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負けず嫌いにもほどがあるやろっ、と反省した河川敷ライド

本日は雨なんで、自転車に乗ることができない。午前中は雨が降っていなかったので、「今のうちにひとっ走りしてくるわ」とモーニャン(妻)に告げると、雨上がりで道が濡れているので、ダメ!と即却下された。

それもそうだ。普段は雨の次の日は自転車には乗らないといっているくせに、いざ雨上がりで太陽が顔を出したりするとすっかり忘れて、こんなことを言ってしまう。自分でも情けなくなる。

今回はそんな情けない話である。

昨日はいい天気だったので、河川敷を一周した。河川敷一周と言ってもなんのことやらわからないだろう。

自宅から河川敷に降りて、左岸を川下に走り、一番川下にある橋を右岸に渡って、右岸を川上に走る。川上にある大堰を左岸に渡って自宅に帰るコースのことを私は河川敷一周と呼んでいる。距離にして大体20kmあり1時間のコースだ。

河川敷に降りて左岸をしばらくのんびり走っていると、後ろから走ってきたライダーに抜かれた。それなりのサイクルジャージは着ているが、靴は普通の運動靴なので、それほど走り込んでいる様子ではない。

ヘルメットにサングラスをしているので年齢はわからないが、雰囲気としては50代くらいか。重めのギアで「ひょうひょう」と漕いでいる。

50mほど離れたところで、ちょっと頑張って距離を詰めてついて行ってみようかとペダルに力を入れて漕ぎ始める。

しかし、距離が縮まらない。

「あれ?おかしい。」ギアを落としてペダルの回転を上げて漕いでみる。心拍が上がって少々しんどくなる。それでも距離は縮まらない。

2kmほど走ったところで、一度河川敷を土手に上がり、その後私は土手を降りた。彼はそのまま真っ直ぐに土手を進んだので、別れたのだが、結局距離はほとんど縮まらないままだった。

その間、彼は終始「ひょうひょう」と漕いでいる。最後に私は必死で漕いでいた。彼と別れた後にどっと疲れて、一気にペースダウンしてゆっくりと走った。

何をやってんだろう。何を張り合っているんだろう。自転車を漕いでいるのは運動不足にならないためだろう!と自分の愚かさを反省しながら、川下の橋を右岸に渡った。

右岸をしばらく走って、疲れたので自転車を停めて水分を補給していると、後ろから走ってきたクロスバイクが抜いて行った。今度はTシャツにジーンズを履いてリュックを背負った普通の若者だった。

水分を補給して走り出した頃には、クロスバイクの若者を100mほど先を走っていた。先ほどのことがあるので、今度は対抗心を出すことなく、マイペースで走ろうと漕ぎ出す。

そうはいいながらもさすがにクロスバイクには追いつくだろうとたかをくくって、あくまでもマイペースでペダルを漕いだ。しかし、これまた思うように距離が縮まらない。

別に距離を縮める必要はないのだが、なんと言っても相手はクロスバイクだ、こっちはロードバイクなのだ。エントリーモデルとはいいながら一応ロードなのだ、とわけのわからない意地がまたもやムラムラと込み上げてきた。

気がつくと、なんとか追いつこうと必死で漕いでいた。

今回も2kmほど走ったが、結局右岸の終点である大堰までには追いつけず、彼は右岸を直進し、私は大堰を曲がって左岸に渡った。

大堰の上で自転車を降りて、水分を補給しながら息を整えつつ、自分の単純さ、負けず嫌いが情けなくなった。たいして自転車のキャリアがあるわけでもないのに、何をいきがっているんだろう。言い訳のようで言いたくはないが、年も年だ。

なんとなく情けない気持ちでのんびり、よろよろと自転車を漕いで家路についた。

今度はこんな愚行はしないで、運動不足解消と気分転換ためのバイクライドに徹しようと心に決めたのだった。

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