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新版300人委員会 (3)

これは、非常に多くのラテンアメリカの国々が、彼らの唯一の支援手段として麻薬に頼った理由であり、そもそも陰謀者たちの意図であった可能性が非常に高いのです。

アメリカ人(Americans)は一般にメキシコを見下しているが、これはまさに委員会がアメリカ(United States)国民にメキシコを見て欲しいと思っていることの現れである。私たちに必要なのは、メキシコや南米全体に対する考え方を改めることです。 メキシコは、あらゆる種類のアメリカ(U.S.)製品にとって潜在的に巨大な市場であり、アメリカ人(Americans)とメキシコ人の双方にとって何千もの雇用を意味する可能性がある。私たちの産業を「国境の南」に移し、マキラドール(Maquiladoras)に奴隷のような賃金を支払うことは、どの国の利益にもならない。それでは、「オリュンポス」(オリンポス(=火星)に住む者、オリュンポス十二神、オリンピック選手?)以外には何のメリットもない。

▶マキラドール(Maquiladoras)マキラドーラ
‣安い労働力を利用して輸入部品を輸出用商品に組み立てるために外国企業がメキシコのティファナ市などアメリカ国境沿いに設立した工場
 原材料・部品を輸入し、加工して製品として輸出する工場、またその制度
 米や日本などから資本の誘致を通じた外貨獲得と雇用を目的とし1965年に創設( ⇨ 日本貿易振興機構 JETRO
‣メキシコの経済開発計画の一環として米国の会社が同国,  特に Maquidora Zone に設立した保税輸出加工工場

リーダーズ英和・ブリタニカなど

メキシコは原子力発電技術のほとんどをアルゼンチンから受けていたが、マルビナス戦争でそれは終わりを告げた。ローマクラブは、1986年に「途上国への原子力技術輸出を停止する」ことを決定・発表した。原子力発電所から安価な電力が大量に供給され、メキシコは「ラテンアメリカのドイツ」と呼ばれるようになるはずであった。このような事態は、1991年までにイスラエル向けの出荷を除く、すべての核技術輸出を停止していた「共謀者」たちにとって、災難であったろう。

「300人委員会」が考えていたのは、メキシコに封建的な農民層を想定し、メキシコの石油を容易に管理し、略奪できるような状況を想定していたのだ。 安定し繁栄するメキシコは、アメリカ(United States)にとってプラスにしかならない。これを阻止したいがために、陰謀家たちは何十年にもわたってメキシコに対して風説の流布や中傷、そして直接的な経済戦争を仕掛けてきたのである。ロペス・ポルティージョ前大統領が就任して銀行を国有化する前、メキシコはウォール街の銀行や証券会社にいる「300人委員会」の代表が組織的に仕組んだ資本逃避によって、1日に2億ドルを失っていたのだ。

もし私たちアメリカ(United States)に、この国を動かす政治家の代わりになるような人物がいれば、私たちは一丸となって行動し、メキシコを無力な状態に戻そうとする「一つの世界政府-新世界秩序」の計画を阻止するために、共に行動することができるだろう。 もし、ローマクラブのメキシコでの計画を破ることができれば、「300人委員会」に衝撃を与え、そこから立ち直るのに長い時間がかかるだろう。イルミナティの後継者たちは、メキシコと同様、アメリカ(United States)にとっても大きな脅威を与えているのだ。メキシコの愛国運動と共通点を見いだすことで、私たちアメリカ(United States)は彼らに対抗する強力な力を手に入れることができるのです。しかし、そのような行動にはリーダーシップが必要であり、私たちは他のどの分野よりもリーダーシップに欠けているのである。

300人委員会は、その多くの関連組織を通じて、レーガン大統領の任期を無効化することができたのである。 ヘリテージ財団のスチュアート・バトラーは、「右派は1980年に勝ったと思っていたが、実は負けたのだ」と述べている。バトラーが言っているのは、レーガン政権の主要ポストがすべて、ヘリテージ財団が推薦するフェビアン系の人物で占められていることに気づいた右派が置かれた状況を指している。

