれば偽センターとしてリムプロテクトでも活躍しており非常にオールラウンドな能力でロケッツを救っています。またOFリバウンドも素晴らしく、特に4Qに連続して拾っていく姿はルーキーらしいエネルギーとルーキーらしからぬタイミングの良さを見せつけています。
・しかしシュート力。3P15%はヤバい。エアボールも多く改善するのか非常に怪しいです。またダンカースポットでの待機も多くプレーメイカーとして機能はしていません。OFでは課題が多い、しかも改善するか怪しい項目も多く中心に据えるべきか非常に悩ましい存在です。

5位 DET アーサートンプソン  評価3.9
8.7P/6.4R/1.9A/1.0S/0.9B   49/17/59
・もう1人のトンプソン。正直プレー自体はアメンとそんなに大差ありません。アーサーの方がウィングっぽく動ける選手ということぐらい。速攻でのフィニッシュ、カットプレーの上手さはアメンを凌いでいるため0.2評価をプラスしています。カニングハムが居るのも大きい気がするのでギリギリ4にはしません。
・こちらもシュート力。特にデューレン、アイビーと並ぶとシューティングがキツすぎる。こちらもチームの中心に据えるか悩ましい存在です。3Pさえ改善すれば...アヌノビーが見えて来るのかな?でも改善する気は今の時点ではあまりしません。

この辺から少しづつ書くことが減ってきます。

6位 ORL   アンソニーブラック  評価3
5.0P/2.3R/1.5A      47/37/66
・サッグス、フルツが離脱する中31試合でスターターを務め、DF能力の高さ、前評判とは異なりそれなりに入るキャッチ&3でマジックの躍進に貢献しています。大きなプラスと言うよりは不足なくプレーしているイメージ。充実したウィング、ベンチメンバーの中ではこのぐらいでちょうどいいのかも知れません。しかし一時期プレータイムが減りました。最近は20分前後プレーしていますがマジックもガードが多すぎです。

7位  WAS  ビラルクリバリー  評価4
8.2P/4.0R/1.7A/0.9S/0.8B   44/35/68
・素材型と評価されていたドラフト時とはうって変わり完成度の高さが目を引く選手。DFでは身体能力をしっかりと活用し、こちらもマルチなDF能力を発揮しています。ヘルプ判断が非常に良いのが魅力です。
・OFでも安定して入る3Pにある程度のクリエイト能力もありOF面でも可能性を見せています。では何故この程度のスタッツなのか。それはウィザーズにクリバリーを中心で使う気が無いからです。いきなりエースとは言いませんがセカンドオプション位で育てて良さそうなポテンシャルを見せています。そのためスタッツの割に高評価です。

8位 IND  ジャレスウォーカー   評価1.5
3.9P/1.6R/1.1A    41/36/86
・出場時間が短すぎます。ドラフト時はリバウンドに弱いペイサーズの弱点を補い、なおかつインサイドでプレーメイカー的な活躍を期待していました。サマーリーグでも才能を見せておりセカンドユニットとして出番は多くなるかと思いましたがシアカム、トッピンの獲得、スミスの成長の前に出番が少ない状態です。それでもGリーグでは活躍しており3Pは良く入っているようです。

9位  UTA タイラーヘンドリクス   評価2
5.4P/3.5R/0.5A    41/31/78
・こちらはシーズン終盤にジャズが再建へ舵を切ったことで出番が増加しています。ヘンドリクスにプレータイムを与えたかったという話も。それならシーズン開始時からやって欲しい気もしますが。  プレーではシュート力がまだまだ発揮されておらずDFでもファールが多いのが目立ちます。サイズやスピードを見ても期待したいのは分かりますがNBAのレベルに戸惑っていそうな現状です。

10位  OKC  ケイソンウォレス    評価3.5
6.8P/2.2R/1.3A     50/41/76
・ガードだらけのサンダーの中でシュート力、DFで見事に生き残っています。ルーキーながらFG50% 3P41%は難しいシュートは少ないですが確実に決めきっており見事という他ありません。DFではアンダーサイズながらスクリーンを交わしてチェイスに行くことが出来、ドートが追い切れないエース選手にマッチアップすることもあり、チームからの信頼を得ています。
・ロールプレイヤーとしては完成度が高い一方、エースキャラとしてのOFのクリエイト力は見えてきません。ここはチーム事情が大きいのが事実。しかしエースでなくてもドライブからの展開力は身につけて損はありません。ドライブから打ち切る能力、展開する視野をもう一歩高めていけると更に使い勝手の良い選手になりそうです。

1-10位までの選手達でした。次回は以降の1巡目選手をピックアップして簡単にまとめていきます。

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