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お気に入りの珈琲店の再開を心から待っているのだった
「バイクライドの風景」にも書いたのだが、お気に入りだった珈琲店がなくなってしまった。
ちょうどコーヒー豆が日曜日で無くなりそうなので、購入しないといけないのだが、いつもの自家焙煎店は日曜日が定休日なので、自転車も復活したことだし、久しぶりに以前よく行っていた珈琲店に行くことにした。
店の隣には雑貨店があり、早朝だったのでそちらは閉まっていたのだが、てっきり珈琲店も閉まっていると勘違いした。しかし、どうも様子がおかしい。
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珈琲店は閉まっているのではなく、いつもの場所にないのだ。珈琲店が入っていた建物がそっくりなくなってしまい、そこは更地になっていた。
すぐにInstagramでアカウントにアクセスしてみると、店主が頭を下げている写真と一緒に「今年の3月3日をもって閉店します」という書き込みがあった。
昨年の8月30日に自損事故で自転車が破損して以来、店を訪れることもなかったので、全く知らなかった。そんなことになっていたなんて・・・・。
その店のことを知ったのは、今から4年前だった。
私がロードバイクに乗り始めたのは、5年前なのだが、少し早くロードバイクを始めた会社の同僚から教えてもらったのが、この店だった。彼の自宅からこの店は約30kmあるのだが、その距離を自転車でコーヒーを飲みに行くというのだった。
私の自宅からだと店までは10kmほどなので、そんな話を聞かされて訪れないわけにはいかない。
そんなわけで初めて訪れたのが、4年前というわけだ。
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店は古びた鉄筋コンクリートの建物に入っている。建物にもともとどんな会社(店?)が入っていたのかはわからないが、オーナーが上手に手を加えて、とても雰囲気の良いカフェになっている。
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営業は日曜日のみで、開店はなんと朝の6時。噂では店主はサラリーマンでほとんど趣味で店を営業しているとのことだった。噂なのでその真偽は不明だ。しかし、少なくとも平日には開店できない理由があるのだろう。
早朝から自転車に乗っていた時期があり、4時ごろに家を出て、20kmほど離れた姫路城まで走って帰ってくるということをやっていた。その帰路の途中にあるのがこの店で、たどり着くのがちょうど6時前になる。
まだ、閉まっている店の前で待っていると店主が車でやってきた。冬だったので、「外では寒いでしょう」と、開店前の店に入れてもらった。その後に開店と同時に飲ませてもらったコーヒーは最高に美味しかった。
さすがにそんなに早く訪れたのは後にも先にもその一回だけだが、だいたい1ヶ月に一度くらいのペースで訪れた。
注文はだいたいコーヒー一杯と豆を100g、そしてワッフルを2枚だ。ワッフルはそのまま持って帰って、家に着いてからモーニャン(妻)と二人で食べる。ワッフルを持って帰るためのジップロック・コンテナーもリュックに入れていた。とにかくこのワッフルがとてもうまいのだ。
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常連のお客さんの中にシニアカーでやってくる足が不自由な高齢の男性がいて、入ってすぐのテーブル席が彼の特等席だった。彼はいつもそこで新聞を読みながらコーヒーを美味しそうに飲む。
彼がやってきたときに彼の特等席に先客がいると店主が席を譲ってもらうようにお願いするという光景を何度か見たことがある。もちろんお客さんは嫌な顔ひとつせずにそれに応じる。
なんとも優しい空気が流れる店だった。全ては店主の人柄がゆえだろう。
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Instaguramには、「別の場所で再開できるように頑張りますので、その時はまたよろしくお願いします」と書かれていた。その日が来るのを楽しみに待つことにしよう。
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