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バトラーはさらに、ヘリテージは右翼的発想を利用して、左翼の急進的な原則をアメリカ(United States)に押し付けるだろうと述べた。これは、アメリカ(U.S.)の代表的なフェビアンであり、ヘリテージのナンバーワンであるピーター・ビッカーズ・ホール卿が選挙の年に公然と議論していた急進主義思想と同じ過激な考えであった。

ピーター・ビッカーズ・ホール卿は、保守系「シンクタンク」を運営しながらも、依然として現役の活発なフェビアニストであり続けた。イギリス(British)の寡頭政治の軍需産業の一族であるビッカース家の一員として、彼は地位と権力を手にしていた。ビッカース家は第一次世界大戦の時も、ヒトラーが台頭してきた時も、両陣営に製品を供給していた。ビッカースの正式な所属事務所は、カリフォルニア大学の都市・地域開発研究所であった。彼は、イギリス(British)労働党の党首であり、「300人委員会」のメンバーであるアンソニー・ウェッジウッド・ベンの長年の腹心であった。

ビッカースもベンも、世界有数の洗脳機関であるタヴィストック人間関係研究所と一体化したメンバーであった。ビッカースは、タヴィストック研究所での訓練を、演説の際に非常に効果的に使っていた。次のような例を考えてみよう:

「アメリカ(Americas)には2つの国がある。一つは19世紀の重工業中心の社会。もう一つは、ポスト工業化社会が進展し、場合によっては古いアメリカの残骸の上に成り立って構築されていることである。この2つの世界の間の危機こそが、次の10年の経済的・社会的破局をもたらすのである。この2つの世界は根本的に対立しており、共存することはできない。結局、ポスト工業化された世界は、もう一方の世界を破壊し、消滅させなければならないのです」。このスピーチは1981年に行われたものだが、ピーター卿の予言がいかに的確であったかは、経済や産業の状況を見れば明らかであろう。1991年の不況はいつまで続くのかと関係者から聞かれたとき、私はピーター卿の言葉を引用し、1995年から1996年までは終わらないだろう、それでも1960年代、1970年代のアメリカ(America)とは違うものになるだろうというのが私の意見である。そのアメリカ(America)はすでに破壊されている。

「私の民は [私の] 知識の不足・欠如のために滅ぼされる」
(ホセア書4章6節)

私は、ピーター卿の講演が行われた直後、ニュースレターで報告しました。しかし、300人委員会とその執行部であるローマクラブによって、すでにアメリカ(America)に書き込まれた未来を予測することは容易であった。ピーター卿は婉曲的に何を言っていたのだろう。普通の日常英語に訳すと、彼は、古いアメリカ(American)の生活様式、憲法に基づく我々の真の信頼できる共和制の政治形態が、新世界秩序によって打ち砕かれようとしている、と言っているのである。私たちが知っているアメリカ(America)は、去らなければならないか、粉々に砕かれるでしょう。

これまで述べてきたように、「300人委員会」のメンバーは、よく目立つように自分たちの存在をアピールしてきた。 ピーター卿も例外ではなかった。ピーター卿は、自分がどこから来たのかをはっきりさせるために(自分の考えを明確にするために)、スピーチの最後にこう宣言した:

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「私はヘリテージ財団やそのような団体と一緒に仕事ができることに大変満足しています。真のフェビアンたちは、自分たちのより過激なアイデアを押し進めるために、新右翼(New Right)に注目しているのです。イギリス(British)は、この10年以上にわたって、いかに産業が低迷しているかというプロパガンダの嵐にさらされ続けてきた。これらはすべて真実であるが、プロパガンダの正味の効果(結び目を作り、包んで縛るネット効果の最終目的、すなわち(企業・人などが)純益(純利益)[収益]を上げる効果)は、国民の士気を失わせることであった。(まさにこれこそ、タヴィストックのニューサイエンス科学者(新しい科学者)たちにより意図[計画]されたことなのだ)。

