見出し画像

ヒメものがたり その3

2003年7月14日(月)
ヒメの目が開いた。

目が開いた

かねてから、密かにヒメの「すりこみ」を期待していた息子をうらぎり、ヒメはモーニャン(妻)を「ママ」と思ったかも知れない。

ヒメの体重は160g。保護したときの2倍になった。この3日ほどご無沙汰だったうんちもしっかりと放出。

2003年7月16日(水)
ヒメの尻尾が妙にゴツゴツする。骨張っているのだろうかと、最初は思っていたのだが、どうも、表面が角質化しているようである。痒みはない様子。

食欲快調、一日のミルクの量は50gを越えるようになる。

元気にミルクを飲む

2003年7月17日(木)
ヒメの尻尾は皮膚炎のようである。肘にもできている。今度の土曜日にP遠藤先生のところへ連れて行こう。それ以外は順調である。

ミルクをお腹いっぱい飲むと、のどをゴロゴロと言わせながら頭をよせてくる。すっかり、猫している。

心配の足も少しずつではあるが、しっかりしてきた。このまま、手術をしないですむと良いのだが。体重が200gを越える。

活発に動き始める

2003年7月19日(土)
病院の開院と同時に、ヒメを見てもらう。

体重は280g。本当に、気持ちが良いほど、毎日スクスクと育っていく。足の具合も順調で、このままいけば、手術の必要もないかも知れないと言う診断だった。生き物の治癒力とは本当にすばらしい。

心配の皮膚病も、細菌によるもので、薬で完全に治るとのことでひと安心である。

2003年7月23日(水)
先日は、先生の言葉に安心したものの、その後も回復の兆候が見られない皮膚の様子に、もう一度病院へ。

かさぶたは、細菌の死骸であり、それ自体は心配ないとのこと。念のために、抗真菌剤を処方してもらう。

2003年7月27日(日)
体重360g。ミルクは1回に15~20cc。それを3,4時間置きに5,6回。皮膚病の薬2種を2回。

数日前に、子猫用哺乳瓶を買う。一度に飲む量は容器のたった一目盛強。

哺乳瓶で授乳する

気がつくと、小さいトゲのような歯が生えていた。

足も強くなった。持ち上げると前足で引っ掻きながら後ろ足で蹴り上げる技を修得。おろすとゼンマイのおもちゃのように突如走り出し、バランスを崩して転がる。腰をかがめて、獲物を狙う仕草もする。恐る恐る手を出して、ツメに引っかかるものを眺めている。そういえば出しっぱなしだったツメが、いつのまにか出し入れ自在になっていた。同時に引っかく力も付いてきた。

獲物を狙うポーズ

皮膚病は全身に及んでいる。薬を飲み始めてから良くなっているのかどうかまだ判断できない。片方のまぶたのカサブタが剥がれて縁がなくなってしまった。可愛いほっぺにまで、カサブタができている。特に痒いのは耳みたい。敷物を換えるたびにヒメの抜けた毛やフケが落ちている。

2003年7月30日(水)
皮膚の様子を見てもらうために、P遠藤先生の動物病院へ。順調に回復しているとのことである。

2回もおしっこをもらしたので、今日からトイレトレーニングを始めることにする。同時に離乳食にも挑戦するが、さっぱり食べてくれない。ミルクの量はだいたい90g。

離乳食はキャットフードをお湯でふやかして潰したもの。キャットフードは、サイエンスダイエットの「グロース」。

2003年7月31日(木)
朝、いきなりトイレ大失敗。部屋の隅の本棚前でおもらし。ニオイ消しのためにモーニャン(妻)は必死だった。

トイレトレーニングも兼ねて、ケージを購入する。¥9,800は痛いが、居心地良さそうなヒメを見ていると許してしまう。

ヒメのケージ
居心地いい?

(つづく)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?