ブランク・ジョーカーについて。
以前に書いたメンタル・フォトの時に少し書いた“ブランク・ジョーカー”について書いていきたいと思います。
読んでいない方は、↓ からどうぞ。
この手品を考えたのが、僕が21か22歳くらいの時です。
この手品はお気に入りです。
現象は…
演者はケースからデックを取り出します。一番下にあるカードがジョーカーですと言って演者は出しますが、何も書いていない白いカードです。他のカードも分けて見せたりファンにしますが表が白いカードばかりです。ジョーカー(白いカード)をデックに重ねると、一瞬で印刷が現れます。ジョーカーも含め、全てのカードに印刷が現れます。
…と言った現象なんです。
マニアの人から見たら、「な〜んだ。それだけか…」って思うネタかも知れませんが、良い点が多いです。
例えば、準備がしてあっても、この手品をしたくない時は、しなくても大丈夫。
何の差し支えなく、普通にレギュラーデックとして使います。まぁ、レギュラーなので当然ですが。
演じた後も残るのはレギュラーで、何も残らない様になるので、その後に普通に演じる事が出来ます。
レギュラーで手品をし終わって、ケースにしまうとセットした状態に戻ります。
この手品はテーブルホップをする前から使っていて、使い勝手が良いので、必ずデックには入れてました。もちろんテーブルホップでも大活躍です。
こうやって考えると、このギミックは長い事使ってますね(>ω< )
セリフの中で少しおかしな演者を演じてる部分があったり、少しお客さんをイジる部分もあったりで、良い点があるので気に入って使ってます。
デックを使った手品が好きなので、そのまま演じているのですが、そこにも別の効果が発生します。
それは「このトランプは元々は白かった」と言う点です。
お客さんの頭には❝白かった❞という印象が強い様です。
他の手品も不思議と思う様ですが、その前に元々白かったというのが残る様です。
この手品を買ってくれたお客さん(マジシャン)も言ってましたが、そのまま他の手品をしてる事も、お客さんからは不思議に感じる様です。
なのでこの手品は、そのまま別の手品を演じる方が効果的です。
こういった効果はマニアは気が付きません。
何故なら「こうやって こうしてるだけか…」と、頭の中で完結しているからです。
とまぁ、お気に入りの手品なので、イッパイ書いてしまいましたが、僕が気に入ってる理由が分かって頂いたかと思います。
やっぱり手品って何回か演じてみないと見えて来ない物がありますね。
“このマジックはこうやってる”とか“あそこでこんな技法を使ってる”とか、そんな事より面白い効果が隠れてる事に気が付いた時は、とても面白く凄くワクワクします。
見てくれるお客さんがどう思ってるかを知ると、違った物が見えてきます。
やっぱり手品って、奥が深いですね。
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