「アメリカ(United States)でも、経済が悪化すれば、このようなことが起こるでしょう。これは、人々に困難な選択をさせるためには、このようなディモラライジング・プロセス(demoralising-process)~(秩序・機能などを)混乱させ、人々をまごつかせ、人のやる気を失わせるプロセスが必要なのだ。もし、将来に対する計画がなければ、あるいは構成員(ゲリマンダー constituencies=選挙区・有権者)が進歩を妨げれば、現在では想像もできないような規模の社会的混乱が起こるだろう。アメリカ(America)の都市部の見通しは暗い。インナーシティー(市民権のある市民がいる場所→都市、低所得地域)を(=都市の中で内密に)何かをする可能性はあるが、基本的には都市は縮小し、製造業の基盤(製造拠点)は衰退していく。それが社会的な混乱を生むだろう」。

ピーター卿は超能力者だったのだろうか、それとも大評判の魔術師だったのだろうか、それとも単に運に恵まれたチャラ男占い師だったのだろうか。答えは「どれでもない」である。ピーター卿がやっていたのは、かつての巨大産業であった米国をゆっくりと死に至らしめるという、ローマ300人委員会の青写真を読み上げていただけなのだ。この10年間を振り返って、ピーター卿の予測は、「300人委員会」による米国の工業化終焉の計画が既成事実化されたことを疑う人はいるだろうか?

ピーター卿の予測は、驚くほど正確ではなかったか?まさに、ほとんど最後の言葉まで、その通りなのです。注目すべきは、ピーター・ビッカース卿(ビッカース・ホール卿の義父)は、レーガン政権に送られた3000ページに及ぶ資料・助言の多くを引用したスタンフォード研究所の論文「Changing Images of Man」に携わっていたことである。さらに、ピーター・ビッカース卿は、MI6(英国[British]情報局)の上級諜報員として、ヘリテージに多くの事前情報を提供する立場にあったのです。

300人委員会とNATOのメンバーであったピーター・ビッカース卿は、NATOがローマクラブに、アメリカ(America)の進むべき方向を根底から変えるようなプログラムを開発し、社会計画を立てるよう指示したときに、その場に居合わせたのである。ローマクラブは、タヴィストックの指示の下、スタンフォード研究所(SRI)に、アメリカ(America)だけでなく、大西洋同盟とOECD加盟国のすべての国のために、このような開発計画を立てるよう命じたのである。

レーガン大統領に3000ページに及ぶ「勧告」を出したのは、ピーター卿の弟子であるスチュアート・バトラーであり、その中には間違いなく、国会(下院)議員で300人委員会の上位メンバーであるアンソニー・ウェッジウッド・ベンが表明した意見も含まれているはずだ。ベンは、1980年12月8日にワシントンで開かれた社会主義インターナショナルのメンバーに対して、次のように語っている。「レーガンをプロファイル(ブリーフ)して信用崩壊を激化させれば、ボルカーの信用崩壊のもとで繁栄することができる」。バトラーの助言がレーガン政権に適用されたことは、レーガンの経済政策の下で加速した貯蓄貸付と銀行業の崩壊が加速していることに見ることができる。ベンはこれを「プロファイリング」と呼んだが、本音は「レーガンは洗脳されているはずだ」レーガンを洗脳せよというのが本当の意味である。
注目すべきは、フォン・ハイエック――彼はヘリテージの創設メンバーであるが――、彼の弟子であるミルトン・フリードマンを使って、レーガン大統領の任期を利用して、アメリカ(America)を脱工業化する ローマクラブの計画を指揮し、まず鉄鋼業の崩壊を加速させ、そして自動車産業や住宅産業などの崩壊を加速させました。

そんな中、フランスの(ローマ教皇と教皇庁を支持する立場をとったローマ貴族たちの呼称である)黒い貴族(ベルギーの政治家である)、エティエンヌ・ダビニヨンは、「300人委員会」のメンバーとして、この国の鉄鋼業を崩壊させる仕事を任されたのであった。この10年間、職を失った数十万人(何千人?)の鉄鋼労働者、造船労働者の中に、ダヴィニョンの名前を聞いたことがある人はいないのではないだろうか。私は、1981年4月の『経済評論』で、ダビニョン計画を全面的に報告した。その運命の12月10日、ワシントンDCで開かれたローマクラブの会合に、イランから謎の男が出席していた。彼はホメイニ師の特使、バニ・サドルであることが判明したのだ。

