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平成のリタイア物件がなくなってしまった訳

地方で高積算、高利回りRCの物件がCFを目的とするサラリーマン投資家にとっておいしい時代は2014年頃には終わりを迎えてました。

なぜかと言えば、それはアーリーマジョリティーに相当するサラリーマンがアパートローンを耐用年数越えで貸し付けるSを頭文字にした2行の融資を使って、さらにそれを三為業者という転売を目的とした不動産業者がどんどん物件を売っていく中で相場が上がり利回りを下げていったからでした。

それまでの、CFを目的とした賢い買い方というのができなくなってしまったのです。

それともう一つ理由があります。
そもそもちょうどいい中古のRC物件の数が減っていってしまったからです。
対象となるRC物件は平成元年前後に建てられ物件が一番多く、バブルの絶頂期に建ったものでした。
それらは、2014年時点で築25年くらいのものが多く、利回りが11%くらいあれば耐用年数的に残存が22年くらいあるので22年の融資年数でも充分CFが取れたのです。

しかしバブル崩壊後は、デフレ経済の時代に入ってしまい一部の都心不動産を除いて地方で新築RC物件が建って行かなくなってしまいました。建設着工数がめっきりと減っていったのです。
令和に近づいていくにつれて、多くの中古RC物件の残存年数が減っていき銀行の融資年数も同時に短くなっていくためCFを得るにはフルローンや9割融資というのは難しくなっていったのです。

さらに決定的な事件が2018年の”カボチャの馬車#事件でした。
その事件を契機にそれまで盛んに出ていたサラリーマン向けのアパートローンは無くなっていき、自己資金を3割入れられる富裕層、年収5千万クラスの経営者、地主さんなど従来の方々のみが取り扱う世界に戻っていったのです。



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