1980年12月10日のコンクラーベ(枢機卿による教皇選挙秘密会議場、秘密会議)で、特に私の注意を引いたのは、フランスの体制から見放され、洗脳されたと思われていたフランソワ・ミッテランのスピーチであった。しかし、私の情報筋によると、ミッテランは、今まさに、拾われ、埃を払い(ホコリをかぶった者を引っ張り出して、もう一度利用し、余分な粉を払い落とすべく、打ちのめす・殺すため)、再び政権に就くと聞いていたので、彼の発言は私にとって非常に重みがあるものだった。

「産業資本主義の発展は、自由とは対極にある。私たちはそれに終止符を打たなければならない。20世紀と21世紀の経済システムは、機械を使って人間を抑圧し、人間を押しつぶすだろう。とりわけ、すでに大きな成果を上げ、恐ろしい結果を生み出している原子力の分野ではそうだ」。ミッテランのエリゼ宮への復帰は、社会主義にとって大勝利であった。それは、「300人委員会」が、たとえミッテランのように、数日前にパリの目の肥えた鋭い政治権力集団に完全に拒絶されたとしても、あらゆる反対勢力を粉砕できるという主張を実現するために、出来事を予測し、それを力によって、あるいはどんな手段を使ってでも実現するだけの十分強力な力をもっていることを証明したのである。

また、1980年12月のワシントン会議に「オブザーバー資格」を持つ立場で出席したもう一人のグループ代表は、(米国最大のユダヤ人団体)名誉毀損防止同盟(ADL)の事実調査委員会責任者のジョン・グラハム、またの名を「アーウィン・スオル」であった。ADLは英国(British)諜報機関の三部署、つまりMI6とJIOによって徹底した運営がなされている、英国(British)の諜報機関による、れっきとした諜報活動である。スオルは、ロンドンのイーストエンドの下水道で、さまざまな汚い手口を編み出したのである。スオルは、現在もSISというジェームズ・ボンドばりのエリート作戦で活躍する超極秘組織のメンバーであり続けているのである。ADLの力(パワー)や、そしてその影響力(長いリーチ)を過小評価してはならない。

スオルはホール(卿?)や他のフェビアニストと密接に連携し行動をともにしていた。彼は、ミルナー、ローズ、バージェス、マクリーン、キム・フィルビーを輩出した共産主義教育センターである英国オックスフォード大学のラスキン労働大学に在学中、英国諜報機関にとって有用であると目をつけられたのである。オックスフォード大学やケンブリッジ大学は、昔からエリートの息子や娘、つまり両親が英国上流社会の「アッパークラス」に属する人々のための領域(大学)であった。スオル氏は、オックスフォード大学在学中に社会主義青年同盟に参加し、その後まもなくイギリス(British)情報部にスカウト採用された。

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スオルはアメリカ(United States)に送られ、この国で最も陰湿な左翼の一人、ウォルター・リップマンの保護と支援下に置かれることになった。リップマンは、産業民主化同盟と学生民主社会同盟を設立し、運営していた。この二つの団体は、産業労働者を「資本家階級」と呼ばれる経営者に対抗させるための左翼運動(スポイラー作戦)を行っていた。リップマンの両プロジェクトは、アメリカ(America)全土に広がる「300人委員会」組織の不可欠な要素であり、リップマンはその最も重要なメンバーであった。

スオルは司法省と強いコネクションを持っており、ターゲットとする人物のFBIプロファイルを入手することができた。 司法省はスオルが望むものを、欲しいときに与えるように指示している。スオルの活動の多くは、「右翼団体や個人を監視する」ことを中心に展開されていた。 ADLは国務省に門戸を開いており、国務省の強力な情報機関の情報網を有効に活用した。

国務省は、右翼の中に「大胆不敵な反ユダヤ主義の闘士」を装った諜報員(エージェント)の層を持っていたのだ。 この情報提供者グループには4人のリーダーがおり、そのうち3人は目立たないユダヤ系同性愛者である。このスパイ集団は過去20年間活動を続けてきた。彼らは、激しく悪質な反ユダヤ主義の「新聞」を発行し、さまざまな反ユダヤ的な書籍を販売している。主要な運営者の一人はルイジアナ州で活動している。このグループのメンバーの一人は、キリスト教右派界隈で好評を博している作家である。このグループとそれを構成して行く個人は、ADLの保護下にある。スオルはABSCAMに深く関与しており、捜査やおとり捜査で法執行機関、警察当局からしばしば協力を要請されている。

ヘリテージ財団が新大統領に示した路線でいえば、スオルは、「レーガンを監視」し、レーガンがいつでも逸脱したり目隠しを外したりしそうになったら、形だけの威嚇射撃をする役割を担わされた。スオルは、レーガン政権でヘリテージ財団の指示に従わない厄介な右派の顧問を排除するのに貢献した。レーガンの労働長官であったレイ・ドノバンも、ADLの組織ぐるみの策略によって最終的に解任された。ヘリテージ財団が作った3000の勧告リストの一人であるジェームズ・ベーカー3世は、スオルのドノバンに対する憎悪のメッセージを大統領に伝える仲介役であった。

もう一人の重要な共謀者は、いわゆるCIAの「脱北者」であるフィリップ・エイジである。彼は委員会のメンバーではないが、それでも、(イギリス(British)の)王立国際問題研究所(RIIA)と(アメリカ(U.S.)の)外交問題評議会が運営するメキシコでの同委員会のケースオフィサーであった。ちなみに、アメリカ(U.S.)で起こることは、RIIAの制裁なしには何も起こりません。これは1938年にチャーチルとルーズベルトによって初めて公然と結ばれた(それ以前にも多くの密約が交わされた)継続的な協定であり、その条件の下、米国(U.S.)の情報機関は英国(British)情報機関と情報機密を共有することが義務づけられていたのである。

これが、チャーチルやハリファックス卿が自慢した、いわゆる二国間の「特別な関係」の基礎であり、この「特別な関係」は、米国(U.S.)が英国(British)の利益、とりわけエリザベス女王の直系家族が大きな利害関係を持つ300人委員会の最も重要な企業の一つである英国石油(British Petroleum)のために、イラクに対する湾岸戦争を戦う原因となったのである。

1938年以来、この特別な合同司令部機構を通さない情報活動は行われていない。フィリップ・エイジはノートルダム大学を卒業後、CIAに入り、イエズス会のフリーメーソンの輪に入った(イエズス会のメーソン組織に組み込まれてCIAに入った)。エイジが最初に私の注意を引いたのは、1968年にメキシコ大学で起きた暴動の諜報員としてであった。メキシコの学生暴動で最も重要なことの一つは、ニューヨーク、ボン、プラハ、西ベルリンの学生暴動と同時期に起こったということである。

国際刑事警察機構(INTERPOL)が持つノウハウ、その不可欠な専門的な調整能力と特別な情報網(ネットワーク)があれば、学生の暴動であれ、主権国家と思われる国の指導者の退陣(排除)であれ、委員会が慎重に計画した世界規模の活動を、タイミングを計って開始することは一見したところそれほど難しいことではないようである。「オリンピアン」にとっては、一日にして成らず、一刻を争う問題なのだ。 エイジはメキシコから、プエルトリコのテロリスト集団と手を組むようになった。この間、彼はキューバの独裁者フィデル・カストロの信頼できる腹心[側近]となった。

エイジがこのような作戦をとっている間、彼が「ならず者」のエージェントとしてやっていたとは考えないほうがいい。それどころか、彼はこれらのミッションの期間中、ずっとCIAのために働いていたのだ。 問題は、カストロのDGI(キューバ情報局)が彼を「寝返らせる」ことができたときだ。エイジは、二重の役割が発覚するまで、CIAの一員として働き続けていた。これは、西側で最大のソ連の通信傍受局であるキューバのルルドに関わることであった。 ルルドは、ソ連の信号監視と解読の専門家3,000人で構成され、数千の電子信号を同時に監視する能力を備えていた。 国会議員と愛人との間の私的な電話の会話は、ルルドによって数多く盗聴され、見事に利用された。

1991年の今日、「共産主義は死んだ」と言われたにもかかわらず、アメリカ(United States)は、目の前にあるこの巨大なスパイ組織を閉鎖するために何もしなかった。ちなみにルルドは、ファックスや電動タイプライターが発する微弱な「テンペスト」信号さえも拾う能力を持っており、それを解読すれば、タイプやファックスの内容を知ることができる。ルルドは今も依然として米国の「心臓に刺さった短剣」である。ルルドが存在し続ける理由は全くない。もし、米ソ(U.S. and USSR)が本当に平和であるなら、なぜこれほど大規模なスパイ活動を続ける必要があるのか。実は、KGBは人員整理をするどころか、1990年から1991年にかけて、さらに大量の人材を獲得しているというのが、偽らざる事実なのだ。

バーナード・レヴィンは、おそらくアメリカ(United States)ではあまり知られていない名前だろう。退廃的な「ポップスター」やハリウッドの最新の悲劇的な「発見」とは異なり、学者が人前に姿を現し世間の目に触れることはめったにない。ローマクラブの管理下で働く何百人ものアメリカ(United States)の学者の中で、レビンは、イラン、フィリピン、南アフリカ、ニカラグア、韓国を弱体化させたという役割を担っていなければ、レヴィンは特筆に値する人物である。イランの国王の終焉は、バーナード・レヴィンとリチャード・フォークが考案し、ロバート・アンダーソンのアスペン研究所が監修した計画に従って実行されました。

レヴィンは「時間軸とモラル(士気)」(Time Perspective and Morale)という著作を書いたが、これはローマクラブの出版物で、国家や個々の指導者(個人のリーダー)の士気をいかにして下げ、崩壊(解体)させるかについて書かれたものであった。以下は、その文書の抜粋である:

「恐怖による戦略によって士気を削ぐ(鼓舞する)主なテクニックの1つは、まさにこの戦術で構成されています:自分がどこに立っているのか、そして何を期待しているのか、その人をぼんやりとさせておく。さらに、厳しい懲罰と良い待遇の間で頻繁に揺れ動き、矛盾したニュースが流されることで、状況の構造が不明瞭になると、ある計画が自分の目標に向かうのか、遠ざかるのかがわからなくなることがある。このような条件下では、明確な目標を持ち、リスクを取る覚悟のある人でさえ、何をすべきかについての激しい内的葛藤によって感覚がマヒしてしまうのです」。

このローマクラブの青写真は、個人だけでなく、国にも、特にその国の政府指導者に適用されるものである。アメリカ(U.S.)の私たちは、「まあ、ここはアメリカ(America)だし、そういうことは起こらないだろう」と考える必要はありません。アメリカ(U.S.)では実際に起こっていることであり、おそらく他のどの国よりも起こっていることなのだと断言しておきましょう。

レヴィンとローマクラブの計画は、私たち全員の士気を低下せることだったので、最終的には、計画されていることが何であれ、それに従うべきだと思わせるように設計されています。私たちは、ローマクラブの命令に羊のように従うことになる。国を「救う」ために突然現れた一見強い指導者は、最大限の疑念をもって見なければならない。ホメイニは、イランの救世主として突然現れる前に、特にパリにいた時に、イギリスの諜報機関(British-intelligence)によって何年も鍛えられていたことを忘れないでください。ボリス・エリツィンも同じMI6-SIS(MI6諜報機関)の出身である。

ローマクラブは、アメリカ(United States)を「軟化」させるという「300人委員会」の任務を達成したと自信満々である。45年間、この国の人々に戦争を仕掛けてきたローマクラブが、本当にその使命を果たしたと誰が疑うだろうか?周りを見渡せば、私たちがいかに戦意喪失に陥って敗北してきたかがわかる。麻薬、ポルノ、ロックンロール「音楽」、フリーセックス、家族制度は完全に崩壊し、レズビアニズム、同性愛、そしてついに、罪のない何百万人もの赤ん坊を母親が殺害するという恐ろしい事件が起こった。集団妊娠中絶のような卑劣な犯罪がかつてあっただろうか。

アメリカ(U.S.)は精神的にも道徳的な士気も破綻し、産業基盤が破壊され、3000万人が失業し、大都市は想像しうるあらゆる犯罪の巣窟と化し、殺人率は他の国のほぼ3倍で、400万人がホームレスとなり、政府の腐敗が蔓延し常態化しているが、アメリカ(United States)が内部から崩壊し、新しい暗黒時代の1つの世界政府の腕の中に入る準備ができていることに、誰が異議を唱えるでしょうか?

ローマクラブは、キリスト教会を分裂させることに成功した。シオニスト国家イスラエルのために戦うカリスマ的原理主義者と福音主義者の軍隊を作り上げることに成功したのである。大量虐殺の湾岸戦争のとき、私は何十通もの手紙を受け取った。「キリスト教による正当なイラク戦争」にどうして反対なのか、というものだ。 イラクに対する(300人委員会の)戦争に対するキリスト教原理主義者の支持が聖書的でないとどうして疑うことができようか。結局、ビリー・グラハムは、銃撃が始まる直前に、ブッシュ大統領と一緒に祈らなかったのだろうか?聖書は「戦争と戦争のうわさ」について述べていないのでしょうか?

これらの手紙は、タヴィストック研究所がいかにうまく仕事をしてきたかを知ることができる。キリスト教原理主義者は、イスラエル国家の強力な後ろ盾となり、これはまさに計画通りに進んでいるのです。このような立派な人々が、ローマクラブによってひどく惑わされ、乱用・悪用(虐待[酷使])されていること、そして彼らの意見や信念は自分たち自身のものではなく、アメリカ(American)に点在する何百もの300人からなる「シンクタンク」委員会が彼らのために作り出したものだということに気づかないのは、なんと嘆かわしいことだろう。言い換えれば、アメリカ(United States)の人口の他の層と同様に、キリスト教原理主義者と福音主義者は徹底的に洗脳されているのです。

私たち国民は、かつて全世界の羨望の的であったアメリカ合衆国(United States of America)とアメリカ(American)の生活様式の終焉を、国家として受け入れる準備が整ったのです。 このようなことが勝手に自分にも同じことが起こっていると思わないでください。古くからある「時代は変わっている」症候群です。時間は何も変えない、時間が何かを変えるのではなく、人々が変えるのだ。300人委員会やローマクラブをヨーロッパの機関の制度だと考えるのは間違いです。ローマクラブは米国(United States)で絶大な権力を持ち、影響力と力を行使しており、ワシントンD.C.を拠点とする独自の支部を持っている。

上院議員のクレイボーン・ペルがリーダーであり、メンバーの一人は、かつて下院エネルギー小委員会のスタッフ・ディレクターを務めたフランク・M・ポッターである。ローマクラブがアメリカ(U.S.)のエネルギー政策にいかに影響力を持ち支配力を維持してきたか、また、原子力発電に対する「環境保護主義者」の反対運動はどこから来ているのかを知るのは難しいことではない。ローマクラブの最大の成功例は、原子力に関して議会を支配し、アメリカ(United States)が強力な産業国家として21世紀を迎えるのを阻止したことだろう。ローマクラブの反原子力政策の影響は、沈黙を守る高炉、廃墟と化し放棄された鉄道工場、錆びついた製鉄所、閉鎖されて久しい造船所、全米に散在し、二度と集められないであろう貴重な訓練労働力などで知ることができるだろう。

米国におけるローマクラブの他のメンバーは、議会調査局のウォルター・A・ハーン、アン・チーサム、ダグラス・ロスで、いずれも上級エコノミスト(家の管理者)である。ロスの仕事は、彼自身の言葉を借りれば、"ローマクラブの視点を、国が豊かさの幻想から脱却するための法案に反映させること "であった。アン・チーサムは、コングレス・クリアリングハウス・フォー・ザ・フューチャー(Congressional Clearing-House For The Future 『米国議会情報交換所・清算機関の未来』)という組織の責任者であった。

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新版300人委員会 (4)につづく。。。

#陰謀論という学問
#マキラドーラ
#ローマクラブ

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